17.力試し〜白の中で〜
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「そろわないねぇ」
日が暮れてすぐくらいの紺色の髪の青年が、ルービックキューブを装飾が施された木の机の上に置いた。
「はあ、疲れた。腹も減ったな。おい、祇明。飯を食おう」
「分かったよ。用意するから待って」
青年は部屋から出て行った。
ルービックキューブの上面は、赤がL字になっていた。残りの4つは、白と青、黄、橙。
4つが赤に襲われているような模様だった。
「うーわ、霧」
「見事に真っ白だな」
動けるようになってから外に出た僕たちは、ツェルドくんとリクが呟いたように、白の中にいた。
「互いの顔も見にくいな」
「ですね」
霧は、湿度が大体90%以上になってる時に出る。
今、何%なんだろう。
「手を繋がないと、迷子になりそうだな」
真っ白で顔も見にくいのに、何故かレネアさんが優しげにウィンクしたのが分かった。
「は、はい!そうですね!いいと思いますっ!」
レネアさん、ツェルドくんとプレーヌちゃんに手を繋いでもらうつもりだ。
「じゃあ、ツェルドとプレーヌが手を繋いでくれるか?俺はルイとリクと手を繋ぐ」
「いいけど」
「うん。分かったけど」
2人は少し俯く。顔がほんのり赤い。
ツェルドくんが手を握る。
「寒い?手が冷たくなってるけど」
「え?うん」
「帰るぞ」
『はい』
ツェルドくんとプレーヌちゃんは、手をユラユラさせながら歩く。
時折、2人が笑っているのが見える。
「眠……」
は?リク?
「あ、すまん。最近、深夜に起きちまうんだ」
「深夜に?お前、老けたのか?」
「老けたとか言うな!俺は5歳だ!」
「あ、そうだったな。まあとにかく、早く寝ろよ」
「ああ。―そういえば、よく知ってたな。『闇よ!蝕め!』とか」
「そんなこと、言ったっけ?」
「ああ。覚えてないのか?」
「うーん。たぶん」
「やっぱり言霊型なんだな。まあ、とりあえず教えとくぜ。闇魔法に力を込めるとき、言霊型は『闇よ、蝕め』と唱えるんだ」
「ふーん。ていうか、『言霊型』とか『念力型』とかって何なんだよ」
「ああ、それは、魔法を言葉に出すことで使うか、力を込めることで使うかの違いだよ」
ああ、なるほどな。
「寒いな」
「だね」
この町、雨が降ったら寒いんだな。
カチン。ジャー。コトン。
私はキッチンで皿洗いをしている。
「ナミさん。今日、ご飯を部屋で食べるから」
「オッケー、ラージュさん」
ラージュさんが、疲れたような表情でキッチンに現れた。
レネアがいないから、後で自分で持っていかなきゃね。
「よろしくね」
ラージュさんは、またキッチンを出ていく。
「ラージュさん、どうかしたんですか?しんどそうでしたけど」
「おかえり」
「あ、ただいま。ナミさん」
フヌちゃんが学校から帰ってきた。
「あー、自己嫌悪になって、傷ついてるんだと思うわ。ラージュさん、プライド高いくせに、自分に自信がないから」
「プライド高いくせに、自信がない?」
そう見えないのかしら?
でも実際そうなのよねぇ。
「こういうときは、自分でケリをつけてもらうしかないのよね。辛いとは、思うけれど」
私はまた、皿を洗い出した。
今回、シリアスなのはラージュさんですね!
自分を追い詰めるラージュさん。なかなか、狂気です。
あと、バトルシーンはどうだったでしょうか?
ルイが強くなりました!
さらにルイは強くなるのか。はたまた変わらないのか。
今後のルイにもご注目ください!
今回は以上です。
ありがとうございました!




