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リリムと贖罪  作者: 霧野うみ
第三戦 他人との距離
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プール4

 この物語は、十三歳(中学生)の橘スズちゃんが、パイロットとしての存在を自問しながら、平和維持組織のノヴァ日本支部の室長の青年や、パイロットたちと協力する話です。



 クラスメイトたちは、プールで泳ぐことを楽しんでいる。

「スズ。あなたは、みんなと一緒に泳いできて」

 スズはプールを見てから、ユキに顔を戻す。

「なんで? せっかくだから泳ごうよ」

「スズはなぜ、私と行動したがるの? 私は遠巻きに見られるだけ」

「ええ、そう?」

 スズは考えるように(うな)って、真顔で言う。

「あれは、真白さんがきれいだから、みんな見てるんだよ」

「少し前から、みんなスズも見てる」

「ん? あ……」

 スズがプールに顔を向けると、ユキが言ったとおり、クラスメイトたちが二人に視線を向けている。

「ね? ほら、真白さん。みんな見てるんだよ」

 スズは勢いよく立ち上がった。

「ねえ、一緒に泳ごうよ」

 ユキは無言になる。

「真白さん?」

 スズは困ったように、ボソリとつぶやく。

「やっぱ、ダメだったかな?」

 ユキは普段より長く考えたあと、立ち上がった。彼女は白髪(はくはつ)をくくって、スズを見た。

 そして、彼女は突然、プールに勢いよく飛び込んだあと、上がってきて、ぷはっ、と息を吐いた。

「うん。誘われるのも悪くない。スズも来る?」

 最後まで読んでいただき、ありがとうございました!


 スズちゃんは、みんなのことを知りたいと思いながら、ほかのみんなは、他人にあまり話せない秘密を持っていたりするので、新米のスズちゃんに話すべきなのどうなのか、そこの調整が難しいんです……。

 一方、スズちゃんも、他人には話せない過去がありますので、本人も悩んでおります。

 一見、優秀な登場人物でも、実はとても悩んでいたり……など、人間関係の難しさを表せられたらいいな、と思っております。

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