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475話 「夏への扉」
六月に入り、灯台荘の庭にラベンダーが再び紫の芽を出し始めた。
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夏の灯火祭の準備が、少しずつ動き出した。 凛は悠真、湊、遥とともに、灯室の掃除をしながら語り合った。
「今年の夏は、雪女の物語を皆で語り継ぎたい」 悠真が静かに頷き、
「俺も、旅で得た光をここに持ち帰るよ」
湊が微笑み、
「新曲、完成させた。『招かれる夏』ってタイトルだ」
凛の心は、冬の寒さを越えて、春の芽吹きを経て、今、夏の光に向かっていた。
守る者から、招き入れる者へ——その成長が、灯台の回転のように確かだった。




