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消えたマル

 真悠は、仕事の帰りに立ち寄ったコンビニでひまわり祭りなるポスターを見つけ、帰ったらマルに見せようと写メを撮り帰宅したのだが、部屋は真っ暗だった。


 あれ?マル居ない……


 バレンタインデーの事を思い出し、また出かけたのかなと思い、真悠は久しぶりに夕飯を作りマルが帰ってくるのを待つ。

 しかし、何時間たってもマルは一向に帰ってくる気配がない。

 真悠は、一気に血の気が引き脂汗がにじみだす。


 まさか……事故にあったとか?


 真悠は、着の身着のままアパートを飛び出し、マルが行きそうな所を泣きそうになりながら探し回る。

 一通り、近所を探し回ったがマルの姿はどこにもない。


 もしかしたら、もう戻ってるかもしれない


 淡い期待を込めて、アパートへ戻ると部屋の電気が付いていることに気づき、真悠は笑顔で扉を開けた。


 「もう!!マル探したんだからね!!」


 部屋には、マルの姿はなかった。

 自分が飛び出した時に電気を消し忘れた事に気づき、一気に我慢していた涙が溢れ、玄関にしゃがみ込み嗚咽をもらす。

 どのくらいそうしていたのだろうか、いつの間にか真悠は玄関で泣きながら寝てしまっていたのだ。


 マル……


 泣き過ぎて声が出なくなっていた。

 ふと、玄関の靴箱に目をやり、開けてみるとマルの靴がある。

 よろよろと立ちあがり、壁つたいに歩き部屋へ入るがやはりマルの姿はない。

 また、涙がこみ上げそのままベットで泣きじゃくりながら真悠は眠りに入っていった。


 不思議な夢を見た。

 マルが、真悠に膝枕をして頭を撫でてくれている夢。


 「真悠、ゴメンね、急に居なくなって」


 ホントだよ!!なんで何も言わないで消えたの?


 なぜか喋っているのに声が出ずに、口たけがパクパク動く。


 「真悠……なんとなく言いたいことは分かるよ。

 ゴメン……俺も、真悠と居たかったんだけど神様が許してくれなくて……あ、神様が戻ってくるから、また……」


 「待って!!マル!!」


 叫びながら起きた真悠は、泣いていた。

 あれは、夢なのだろうか?でも、マルの手の感触がやけにリアルに感じられた気がする。

 とにかく、今日は仕事だ。

 目がはれた状態でも、行きたくなくても、今日は大事なミーティングがあるから仕事に行かなければいけない。


 ヤバい!もう、ギリギリの時間だ。


 急いで支度をしてアパートを飛び出した。

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