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怪しいイケメンくんと異世界旅行〜目指せ、世界征服〜  作者: 風葉 千尋
第1話 親子の紅(あか)
6/67

2.入試試験とNaminu's brother〜終わりました〜

文字数(空白・改行含まない):2940字

 ドンドンドンドンッ、ドンッ!

 ガチャ。

 開いた!

 ゆっくりと開くドアの、狭い隙間に体を傾けて滑り込ませる。

「おか……おわ、っと。強引だな」

「ゆっくりドアを開けるからだろっ!」

「ゆっくり?何が?普通に開けたんだけど」

「そーれーよーりー!どうして、僕に魔力があるんだよっ!」

「あー。それも、お前を選んだ理由だよ、旅行のパートナーに」

「はああ?」

「お前の世界とこの世界は双子世界なんだ。同じ時間に生まれた。そのために、お前の世界には魔力を持っているものがいるんだ。まあ、あまりできることはないけどな」

「な⁉︎ってか、『そのために』ってなんのためだよ!」

「知らねーよ」

「はあ?」

「俺だって、知らねーもんは知らねーんだよっ!」

 怒りが沈黙を呼んでいる。

「ごめん」

「いいけど」

 また、沈黙。

「あ、そうだ。テスト、見せろよ」

「いやだ。断固、拒否する!」

 リクの手が少し動く。

「ということは、90点以下だってことだな?」

 ブンブンブンブン、頭を振る。

「ふーん。88点ねぇ。なぁ、俺、お前のレベルだと90点以上取らなきゃいけないって言ったよな?」

 えっ?隠して、手で押さえてたはずなのに!

 押さえるより早く抜き取ったのか!

「いや、言ってない!」

「言った。お前がドア、叩いてる時だ」

「そんなこと、覚えてないよっ!」

「そうか、そこまでお前に記憶力がないって思ってなかった。ごめん」

「……っ!それ、僕のことディスってるだろ⁉︎」

「ふん」

「ふん、じゃ無いよっ!」

「ごめん、ごめん。あー、うっとうしい」

「謝ってないだろ!」

「そうか」

「そうか、ってなんだ!」

「そうか、は、そうか、だ」

 あー、らちがあかない!

「とにかく、この後、何らかの手段を使って通知が来るからそれを待て!だってさ!」

「なら、待つか」

 意外と、素直。

「意外って思うなよ。お前と喋ってるのは時間の無駄。面倒くさい。それだけだ」

 おーい。

 自分が1番面倒くさいこと、わかってるかーい?

 わかってないと君に世間知らずレッテルを貼るけどいいかーい!

 てか、僕と喋るのが面倒くさいなら、異世界に連れてくるなって話だろー。

 はーあ。

 ちなみに、「レッテル」って、ドイツ語なんだよね。英語でいうと、ラベルのこと。意味は、商品の目印として貼り付ける紙の札という意味と、人物や事物に対して一方的、断定的な評価をすることなんだとか。

 あー。

 リクが黙ったから、部屋に音が全くないや。

 はーあ。


「郵便でーす」

「はーい」

 通知かな?

「この封筒ですね。すごいですね。レイネスに応募したんですか」

「そうですけど……。どうして分かったんですか」

「どうしてって言われても……。封筒。細い縁取りがあるじゃないですか。それ、レイネスだけしか使えないデコレーションですし」

「そうなんですか!」

「そうなんですか!って。知らなかったんですね」

「はい。すみません」

「謝られても……」

「あ、すみま……」

「じゃ、次も配達あるので」

 最後まで言わせてもらえなかった。

「引き留めてしまって、すみませんでした」

「いえいえ」

 合格、してるかなぁ。

 怖いなぁ。

「リク~。届いたよ~」

「早く開けろ」

「はいはい」

 それにしても、6歳ぐらいの男の子にこき使われるのはいい気分じゃないな。そんなこと、趣味じゃないし。

 ガサガサ。

「どうだ?」

「せかすなよ。黙ってろ」

_______________________

        合格通知


 レイネス学園中等部第2学年の部に応募頂き

ありがとうございます。貴殿が合格いたしまし

たことをここで報告させて頂きます。おめでと

うございます。

____________________


 合格っ!

 やったーっ!

 合格しないかもって、心配だったのに。

「なんか落ちたぞ」

 ん?

