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魔物RPG  作者: 覇気草
1話~15話
4/20

第4話 スキルを習得する

 


 ――――はっ!

 もう朝じゃん!


 目が覚めたら明るくなっていた。

 昨日の夜にまた黄色いキウイを食べて気持ち良くなり、木の上で寝たせいだ。


 そうだメール!

 メニュー! ――出ない!?

 メニュー! メニュー!


 メニューが出る気配がない。


 ならステータスは? ――ああ、出た。



 名前:

 種族名:キャット

 レベル:1

 スキル:

 アビリティ:



 これは……どうなんだ?

 デスゲームか?

 それとも異世界?

 ……わからん。

 仕方ないから、現状は両方前提で慎重に行動しよう。強くなって、生き残る為に。




 とはいうものの、魔物だからやることは変わらない。自分よりも弱い魔物を見つけて狩り、食らい、レベルを上げて進化を目指すだけだ。

 今いる川辺を一応の拠点とし、地形を把握することを優先して森の中を探索する。


 まずは朝ごはんが欲しいな。あのブルーベリーみたいな紫の果実はないかな? ウサギの魔物が食べてたってことは、食べられるだろうし。


 目的をもってうろつけば、案外すぐに見つかった。


 あったあった。

 ではでは早速いただきます。


 ぱくりと一口。


 おー、薄いぶどうジュースみたいな味だ。果肉はしっかりしてて小さいのに食べ応えがある。


 薄味だから沢山食べれた。

 そこそこ腹を満たし、移動を再開。


 むっ、ヘビだ!


 見つけたのはリアルの都会だとちょっとしたニュースになる程度には大きい、全長二メートルほどのヘビの魔物。緑の迷彩柄だが、そいつは移動途中だったのか茶色い枯れ葉の上をにょろにょろ動いていた。


 この大きさのヘビと戦うのはちょっと怖いな。

 でもレベルは上げたいし……ここは戦おう。


 奇襲は失敗した時が恐いので、敢えて堂々と姿を晒して対峙する。


 さぁいざ尋常に勝負勝負!

 高速のネコパンチを……くらえ!


 慎重に距離を見極め、ヘビの魔物にネコパンチを繰り出す。

 ヒット。

 だが小さな爪と柔らかい肉球ではダメージは低い。


 おっと!


 ヘビの反撃で折り曲げた体を一気に伸ばして素早く噛みついてきた。けれど反射神経のいいネコだからこそ、しっかりと回避できた。


 このっ、このっ、ネコパンチ! ネコパンチ!


 何回もネコパンチで攻撃し、ヘビの噛みつきの回避を繰り返す。

 そうしているとヘビの方が焦ったのか全身を使って飛び掛かって来た。


 隙あり!


 ひらりと回避し、側面を取ったところで頭を足で押さえつけ、ガブリと首に噛みつく。


 よし取った――あっ、しまった!


 罠だった。

 ヘビは噛みつかれても暴れずに俺を即座に絡め捕り、ぎゅっと締め付け始めた。


 なんのこれしきイタタタタタ。

 うおおおおおお! 唸れネコのあごッ!!


 どっちが先に死ぬかの状況に追い込まれ、俺はヘビの首を食いちぎる勢いで噛む力を強めた。ヘビの方も締め付けがさらに強くなったが、どうやら的確に急所を攻撃していた俺に軍配が上がったらしい。

 ヘビの方が先に力尽き、締め付けがなくなった。


 あ、危ねー、マジで死ぬところだった。


 安全確保の為に辺りを見渡す。


 ……敵はいないな。よし!

 じゃあ食べよう。ヘビは結構美味しいって話だし、味は期待できるかも。


 皮を剥ぎ、肉の部分を小さくがぶり。


 ……淡白だ。鶏肉っぽい食感で白身魚みたいな淡白さ。というか味が薄い。

 ちゃんと下処理して調味料で整えれば美味しくなることは確かだが、そのまま食べるものじゃない。期待を高く持ち過ぎたみたいだ。


 その時、脳内でピコンと音がした。


 〈レベルが上がりました〉


 〈スキル【ネコパンチ】を習得しました〉


 おぉ、レベルが上がってなんか覚えた!

 ステータス! それとスキルの詳細!


 ステータスが開かれたあと、スキルの詳細が出た。



 名前:

 種族名:キャット

 レベル:2

 スキル:【ネコパンチ】

 アビリティ:


 スキル【ネコパンチ】

 ・威力の高いネコパンチ。レベルに応じて威力が上がる。



 おおおー、いいかも。

 それはそうと食べよう。


 ステータスを閉じ、貴重なたんぱく源なので食べられるだけ食べた。





 ふぅ。お腹いっぱい。

 じゃあ早速スキルとやらを試してみようか。


 近くの木の前に来て、気合を込めて――。


 【ネコパンチ】!


 ペチッ。


 うーーーん、弱い!

 爪の痕がちょっとできたくらいか。

 実戦で使ってみないとなんとも言えないな。

 行こう。


 次の獲物を探して移動を再開。


 あっ、スライム。

 じーーー……。


 スライムは木の下の雑草を取り込んで食べていて、その動きは凄くゆったりしている。


 やっぱり、昨日戦ったスライムはプレイヤーだったんだな。誰だか知らないけど、リアルに戻れているといいな。

 さておき、スキルの力とやらを試させてもらおう。


【ネコパンチ】!


 スライムの粘液を貫通して核を砕いた。


 ……弱過ぎて違いがわからない!

 別の奴探そう。





 暫く歩いて、今度はバスケットボール並みにでかいネズミの魔物と遭遇。獰猛な顔して威嚇してきた。


 おうこちとらネコ様ぞ?

 やるかオラッ!


「シャー!」


 こっちもネコらしく威嚇してやる。

 向こうから飛び掛かってきたので、動きを読んで回避しながら攻撃。


【ネコパンチ】!


 ネズミの顔が一瞬横を向いて怯んだ。

 顔には引っかき傷ができた。

 そのまま追撃。


【ネコパンチ】! 【ネコパンチ】! 【ネコパンチ】!


 連続でやればネズミの顔が血だらけになった。

 けど威力不足だから決定打にはならない。

 仕方ないので首に噛みついて仕留めた。


 やっぱり、まだまだレベル上げが必須だな。


 お腹は膨れているけど、味を確かめる為に一口がぶり。


 ……美味しくはないな。食べられないってことはないけど。

 でもこのまま放置は勿体ないし……そうだ! これ餌にして他の魔物誘い出そう。


 俺はネズミの死体が見える木の上に移動し、休憩を兼ねて何か来ないかと見張ることにした。




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