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リリムと贖罪  作者: 霧野うみ
第三戦 他人との距離
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「変わり者」の司令 〝家内ショウ〟2

 この物語は、十三歳(中学生)の橘スズちゃんが、パイロットとしての存在を自問しながら、平和維持組織のノヴァ日本支部の室長の青年や、パイロットたちと協力する話です。



 だが、少年は、ん? と小さく首をかしげる。

「甘い?」

 ショウは当然とでもいうように、答える。

「そりゃ甘いだろ」

 アオは、ううん、と首を横に振る。

「昔より味が濃いし、それに、甘くなってる」

「なあ、アオ、運信じるか?」

「僕は信じてもむだだから、信じないよ」

 ショウはアオと初めて会ったときのように、たばこを棒アイスに持ち替えて振る。そしてまた、いたずらをした子どものように、口角を上げて笑った。

「じゃあ、この当たり棒はあげられないな」

 その言葉どおり、彼が奪った棒アイスには「あたり」と書いてある。

 アオはカップアイスに手をつけながら、不満げに漏らす。

「なんだよ? それ? 不公平じゃないか。あんたもどこかの王様みたいだね」

 そして、アオは語尾を吐きてるように言うと、またカップアイスを食べた。

 ショウがいつものように、へっ、と片頬を上げて笑うと、アオは、ハッとしてショウを見上げる。

 少年は唇を尖らせる。その視線は、またもやカップアイスに落ちていた。

「ったく……この三十路(みそじ)が」

 アオがぼやくように言うと、ショウは自分の上着の上からアオの頭を撫でる。

「うるせえよ。十五歳」

 最後まで読んでいただき、ありがとうございました!


 スズちゃんは、みんなのことを知りたいと思いながら、ほかのみんなは、他人にあまり話せない秘密を持っていたりするので、新米のスズちゃんに話すべきなのどうなのか、そこの調整が難しいんです……。

 一方、スズちゃんも、他人には話せない過去がありますので、本人も悩んでおります。

 一見、優秀な登場人物でも、実はとても悩んでいたり……など、人間関係の難しさを表せられたらいいな、と思っております。

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