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暴君リオ  作者: HASE
序章
4/12

 「私が」

晩餐が終わった後、リオたちは穏やかに談笑した。ロイズが臣下としてリオ以上に忙しい生活をしているため、ロリアスは久々のロイズとの食事が嬉しいようだった。


「陛下、そういえば今日はお話があるとおっしゃってましたが?」


ロイズがにこやかに問い掛ける。リオはロイズの“合図”を察して

「ああ。今度の政策の話だ。レディ達の前で仕事の話は無粋だからまたあとで話そう」

と返した。シャリナは少し淋しそうな顔をしながらも

「じゃあ、私達はこれで失礼します?ロリアス様」

と言った。ロリアスも同じような表情で頷く。


二人が出ていくとそれまで近くにいた側近達も部屋を出され、ゼム一人が扉に控える形をとる。


準備が整うと開口一番、リオは笑みを浮かべはロイズに尋ねた。


「国王陛下に嘘を言わせてまで何の話だ?ロイズ」


話があるそうですが、この言葉は密談したいの合図だった。家臣であるロイズが国王を呼び出すわけにはいかない。もう随分前からの二人の決まりだった。


ロイズは眉をひそめながらこう切り出した。


「兄様こそどういうつもりで?明日には宮中の皆が知ることになりますが?」


「何のことだ?」


ロイズの辛辣な口調にも動じた様子がなく穏やかである。


「婚約破棄の件です」


よくも知らない口調で言えたものだった。


「ああ…あれか」


悠長なリオにイラつきながらロイズは頷く。


「ええ。子供が産めない体だったからと聞きましたが、そんなこと婚約前にゼムが申し上げたでしょう。大臣の進言に従われたと聞きましたが?」


早口でまくしたてるロイズに今度はリオが頷いた。


「確かに大臣の意見は的を射ていたよ。今のシーモア家じゃだめだからとは言えないだろう」


そう言うとリオは残念そうに首を振った。


「先月代替わりした現当主は無能すぎる」


「それにしてもタイミングを考えていただきたい」


今度はロイズが首を振った。

「このままシャリナを王妃に担ごうとする輩も出ますよ…まさかあの女を王妃になさるおつもりで?」


皮肉たっぷりに言ってのけるとロイズはリオを睨んだ。そんなロイズにリオは穏やかに言った。


「まさか。大体話というのは尋問か?」


「尋問ではなく警告と言っていただきたいですね」


口ならロイズも負けてない。


「私にも考えがある」


一瞬、人をひるませるような鋭い目でリオはロイズを見た。それにロイズはひるまずまっすぐにリオを見返した。


「心配しなくともこのまま婚姻について家臣に付け入らせはしない」


やっと出た納得できる言葉にロイズは頷いた。そう、それでこそ私に陛下と呼ばせる方だとロイズは思った。








まだまだ序盤ですが気長に見守ってください。


またお越しくださいませ

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