青山家
「ええ、青山家が対策室側についたと。条件は東京に遊びにきている青山海の保護で、保護後は青山家の屋敷に連れて行ってそこで監視すると。もうすでに青山海は渋谷駅に着いていますか。わかりました。今すぐ向かいます。」
長門が通話を切る。相手は対策室室長の大和だ。
「二人とも聞いてくれ。今から渋谷駅に向かってほしい。そこで青山家の青山海が待っているとのことだ。とりあえずそこで青山海を保護してくれ。その後千葉県香取市の青山家の屋敷まで車で送ってほしい。それが青山家が私たちがに着く条件だそうだ。」
長門が加賀と北見の二人にこう告げる。
「また急ですね。なぜ青山家はこちらにつくことになったんでしょうか?」
加賀が疑問を呈す。
「なぜかは分からないが大和室長に電話があったらしい。それぞれの家の当主は大和室長の携帯番号を知っているからな。条件はあるが飲めない条件ではない。そして青山家の特に青山優清がこっち側に着くのは大きい。魔術師と戦闘になった際同じ魔術師相手の方があっちにとっても脅威だろう。魔術師側の内部情報も得られるかも知れないしな。あくまで協力という範囲ではあるが曖昧だからな。ある程度は動いてもらうつもりさ。」
長門がニヤリとしながら加賀の疑問に答える。
「とりあえずは渋谷駅に向かえばいいんですよね?そこで青山海を保護し、一回対策室に戻ってそこから車で千葉に向かう感じですか。」
北見が長門に聞く。
「そうだ、それで構わない。青山家に着いても一人は青山海についてくれ。監視目的だ。万が一魔術師側に協力されたら大変だしな。」
「了解です。では今から向かいます!」
加賀と北見が渋谷駅に向かって歩き出す。
「さてと、現場検証もどこまで終わったのやら。一応現場の警察には黒姫セレネと黒森ルナの二人の捜索をする様にと要請が入っている。現場検証も必要最低限は行っているはず。立場上身分を明かすわけにはいかないがあの刑事なら話が通じるだろう。犯行現場にも行けていなかったから行って聞いてみるか。」
長門は犯行現場へと向かうために歩き出した。
「いましたよ、あの女の子ですね!」
北見が加賀に話しかける。
日が暮れた渋谷駅の入り口にその女性は立っていた。
「青山海さんですか?」
二人はその女性に話しかける。
「そうです。兄から連絡があって魔術師が事件を起こしたんですよね?それで魔術師対策室に保護してもらいなさいと。私がやったわけではないけど下手に疑われるよりは保護してもらう方がいいと兄に言われて。」
「もう大丈夫です。今からあなたのお家に車で送ります。その後は私、加賀が責任持って見張っておきますのでご安心ください。」
「わかりました。よろしくお願いします。」
「と言うことで北見いくわよ。」
「わかりました。」
加賀と北見が二人で行動する際は加賀の方が立場が上になる。北見は対策室最年少なのだ。
「とりあえず地下鉄で霞ヶ関まで向かいます。そこからは車です。長時間になりますし、家に着くのが遅くなりますがご容赦ください。」
加賀が海に言う。
「大丈夫です。夜遅いのも問題ありません。だけど兄は大丈夫ですか。犯人を捕まえると言っていましたが。」
海が心配そうに聞く。
「大丈夫です。あくまで優清さんには協力と言う形をとってもらいます。無茶はさせません。」
と加賀は言うが協力がどこまで指しているかは曖昧にしているのである。そこは海に伏せておかなければならない。
「それならばいいのですが。」
やはり海は心配そうである。
「とりあえず19時まわって時間も時間ですし向かいますよ。」
北見が先導する。警察庁が存在する霞ヶ関までは地下鉄で渋谷駅から約15分だ。そこから千葉県香取市まで車で高速を使って1時間半である。到着するころには9時を回っているだろう。
「はい。」
海が返事をする。三人は渋谷駅の地下鉄ホームへと向かった。
「もう20時か。わざわざきてもらって申し訳ない。」
「いえ、こちらこそ条件を飲んでくださりありがとうございます。これで海の心配はなくなる。」
魔術師対策室の本部で大和と青山家当主の青山優清が立ったまま向かい合う。
「にしても他の魔術師は我々と敵対するつもりだが、君は対策室側につくと言うことでいいのかね。」
大和が優清に問う。その目つきは鋭い。
「ええ、下手に敵対しても良いことはありません。おそらく我々魔術師の中に犯人がいることは間違いない。背格好のことを考えると黒姫セレネと黒森ルナ、黄柏光希、白神家の白神天音、そしてうちの青山海の五人のうちの誰かでしょう。海は犯人ではないはずですが今後何かあった場合にうちで監視してもらっていた方がいい。その代わりあなたたちに協力します。」
「こちらとしてもありがたい。では今後どう動くかを考えていこう。」




