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47 骨霊将、元大僧侶に誓う

焚き火の火が小さく揺れ、

廃屋の中に淡い光だけが残っていた。


セリシアはレイセルの前に立ち、

静かに言葉を紡ぐ。


〈セリシア〉

「レイセル様。

 “魂交話”を続けてください。

 魂と触れ合い、声を聞き、導く──

 その積み重ねが、あなたに新たな力をもたらします」


レイセルは真剣に頷く。


〈レイセル〉

「新たな力?」


セリシアは淡く微笑む。


〈セリシア〉

「さまざまなスキルです。

 魂に触れ、救い、導くほど……

 あなたの中に、新しい力が芽生えていくでしょう」


焚き火の光が、レイセルの骨の指先を照らす。


セリシアはさらに続けた。


〈セリシア〉

「そして──人間の魂を浄化することには、

 レイセル様にとって大きな利点があります」


レイセルはわずかに眉を寄せる。


〈レイセル〉

「利点?」


〈セリシア〉

「魔力を得られるのです。

 無害な人間を殺さないあなたにとって……

 魂の浄化は、“誰も傷つけずに魔力を得る手段”となります」


レイセルは息を呑んだ。


魔力を得る手段が限られていたレイセルにとって、それはあまりにも大きな意味を持っていた。


セリシアは、まっすぐにレイセルを見つめる。


〈セリシア〉

「死霊魔術には多くの道があります。

 操る者、奪う者、縛る者……

 ですが私は──

 あなたには“魂を救うネクロマンサー”になってほしい」


レイセルは静かに頷いた。


〈レイセル〉

「分かった。

 俺は……魂の声を聞き続ける」


セリシアは満足げに微笑む。


〈セリシア〉

「では私は行きます。

 レイセル様の進化は、

 これからが本番ですから」


淡い光が彼女の足元に広がり、

魔法陣が静かに展開される。


〈リリ〉

「セリシア様!ありがとうございました!」


〈セリシア〉

「また会いましょう。

 レイセル様

 “魂を導く将”として」


その言葉と同時に、

セリシアの足元に淡い魔法陣が浮かび上がり、

静かに消えていった。


まるで“教えの締め”のように。


夜が明けた。


大きなあくびと足音が近づく。


〈ガオラン〉

「ふぁぁ……おいレイセ……」


言葉が止まった。


レイセルを見た瞬間、

ガオランの全身の毛が逆立つ。


〈ガオラン〉

「……お、おい……なんだその気配……

 肌でわかる……お前……別人じゃねぇか……!」


レイセルは少し照れたように肩をすくめた。


〈レイセル〉

「ああ。

 少し変わった」


ガオランは腕を組み、

にやりと笑う。


〈ガオラン〉

「変わったどころじゃねぇ。

 近づいただけで背筋が冷えたぜ。

 ……強くなったな、レイセル」


リリも嬉しそうに頷く。


〈リリ〉

「はい!

 レイセル様、すごく頼もしいです!」


三人は荷物を整え、

廃村を後にする。


朝の光が差し込み、

冷たい空気が少しずつ温度を帯びていく。


〈レイセル〉

「……フォレストリア王国まで、あと少しだな」


〈ガオラン〉

「ああ。

 気ぃ引き締めていくぞ」


〈リリ〉

「はいっ!」


三人の影が、

朝の道に長く伸びていった。

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