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怪しいイケメンくんと異世界旅行〜目指せ、世界征服〜  作者: 風葉 千尋
第1話 親子の紅(あか)
7/67

3.生徒会メンバーは美人さんと王子様(?)〜珊瑚色〜

文字数(空白・改行含まない):3095字

 世間知らずの6歳の男の子―リクに連れてこられた異世界で入学した学園で、隣の女子が口を開いた。

「あなた、本当に世間知らずだね」

 どうやら僕は、6歳の男の子(リク)と同類らしい。

 ぎゃあー!


「おーい。リク、起きろ~」

 ドンドンドンドンッ!

 リクの部屋のドアを叩く。

「制服はソファの上。早く行け!どうせ、一人で朝ごはんは食べたんだろ?俺はもうちょっと寝る!」

「分かったって。行くからな」

 ていうか、もう着替え終わってるし。

 えーと、えーと、姿見、姿見っと。

 これこれ。

 確か、この制服、この国で1番かわいいって有名なんだったっけ。

 男子だから、別にどうでもいいんだけど。

 白地に黒のチェックのズボンは履いてる。

 黒のベルトは―あ、ちょっと緩んでる。

 カッターシャツには青いネクタイをしめてるかな?

 ネクタイ、歪んでる。

 直してっと。

 群青色のブレザーに付いたほこりを取って、バッグ持って。

 よし!

「行ってきまーす!」


 ナミさんとレネアさん、手作りの冷たいけれど温かみのあるキーホルダーを触って落ち着きつつ、面白い理事長の話を聞き終わった。

 ここは臨時の教室で、一応、看板には数学β教室と書かれている。黒板には、名前が書かれたマグネットが置かれている席につけ、と書かれている。

 座席が30席ほどあるから、30人ぐらい来るのかな?

 ガタッ、トスン。

「こんにちは」

「こ、こんにちは」

 びっくりした。急に隣に座ってきたから。

 女子だ。

 ピンクのような、透き通った珊瑚色の髪の毛をハーフアップにしている。

 目はリヴィエーラ色。青に近い。

 僕は少し色に詳しいのだ!

「名前は?」

「名前?えっと、ルイ。ルイ・サトー」

「珍しい名前だね」

「そ、そう?」

「うん」

 はっきり言うなぁ。

 褒め言葉を、はっきり言えるってすごいなぁ。

「魔術分野は?」

「透視」

「へぇー。土かと思った」

「エヘントさ……先輩にも言われた」

 危ない危ない。

 エヘントさんって言いそうだった。

「でしょうね」

「どうして、そう思ったの?」

「いや、だって常識的にそうじゃない?」

「ごめん。分かんない」

「あなた、世間知らずだね」

 世間知らず⁉︎

 また、はっきり言うなぁ。

 リクと同類にしないでよ。

「ごめん。皆、知ってることだから。目の色は基本的に分野を表しているの。髪の毛の色は属性を表していて」

「知らなかった」

「あなた、本当に世間知らずだね」

 え……。

 はあ。

「なんか、赤い髪の人と赤い目の人っていないね」

「…………」

 彼女が黙り込んでしまった。

「どうしたの?」

「い、いや。なんでもないけど……」

 彼女は声のボリュームを下げる。

「本当に知らないの?」

 何のことだろう。

「……赤い髪と目は、呪われている―と、言われているの。赤い髪と目は、火。火使いは昔から色々なものを燃やして、周りから恐れられていたの。偉い人の家を燃やしたり、人を燃やしてしまったり」

 …………。

 火使いが、人を燃やした……。

 吐きそうだ。気分が悪い。

「それで、赤髪の血が混じる家系は全て……殺された」

 火が使えるわけでもないのに……!

「そ、それで、赤い目の人は……!」

 彼女は少し目をそらす。

「全員、残らず殺されたわ。今でも、赤い目を持って生まれた人は……」

 彼女は言葉を続けられらなかった。

 なぜなら、この後続く言葉は、


『赤子のうちに殺される』


だからだ。

「そして、赤い目の者がいることを報告しなかった者も、死刑に……な……る…………。ウッ……」

 ……っっっ!

