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何でも屋は女神に頼まれました  作者: 神代零
1章 始まりの街にて
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第21話 襲撃

はい、続きをどうぞ!

 


 哲也の活躍でダンジョンコアは粉々に割れ、強化されてないミノタウルスは何とか倒せた。斧で斬り掛かってくる姿は少し怖かったが、全てはエリラが受けてくれ、カレルが『呪痕』で麻痺にして、隙も作ってくれたから鎖鎌で安全圏から攻撃をすることが出来た。アルは更に後ろから応援だけをしていたが。


「キャー! 流石、旦那様です!! 『本体型』を攻略しましたわね♡」

「たまたまだ。いきなりダンジョンコアがあるダンジョンに当たるとはな」

「そ、そうよ! しかも、強化させる前にダンジョンコアを倒すとは思ってなかったわよ!」

「あぁ、ダンジョンコアは普通に武器や魔法で攻撃しても、割れなかっただろうな。お前の魔眼ではなかったらな」


『衝撃の魔眼』はフェゴバルトの能力ちからであり、その威力がダンジョンコアの強度に打ち勝ったのだ。


「しかし、割れちゃったら高く売れないな」

「む? 割らなかったら、高かったのか?」

「そうだな。あぁ、責めるつもりはないから安心してくれ。強化されたら、間違いなく負けていたのだから」


 強化なしのミノタウルス相手でもギリギリだったから、哲也の行動は正しかったーーとエリラは言っているのだ。


「しかし、ボスを倒したのに、何もないな」

「それは、生まれたばかりだからでしょ?」


 普通なら、部屋を進んだ先に財宝の部屋があるのだが、ここは生まれたばかりだから何も無かった。ダンジョンに入って、利益が割れたダンジョンコアだけ。今回はダンジョンと言うのを知りたかっただけなので、この結果に不満はなく、ダンジョンコアがあっただけでもマシだと考えていた。


「もういいや、帰ろ」

「そうだな、ここにいても何も無いしな」

「うん、思ったより疲れなかったねぇ」

「そうですね、一緒にお風呂に入って、疲れを癒しましょうね♡」


 帰り道、アルが哲也の腕を絡め、カレルがそれを解くのを繰り返していた。後ろでエリラは笑っていたが、加入することはなかった。


 このまま、街に帰って宿へ帰るだけだと思っていたらーーーー






 ーーーーーーーーーーーーーーーー




「緊急依頼です!! 全ての冒険者、今の受理しているクエストを破棄して、ギルドの受付前に集まってくださいぃぃぃぃぃ!!」


 何人かの受付嬢が、手に持っている魔導具で声を拡張させて、街中へ響かせていた。ちょうど、門を越えていた哲也達にも聞こえていた。


「なんだ? また、ユズ狩りかぁ?」

「いや、慌てている様子だった。通例の緊急依頼ではなく、本当に何が起こったのではないか? さっさとギルドに向かうぞ!!」

「今からかよ……、面倒臭いなぁ」


 哲也がそう言うが、今回も緊急依頼みたいで、更に今の受けているクエストを破棄させてでも冒険者を集めたいことから、トンデモナイことが起きたのは間違いないだろう。溜息を吐きつつ、ギルドまで走っていく。


 ギルドに着き、受付前に様々な冒険者が集まっていたので、そこに混じっていく。


「お、テツヤじゃないか」

「ん、バロンか。何があったか知らないか?」

「いや、まだ詳しいことは知られてねぇぞ。詳細はギルドマスターが話すとしか聞いてない」

「ったく、こちらはダンジョン帰りなんだぞ。早く宿に帰らせやがれや」

「俺に言っても仕方がないだろう。しかし、ダンジョンに潜っていたのか。タイラントの巣か?」

「いや、別のダンジョンだ。あ、オッさんが奥から出てきたんだが、アレがギルドマスターか?」


 現れたのは、バロンよりもゴツい顔をした筋肉男だった。威厳があり、哲也が逆らおうとは思えないぐらいに強さを感じていた。

 これが、ギルドマスターかぁと納得しつつ、緊急依頼についての話が始まった。


「知らぬ顔もあるから、先に自己紹介をしておこう。ワシはギルドマスターのガイウスだ。緊急依頼のことだがーーーー」


 哲也は欠伸をしながら話を聞いていたが、次の言葉で目を見開いてしまう。




「この街に向かっているドラゴンが現れたと連絡があった。緊急依頼は、十五メートルクラスのアースドラゴンの襲撃を防ぐことだーー」





 冒険者は皆、驚いていた。ドラゴンと言えば、レベル80に達する英雄クラスの冒険者や騎士が相手にする魔物だ。それを、始まりの街にいる冒険者でなんとかしろと言っているのだ。もちろん、文句が出てくる。


「ふざけんなよ!? 俺達がやれる訳ねえだろ!!」

「そうよ、皆はまだレベル30にも達してない冒険者ばかりよ? 強い人は他の街に向かっているのだから」

「落ち着け、皆の言いたいことはわかる。だが、やらなければ、街が潰れるのは必然だ」

「だ、だったら、他の街に救援をーーーー」

「無理だ。あと2時間ぐらいでここに着く。救援を申請しても、近い街でも5時間は掛かるだろう」

「そんな……、なんでドラゴンがここら辺にいるんだよぉぉぉ!!」


 崩れ落ちる冒険者の男。他の人も逃げ出したそうにしていたが、逃げ出したらもう冒険者として生きていけない。なら、自分達だけでやるしかないのだ。


 今まで、黙って話を聞いていた哲也はこう思った。





 あれ、絶体絶命? あー、布団に潜って聞かなかったことにしたいぜぇ…………






 哲也は色々と現実から逃走したい気分だった。フェゴバルトに、魔王の娘、今回はアースドラゴン。

 なんで、強い敵があっさりと現れるんだよッ!? 呪われてんのかッ!! と、ここへ送った女神へ恨みを念じるのだったーーーー








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