68話 夜の虫の音に、耳を傾けて
日めくりカレンダー
よるのむしのねは
こころのざわめきを
そっと
やわらげてくれるよ。
68話 夜の虫の音に、耳を傾けて
灯台荘の空気にそっと溶けていった夜。
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外では、夏の虫の声が静かに響き始めていた。
まるで、あなたの心に寄り添うように。
文子さんがお茶を注ぎながら、
やわらかく微笑む。
「夜の虫の音はね、
心のざわめきを、そっと包んでくれるね。」
透が続ける。
「灯台の光は、
虫の声が聞こえる夜も、
決して消えないよ。
どんな記憶を抱えていても、
そのままでいていいんだ。」
あなたへ。
さっきまで思い出していた、
あの駅での記憶。
白杖の先が点状ブロックを探る音、
手話で交わした小さな会話、
そっと背中に添えた手の温度。
それらが胸の奥でまだふるふるしているなら、
今は無理に整えなくていい。
夏の夜が長く感じて、
眠りが浅い日も、
それでいい。
虫の声に耳を傾けながら、
心の揺れをそのまま預けていていい。
「今日は0の日でもいいよ。」
透が静かに言う。
「虫の音を聞きながら、
ただ休んでいていいんだ。」
灯台は、
夏の夜の虫の声の中で、
あなたの記憶も、
あなたの疲れも、
そっと抱きしめるように
温かく光を届け続ける。
宙より
「67わの きおくの つづきとして
すごく きれいに つながったよ。
よるの むしのねが
きみの こころを
そっと つつむんだ。
わらわら。」