 ウッ。

 もっと、吐きそうになる。

「ご、ごめん。嫌な思いをさせたね。き、君の名前は?」

「私、クティルヴィア。クティルヴィア・ジョーノーヴ。名前、長いよね?ティルって呼んで」

「オッケー、ティル。魔術分野は?」

「水。攻撃が得意なの。属性は魅力。なんか、魅力っていう属性があるんだけどね、それなの。優雅に攻撃する感じかな?」

 すごく、美人の頭が良さそうな女子なのに、攻撃か。

 これって、偏見か。

「ねぇ、入試試験の結果ってどうだった?」

「入試?私、初等部からの進学組だから、受けてないよ?あ、サトーくん、編入組なのね!しかも、第2学年からの!」

「うん」

「入試試験は確か、実力テストと同じだから……98点ね。2位だった」

「すごい!僕、88点だったよ」

「そうなの?88点なら、27位ぐらいじゃないかな?」

 へぇー。

 27位か。

「あ、そうだ。僕のこと、サトーくんじゃなくて、ルイって呼んでよ」

「分かった。ルイくん」

 ドクン。

 あれ?どうして、ドクンっていったんだろ?

 謎。

「ルイくん、これからよろしくね」

「よろしく、ティル」

 ガラガラッ。

 女の人が入ってきた。

 あ、もしかして先生かな?

「おはようございます。そして、久しぶり!初めましての人もいるかな?私は、第2学年担当教師、リュクトヴ・ジューン。水属性の風使いよ。今年も、学科か実技のどちらの授業を受けるか、決めてもらうわよ」

 ジューン先生が、紙を配る。

「この選択が、初めての人は分からないわね。国語や数学、理科、社会はスタンダードに皆、勉強するわ。ただ、魔術知識科を筆記で勉強するか、実技で勉強するか、の違いだけね。じゃ、始めて」

 なるほど。

 なら、僕は筆記を選ばないといけないな。

 まる、っと。

「じゃあ、集めるわよー。後ろの人ー、前に紙、渡して」

「ルイくん。どっち選んだ?」

「筆記」

 前に渡して、っと。

「そうかぁ。私とは、別々だね」

「じゃあ、ティルは実技?」

「うん。攻撃スキルを身につけたいし」

「攻撃スキル?どうして、攻撃にこだわってるの?」

「エイリンス地方ってわかる?」

「……ごめん」

「エイリンス地方は魔物がいるの。エイリンスの言い伝えでは異世界に通じる穴があるらしいのだけれど。私、エイリンス地方で魔物に襲われて亡くなる人がいる、って知って、エイリンスの人を守りたくて」

「じゃあ、将来は」

「うん。エイリンスで隊をつくるつもり」

「すごいね」

「そうでもないよ」

 ティルは微笑む。

 かわいいな。

「実技を選んだ人が多いわね。私も実技教師だから。よろしく。ところで、去年と同じように、明日から、来ても来なくてもいいわよ。去年と同じで、教科ごとに部屋があるから、好きな部屋に行って勉強してね。以上で、解散!あ、編入組は部活を選ぶ紙、配るから選んでね」

 おー、部活!

「あ、ありがとうございます」

 紙をもらったけど。

_________________________________________

        部活選択


         部活

・飛行          ・科学・化学

・バトル         ・美術

・球技          ・技術

・水中・水上       ・家庭科

・雪上          ・心理


         同好会

・オカルト・伝説研究会

・サバイバル同好会

・飼育・栽培同好会

・本同好会

・イベント同好会

・プログラミング同好会

_________________________________________


 なるほど。

 僕たちの世界にはない部活もあるな。飛行とか、バトルとか。

 しかも、僕たちの世界では別々になっている部活がまとまっていたりして。

 さすが、異世界。

 そういや、ティルは何を選んだのかな?

「ティル!ティルはどの部活に入っているの?やっぱり、バトル部?あ、でも、分野は水だし、水中・水上部?」

「え?私?私は心理部」

「心理部⁉︎」

「そう。部活選択は属性を基にして選択する人が多いの。私は魅力だし、属性がどこまで活かせるのかを心理部で知りたいなー、って。自分の属性の環境って、適しやすいから。分野の環境よりも。だから、水中・水上部を選んでないの。まぁ、自分の好きな部活を選ぶ人も多いけどね」

「へー」

「ルイくんはどうするの?」

「ちょっと、家で悩んでくるよ」

「学園生活が楽しい時間になりますように!」

「ありがとう」

 ティル、去り姿も綺麗だな。

 そうそう、生徒会室に行かなきゃ。

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