↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
リリムと贖罪  作者: 霧野うみ
第二戦 ステップを合わせて
126/261

素直なスズ

 この物語は、十三歳(中学生)の橘スズちゃんが、パイロットとしての存在を自問しながら、平和維持組織のノヴァ日本支部の室長の青年や、パイロットたちと協力する話です。



 そして、彼女は少し屈むと、スズに頭を差し出した。撫でてほしい……のかな? 

 カエデはスズが思ってることをわかったかのようだ。

「さっき、あなたが私の髪を撫でるって言ったのでは?」

「ああ……ごめん。うん。そうだね」

 スズがカエデの頭を撫でると、黒髪が指どおりがいいことに気がついた。

「えっ⁉」

 スズは、片手で口を覆う。

「めっちゃ髪サラサラだね! え。いつも、何使ってるの?」

 カエデは左手をあごに当てた。

「シャンプー……普通にスーパーで売っているものよ。私は『シルク』って言うシャンプーを使ってるわ。でも、そんなにいい?」

 彼女は小首をかしげた。

 スズは上気した顔で彼女を見る。

「うん。いい。めっちゃいい」

「あと……」

 スズは小首をかしげる。

「あと?」

 カエデは左側に顔をそむけた。

「こんなにも、触れられることって温かいのね」

 スズは彼女に(おのれ)の心臓を強くつかまれたような感じがすると、彼女をぎゅっと抱きしめた。

「え? あ、あの……?」

 カエデは、もろ手を上げていた。スズに急に抱きつかれたから、驚いたのだろう。

 スズは目をつぶりながら、カエデの耳元で叫ぶ。

「ごめん! でも、ぎゅーってさせて!」

「え……ええ。私でよければ……」

 しかし、スズは抱きしめているカエデ以上に混乱をしていた。うわ、めっちゃ、いい匂いするー! まじか⁉ 年上すごっ! あと、関係ないかもだけど、腰細いなあ……。

 スズは彼女の腰の細さに驚きながら、笑顔を作る。

「じゃあ今度、真白さんとハルトの髪撫でで、抱きしめる! もちろん、久遠さんも!」

 カエデは、ふっ、と微笑んだ。

「あなたって、素直なのね」

「んん……口に出されると、なんかすごく恥ずかしいね——」

 最後まで読んでいただき、ありがとうございました!


 スズちゃんは、みんなのことを知りたいと思いながら、ほかのみんなは、他人にあまり話せない秘密を持っていたりするので、新米のスズちゃんに話すべきなのどうなのか、そこの調整が難しいんです……。

 一方、スズちゃんも、他人には話せない過去がありますので、本人も悩んでおります。

 一見、優秀な登場人物でも、実はとても悩んでいたり……など、人間関係の難しさを表せられたらいいな、と思っております。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。