プール4
この物語は、十三歳(中学生)の橘スズちゃんが、パイロットとしての存在を自問しながら、平和維持組織のノヴァ日本支部の室長の青年や、パイロットたちと協力する話です。
クラスメイトたちは、プールで泳ぐことを楽しんでいる。
「スズ。あなたは、みんなと一緒に泳いできて」
スズはプールを見てから、ユキに顔を戻す。
「なんで? せっかくだから泳ごうよ」
「スズはなぜ、私と行動したがるの? 私は遠巻きに見られるだけ」
「ええ、そう?」
スズは考えるように唸って、真顔で言う。
「あれは、真白さんがきれいだから、みんな見てるんだよ」
「少し前から、みんなスズも見てる」
「ん? あ……」
スズがプールに顔を向けると、ユキが言ったとおり、クラスメイトたちが二人に視線を向けている。
「ね? ほら、真白さん。みんな見てるんだよ」
スズは勢いよく立ち上がった。
「ねえ、一緒に泳ごうよ」
ユキは無言になる。
「真白さん?」
スズは困ったように、ボソリとつぶやく。
「やっぱ、ダメだったかな?」
ユキは普段より長く考えたあと、立ち上がった。彼女は白髪をくくって、スズを見た。
そして、彼女は突然、プールに勢いよく飛び込んだあと、上がってきて、ぷはっ、と息を吐いた。
「うん。誘われるのも悪くない。スズも来る?」
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
スズちゃんは、みんなのことを知りたいと思いながら、ほかのみんなは、他人にあまり話せない秘密を持っていたりするので、新米のスズちゃんに話すべきなのどうなのか、そこの調整が難しいんです……。
一方、スズちゃんも、他人には話せない過去がありますので、本人も悩んでおります。
一見、優秀な登場人物でも、実はとても悩んでいたり……など、人間関係の難しさを表せられたらいいな、と思っております。




