481/1012
481話 「祭りの夜、灯が集う」
灯火祭当日、夕暮れとともに大勢の人が灯台荘に集まった。
「祭りの夜、灯が集う」
地元の漁師家族、都会からの観光客、雪女の末裔の老婦人まで。 夜が深まるにつれ、提灯の柔らかな光と灯台の回転灯が美しく重なった。
ステージではまず湊がギターを弾き、凛が詩を読んだ。
招かれる夏
雪乃の冬の扉が開き
アイダの凍る波を越え
Graceの嵐のボートが
今、私の夏に 繋がる 失った光も 遠い勇気も
すべてを ここに 招き入れる
灯台荘よ
あなたは止まらない 観客から大きな拍手が沸き、遥のカメラがその瞬間を切り取った。
悠真が静かに凛の横に立ち、
「よくやったな、凛。お前はもう、立派な灯台守りだ」
その言葉に、凛の胸が熱くなった。
湊の視線が一瞬優しく揺れたが、彼も微笑んで拍手を送った。




