第十二話 やっとか
早めの更新です。
台風も近づき、寒さや暑さと気温差も激しくなってきましたが皆様も体調にはお気を付けください。
コロナも少しずつ減ってきましたが、次はインフルエンザの季節がきます。
私も早めの更新頑張ります。
《それでは双方構えよ!》
その言葉と共に勝利とサリーは構えた。
俺はよく作法も分かっていないが。
《開始!》
両者とも最初は動かない。厳密に言えば俺は動けない。どうすれば良いのか分からないからだ。
それを察してか察しずか分からないが、サリーが最初に動き出した。
素早い動きで勝利に近づき、剣を振り上げそれを振り下ろしてくる。それに対して俺は意識的にではなく無意識に持っていた剣で防御する。剣がミシミシと音を立てる。心配になるレベルでミシミシ音を立てている。
サリーの剣劇は止まらない。しかし、すべて防ぐ。防戦一方だ。
「防戦一方では勝てないぞ!攻撃しなくていいのか」
攻撃しないんじゃなくて出来ないんだよ!
サリーは話す余裕があるみたいだが、俺にはない。
「どうしたどうした!鞘から剣を抜かなくて良いのか!」
そう言われると、俺剣抜いてない!というか抜けなかったのだ。古くなっていたのか鞘から剣を抜くことはできなかった。それでも剣を抜いたサリーの剣劇を防ぐことができていた。見た目はあれだが、意外にも良い剣なのかもしれない。
そんなことを考えている間にもサリーに押されてばかりで気が付いたら壁際まで押し込まれていた。
この際、なりふり構っている場合ではない。挑戦するしかない。
観察して分かったことだが、サリーの剣は単純であった。攻撃パターンとして右上から剣を振り下ろし、防がれた後は下からのかちあげ、右から振り抜くという繰り返しだ。多分だが俺にもわかりやすいようにやっているのだろう。もしかしたら、観察の力を試しているのかもしれない。
タイミングを合わせて俺も剣を振ってみることとする。ゲームでもよくあるパリィだ。
上からと下の剣を防ぎ、右からの振り抜くように来る剣に合わせて、俺は左から振り抜く。そう振り抜くようにではなく完全に振り抜いてしまった。すかしてしまったのだ。その勢いのまま床を転がっていく。加減ができたことを喜ぶべきか、次の攻撃の隙を回避したことを喜ぶべきか。
いや、地味に痛いので喜べない。
すぐに立ち上がり体制を立て直す。
すぐに距離を詰めてくるサリー。
次の戦法に移る。サリーが上段から切り付けてくる際に受け流すことにした。
上手く受け流して体制を崩すことができた。サリーは一瞬驚く様子を見せる。
俺は成功した後の攻撃を忘れていた。受け流しができたことを喜んでしまい、次の攻撃に移ることができなかったのだ。
その隙をつかれて、下から迫る剣に気づくことができなかった。気づいた時には喉元に剣が当てられていた。
《勝者!ソレイユ・ド・サリーレ!》
決着を告げる声が聞こえた。
「隙が多い。そして剣の技術が拙い。ショーリーは本気の力を使うと盗賊も一掃できるかもしれないが、剣が全くなっていない。しかし、攻撃パターンを見抜いて対応したことは誉めてやろう」
盗賊退治の時は本気を出してないことは伝えないでおこう。面倒くさそう。それに剣も初めてだからな。だが、剣が丈夫ということは分かった。剣というより鞘だが。
「だから剣を教えてほしいんだよ」
「今回の調査が終わったら、厳しく教えてやろう!」
別に厳しくじゃなくていいんだがとは言わない。
「模擬戦が終わったことだし、さっそく出発しよう」
そう言い町の出口まで向かうことになる。
「では向かいましょうか。馬車の準備はできております。調査の際の食料なども積んであります」
先ほどまで審判をしていた人だ。
さっきから誰だお前。
「ありがとう。ガーディー」
ガーディーと言うのか。というより紹介はしてくれないのね。まぁ模擬戦で時間もかかったから、これ以上時間をかけたくなくて俺も聞かないけどね。
そして馬車に乗り込み出発した。
やっとか…
やっと模擬戦が終わりました。
最後にやっとか...という発言がありましたが、皆様も同じ気持ちになったのではないでしょうか。
とうとう調査です。果たして鞘から剣が抜く日は来るのか。何故その剣に惹かれたのか。謎が多いですね。
果たして今後、わかる日が来るんでしょうかね。
ちなみに加減の仕方や剣の情報。その他模擬戦の諸々の準備等はどうしたのか疑問に思うかもしれませんが、しっかり裏でやっています。いずれかその裏事情も出すかもしれませんよ?
色々面白いことが起こっています。
とうとう調査に入ります。引き続きよろしくお願いします。
更新頑張ります。




