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LAST GAME  作者: よむよみ
外伝 ぷらいむみにすたー

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episode6

 以前にも経済政策を進めようとした時期はあった。

 ただし、その時は、謎の奇病が世界的に蔓延してしまい断念せざるを得なかった。

 どんなに優良な政策であっても、国民の健康を引き換えにすることはできなかった。

 経済政策は道半ばにして、次の政権に交代することになった。

 経済政策の良し悪しは評価されることもなく、中途半端な結果だけが残ってしまった。


 そんな私たちの悲願の経済政策。まだ始まる前から頓挫させてはならない。

 戦争というのは確かに一大事ではある。

 正確に戦況を見極め、できるだけ影響を抑えて、短期間のうちに結果を残す必要がある。

 資源の確保という人為的な事柄に、政策の成否をゆだねるわけにはいかない。

 奇病の時のように中途半端な結果で終わらせてはならない。


 なんとしても経済対策を軌道に乗せる。

 私たちは決意を新たにした。


 ◇


「時は来たようだ」

 ミロは光り輝く球を見てつぶやいた。


 球を手に入れてから早二年。この国では一度反乱が起きていた。

 多くの冒険者や元兵士たちを集め城に乗り込んだ。

 海外から安く集められた兵士たちを何とか倒し、国王までたどり着くも不思議な力によって敗れたという話だった。

 ミロは変化の無い球を見て、必死に「まだだ。もう少し待て」と止めたけれど、国の期待も背負わされた反乱軍は止まれなかった。


 残念な出来事だった。

「もっと強く止めるべきだった」

「俺も参加していれば違った結果になったかもしれない」

 と、何度思い返したか数えきれない。夢にまでうなされたことだってあった。


 でも、ちゃんと球は光り輝きだした。

「待った事はきっと正しかった。次こそ必ず国を止める」俺はギルドに向かった。


 ギルドは閑散としていた。

 安い製品が流入した今、ギルドの依頼は減っていた。

 頼みの綱だった国からの依頼も無くなった。

 国からお金の流通自体が減っていた。


 それでも、まだ少しは冒険者はいるはずだ。

 城に乗り込むのだ、少しでも仲間が多い方がいい。

 そう思ってギルドに依頼を出そうとした時だった。


「たのもう!」ギルドのドアが開く音が聞こえたと同時に、野太い声が響き渡る。

「人を多く集めたい。金ならある」づかづかと入り込んできたかと思うと、大きな袋をギルドの机にドンと乗せた。

 白銀の甲冑を身に着けた男だった。全身鎧を身にまとい、顔は隠されている。

 大金の入った袋を見て、目を輝かせたギルドの受付は「あの……。目的は?」と聞いた。

「もちろん、国を変える、だ!」大きな声が再び響き渡る。

 ざわめきが聞こえてきた。

「本気なんだな?」ギルドで安い酒を飲んでいた男の問いかけに「国のため」と全身鎧男は答えた。

「待っていろ、すぐに集めてくる」そう言って尋ねた男はギルドから出ていった。


「お前も参加するだろう?」突然、全身鎧はこちらを向いた。

「ああ、もちろんだ」俺は、少し焦りながら、答えた。


 なんとか100人ほど集まっただろうか。

 城の警備数を考えれば少し頼りないが仕方ない。城へ向かう。


 全身鎧男を先頭に道を進む。

 以前は何度も訪れた見慣れた城だったが、少し黒い光を纏っている気がした。

 城門が城内への進入を拒んでいる。以前反乱が起きてから、城門が開くことはまれだ。

 入ることもできず立ち止まっていると、全身鎧男はまっすぐと城の門へ向かう。

 城の門の右手の壁を操作すると隠されたレバーがあり、あっさりと城門を開けた。

 城門の開き方は以前から知っていたようだ。

 全身鎧男はただまっすぐと王の座る玉座を目指して歩いていく。


 途中、矢が飛んできたり、妨害を受けても気にしていない様子だ。

 飛んできた矢を弾き「危ないですよ」と声をかけても「お前らが何とかしてくれるだろう」と言うのみだった。

 顔は鎧で見えないが、おそらくにやりと笑っている。


 城の警備を務めていたのは、小柄なゴブリンだ。

 一人一人は以前の兵士たちの方が強いのは間違いないが、数が多く倒しても倒してもきりがない。

 何度も何度も襲い掛かってくるゴブリンを撃退し、王の居る部屋までやってきた。


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