 セルリアンブルーの縁取りのメモが落ちたみたいだ。

 すっごく、整ったきれいな—美しいというべきかな?—字が書かれている。

____________________

 ルイへ


  非常に魔力が少ないために君を合格させ

るのはとても大変だった。俺が君を合格させ

たのには理由がある。それは今年の生徒会方

針が、「礼儀を重んじ、平等な態度と平等な

姿勢、誇りを持てる活動をする・させる」

だ。君は、礼を忘れない男だと思った。俺が

意見を並べ、通らせた。若干、職権乱用みた

いになってるけどな。他の奴に言うなよ。ま

あ、そこも、観点の一つだったと分かってお

いてくれ。

 それを分かったうえで、君は生徒会に入っ

てくれ。詳しくは入学式の日に生徒会室に来

ればわかる。

            レネア・リアート

____________________


 レネアさんからの手紙だったのか。

 さすが。字がきれいだな。

 って、生徒会っ⁉

 えーっ!

 なんて、勝手な……。

「合格か。レイネス、今、そんなレベルなのか?」

「そんなレベルって僕のレベルが低いみたいじゃないか。これ見ろ。この手紙」

「はーん。なるほど。でも、お前が生徒会役員なら、学園、終わるんじゃないか?」

 リクがニヤッと笑う。

 なんか、嫌だな。

「終わらないよ!そういや、僕なら合格できるって言ったのはどうして?」

「あー、説明してなかったか。レイネス学園も白流学園も入試が選択問題が多いんだ。直感と勘が特技のお前なら、受かるんじゃないかと思ったんだ。白流で受かってるしな。まあ、もとから残念なお前なら面接も、残念なまま、どうにかなるだろうと思ってな」

「もとから残念で、悪かったなっ!」

「後、1週間は休みなんだ。俺は、メインストリートに行く。一緒に行くか?」

「行く!」


 ここが、メインストリート!

 ドロップみたいな、粒が敷き詰められてる。

 奥には高い塔があって、わきに店が並んでいる。

「ねえ、僕、お金持ってないんだけど」

 じとーっ、という目で見てくる。

「なんだよ。はっきり、言えって」

「そっくりそのまま返してやる。買ってくれって言えよ。リク様、買ってくださいませ、お願いいたします、ってなあ」

「は?言うわけないだろう?ここから僕は、君と別行動したいんだけど」

「そ、そうか。…………行動範囲はメインアーチからフィールの塔まで。この時計、渡しておくから17時になったらメインアーチで待ち合わせだ。はい、金」

 あの塔、フィールの塔っていうんだ。

「オッケー」

「じゃあな」

 あ!チキンナゲット~!

「何円—じゃなかった—何……ヴェイルですか?」

「15ヴェイルよ」

「安いですね。これだけ入って」

「そうねえ。メインストリートマーケットだからね」

「ありがとうございます」

 あれ?

 あそこにいる、優しい茶色―ボワ色の髪の人、レネアさん?

「レネアさん!」

 レネアさんは驚いた顔を一瞬、見せて「ああ、君か」と、つぶやいた。

「何を買っているんですか?」

「パフェだ。ライセンドパフェ」

「ライセンド……」

「ああ。このライセンド、という茶葉は異世界で抹茶、という名前で売っているんだそうだ」

「え。レネアさん、異世界、信じてるんですか!」

「悪いか?」

 ふ、不機嫌……。

「い、いいえ!実は、僕も信じてます!」

 実際は、信じざるを得ない状況なんだけど……。

「そうか!一緒だな!」

 レネアさん、とっても嬉しそう。

「このパフェを売っている店、キノルエは、メインストリート内で1番の店だ。食べたことがないなら食べてみるといい。じゃあ」

 レネアさん、甘党なんだな。

 抹茶好きって大人~。

 1歳違いなのになあ。

 やったー!

 書き終わったー!

 あまり書いてないのはわかってるけどー(´;ω;`)ウッ……。

 今回は、覚えてる人もあまりいないと思われる、悠斗くんを呼んでまーす。

 どーぞー!

「こんにちは。悠斗です」

「ようこそ」

「流射を元の世界に帰らせてよー。風葉さんー」

「ごめん、無理だわー。あんな人の部屋に忍び込んでいる変態に口ききたくないもん。自分で頼みなよ」

「無理ですよー。あんな脅迫犯の顔、見たくありません」

「じゃ、無理だわー」

「えー」

「しょーがない、しょーがない。流射に頑張ってもらわないと」

「はあ」

 今回は、ここで終わりです。

 ばいば~い!

「あ、ばいばいっ!」

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