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15、誕生日パーティー3

誕生日パーティー 終了です!

宜しくお願いします。



「ルセット、シェロくん、お疲れ様。こっちへおいで」

エセンさんがにこやかな笑みを浮かべて手招きをしてきた。

呼ばれるままにエセンさんの隣に行くと、周りの人や物がよく見えるようになった。


……さっきまでずっと緊張して気を張って、周りが見えてなかったって事か…。


改めて周りを見ると、やっぱりすごい所だなと思った。

パーティー会場は、5年前からお世話になってるカトラリー家のホール。

ホールの奥には2階の中央扉から左右に分かれる階段にレットカーペット。

ホール中央、天井にある大きなシャンデリア。

所々に置かれたテーブルの上にある綺麗な料理。

そして、着飾った貴族の方々。

その着飾った方々の見つめる先にいる、ヴィル様。


「そういえば2人ともご飯とか飲み物口に出来た…って、そんな時間無かったか。喉乾いたよね?何か飲む?」

「えっと…はい。じゃぁ、冷たい紅茶が欲しいです。シェロは……どうしたの?」

ヴィル様の方を見ていたら覗き込んで来たルセット兄さんと目があった。

「あ、いえ。なんでもないです」

だから、いきなり視界に入って来ないでよ。

びっくりするから。

「シェロくん。ヴィルが気になる?」

エセンさんにそう言われて、振り返った。

「ちがう?」

エセンさんは優しい笑顔だった。

「…違く無いです。気になり…ます」

エセンさんは、よく出来ました。と言わんばかりに笑みを深めた。


「大丈夫だよ。ヴィルの方が立場が上だし。

それにあの伯爵、ヴィルを怒らせたっぽいから、明日からもう伯爵じゃ無いんじゃ無い?よくて準男爵。悪くて平民。それくらいは堕ちると思うよ?」

エセンさんは素敵な笑顔を浮かべながら言った。

堕ちる。と。

「あの伯爵、何言ったの?ヴィルを怒らせるなんてさ」

エセンさんに聞かれたので、私は答えた。


「私の方を見て、碧眼、烙印…と、あとは 脅す…に、お金になる。と言ってましたけど…」

そう言った私を見て、ルセット兄さんはしまった…という顔をし、エセンさんは、スンっと表情を消した。

「碧眼に烙印…ねぇ。うん。そりゃ怒るよね。そんなん俺も怒るなぁ」

エセンさんの後ろに黒いオーラが見えた気がした。

「え、エセンさん?」

ルセット兄さんがエセンさんの服の裾を引っ張りながら名前を呼ぶといつものエセンさんに戻った。


「でも、その伯爵、バカだねぇ。この場でそんな事言うなんて。頭悪いのかなぁ。他にも聞いてる人いるんだからさぁ…」

はっと乾いた笑みを浮かべてエセンさんはバカと言った。バカと。

「……エセンさん。碧眼に烙印って、なんですか?」

ナイル伯爵が嫌な笑みを浮かべながら私を見て言った言葉。

「ん?…あぁ、シェロくんは知らないのかぁ。まぁ、ヴィルは教えないよねぇ」

「?」

頭にはてなマークを浮かべていた私に、エセンさんは私の前にしゃがんで、目線の高さを合わせて教えてくれた。

「シェロくんはさ、この国の王族の色って知ってる?」

王族の色なんて知らないので、黙って頭を横に振った。

「そっか。そうだよね。シェロくん、カトラリー家出た事ないもんねぇ。…この国の王族はね、瞳は碧眼、髪は金髪なんだよ。近い色の人の方が今は多いんだけどね。シェロくん。この意味、分かる?」

瞳は碧眼に、髪は金髪。

私と同じなのは

「私の瞳の色」

エセンさんは目を細めて私の頭を撫でながら続ける。

「そう。でね、金髪は割とよくいるんだ。ただ、碧眼が珍しい色で、碧眼や近い色の緑、青色を持っていると、王族の血縁者である可能性が高いんだ。で、この国で王族としてではなく、普通に貴族や平民として生きていると、公式に王族の子供と公表されていないって意味になる。つまり、王族が外で作った子供。烙印の子供って事になるんだ。ここまでは大丈夫?」

…王族の血縁者。

碧眼のほかに、緑に青。

緑の瞳と聞いて、ルセット兄さんとヴィル様が頭に浮かび、思わずルセット兄さんを見た。

目が合うと、ルセット兄さんは少し戸惑ったような笑みを浮かべた。

「カトラリー家のように、先祖が王族の場合、そのような色が出やすい。だから、私もルセットも瞳が緑なんだよ」

その声にびっくりして振り返るとヴィル様がいた。

「ごめんね。話してなくて…」

ヴィル様はバツの悪そうな笑顔を浮かべて私を見た。

「いえ、大丈夫です。それに、私が王族の血縁者なわけないじゃないですか」

私の出生なんて知らないけど。

私がそう言うとヴィル様とルセット兄さんは目を合わせて…笑った。


私が王族の血縁者だった場合、あの神さまはなんて所に転生させてくれちゃってるんだよ。

そんな特典いらないわ。


「うーん。シェロくんが血縁者の可能性はなきにしもあらずだけど、シェロくんの…その髪色が、珍しいっていうか、なんというか…」

エセンさんが歯切れ悪く言った。

私の髪色。つまり、水色がかった白髪。

「その髪色、この国にはない髪色…っていうか、言っちゃうと、その髪色、神に近しい人の持つ色って言われてるんだよね」

エセンさんはそう言って、素敵な笑顔を浮かべた。


あ、はい。神に近しい人ですか。

私、ここに来る前に神に合ってますからね。

まぁ、合ってるっちゃ合ってるんですかね?

……そんな特典いらなかった…


そういえば、金髪に碧眼って、何処かで見たな…


そんなことを思いながら瞑想していたら、パーティーは終わっていた。



……あの、くそ女神にもう1度会いたいな。





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