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自民党「失われた30年の愚策集」 それでも責任を取らなくていいロジックとは?  作者: 中将


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6/10

6 「景気が回復したこと」にして利上げをする日銀と政府

筆者:

 この項目では利上げをするたびに半ば「恒例行事」となっている「利上げをするな論」について語っていこうと思います。

 いつもご覧の方々はほとんどが「いつものこと」を書き続けますので飛ばしてください(笑)


 まず、ここまで見てきたように自民党と政府によって日本経済は痛めつけられてきました。


 それと同時に手取りと言うのも自民党が保険と年金を自己積立制度にしなかったことから、

 保険料は1995年の8%から10%、介護保険料は2000年からなので0%から1.82%、厚生年金は10%(労使折半で5%)から18.2%(労使折半で9.1%)と負担は30年で増えているわけなんです。


 全体の国民負担率は35%から47%と残り手取りで見た場合は65%から53%と2割ほど減っているわけです。


 そのために90年代の利率が高かったから大丈夫ではないか? という理論は全く通用しないわけです。自民党政治の失政によるゼロ成長を30年経て今に至ってからの利上げのインパクトは全く違うという事です。挿絵(By みてみん)



質問者:

 ジワリジワリと上げられているわけですから中々気づけないと思いますけどね……。挿絵(By みてみん)



筆者:

 その上で前回見てきた通り、「コロナからの景気回復が遅れたことによる長期経済拡大」なわけでほとんどの方は景気回復の実感が無いわけです。実感があるのは5%以上の賃上げの恩恵にあずかれているごく一部の大企業やそれに匹敵する企業にお勤めの方か、その大企業の株式の値上がりや円安で海外建ての預金でウハウハな方に限られると思います。挿絵(By みてみん)



質問者:

 それをキチンと分析してくれる方がいないのが本当に問題ですよね……。

 筆者さんが言うように「政府の犬」か「分析力が無い」かのどちらかなのでしょうか……? 挿絵(By みてみん)



筆者:

 しかも2022年からロシアウクライナの問題を皮切りに物価高が始まっていますが、

 単純に物価高で利上げをするのなら2022年に利上げをするべきだったと思いますし、

 コストプッシュインフレだから利上げをしないのであれば今だってコスト高による物価高の延長です。


 結局のところ利上げによって抑制される物価高は「消費の抑制」だけにとどまります。


 今も現実的には26年7月まで「8カ月連続実質消費減少」なのにもかかわらず「将来的なリスク」という漠然とした理由で利上げに踏み切っているという珍事を行おうとしているのです。


 もっとも、そんな国内の事情の理由は表向きの話に過ぎず、実情はアメリカのベッセント財務長官「胴元発言」にあるように「外圧」で日銀も利上げを決めてしまっているんでしょうね。


 金利が高いことで政府の信用を失っていることになっているのはどこの国も一緒みたいですからね。挿絵(By みてみん)



質問者:

 結局のところ、日本人が日本の政治を決められていないという感じがしますね……。挿絵(By みてみん)



筆者;

 しかも22年より前は物価がこんなに上がることや24年より前は利上げがこんなに連発されるだなんて思ってもみなかったじゃないですか?


 そのためにそれより前は変動金利で借りることが「情強」であり、フラット35などの固定金利で借りるローンは「情弱」だと言われ続けてきたわけです。


 それでいきなりこんなに値上がりする――しかも0.25%利上げがされるたびに年6万円負担が増えるか125%ルールで繰り越されて元本が減らず完済年月日が先送りになるという悲劇が訪れるわけです。


 家庭にかかる6万円なんて消費減税8%から1%になるのと同じぐらいの金額だと考える利上げをこんなにポンポンと行って本当に大丈夫なの? って言いたくなります。

 減税をするのには散々引き延ばして時間をかけているのとは非常に対照的です。挿絵(By みてみん)



質問者:

 確かに、ずっと「ゼロ金利」で行くと思っていましたからね……。


 ホントこれぐらいスピード感が減税にも欲しいと思いますよね。挿絵(By みてみん)



筆者: 

 利上げをしていくことで「経済は正常化している」という事にして「減税しなくて良い」という理由付けをすることが可能になりますからね。実際は何度でも言いますけど「コロナから回復が遅れただけ」に過ぎませんからむしろ失政の影響が色濃く出ているだけに過ぎません。

 だから猛然としたスピードで「中間金利」と言われる2%超の領域まで上がっていくものと思われます。


 利上げは「物価を抑制するためだ!」という建前で裏の理由としては国民に「働いて働いて働いて返済してください」というメッセージなのかもしれませんけどね。

 そして、なるべく「人手不足対策」として「60歳でドロップアウトする人間を減らそう」という作戦なのではないか? とも最近思い始めました。

 それであればこの状況下での利上げもある意味納得ですけどね。挿絵(By みてみん)


 ですが、年を召してからも働きたい方が働く分には良いと思うんですけど、体が動かなくなり老体に鞭を打ってでもローンや老後資金のために働かなくてはいけない――この状況が本当に豊かな社会なのか? 政府や日銀、官僚など政策に関わっている皆さんには今一度考えていただきたいと思います。


 これらをまともに分析してくれないメディアや経済学者が提灯記事しか書いてくれないのが最大の問題だと言えます。挿絵(By みてみん)


 

◇企業に対する利上げの損害



筆者:

 これまで「国民」という視点で見てきましたが、「中小企業」という視点で見た場合でも利上げは深刻であることが最近分かりました。


 帝国データバンクの26年9月の『日銀の追加利上げが企業に与える影響度調査』というものがありました。

 https://www.tdb.co.jp/report/economic/20260918-riage26y9/


 この調査では、


『企業の借入金利が現状から0.25%上昇した場合、最新の試算では1社当たり平均で年間46万円の支払利息負担が新たに発生し、経常利益を平均1.9%押し下げることが分かった。また、金利上昇にともなう金利負担の増加で経常損益が黒字から赤字へと転落する企業は対象約16.8万社のうち約2700社・1.6%発生する試算となった。』


 という衝撃的な内容になっています。挿絵(By みてみん)


 

質問者:

 えぇ……思ったよりも企業にとっても深刻なんですね……。挿絵(By みてみん)



筆者:

 実際のところ帝国データバンクによると、 https://www.tdb.co.jp/report/bankruptcy/aggregation/20260810-bankruptcy202607/


『倒産件数は1037件(前年同月956件、8.5%増)となり、2カ月連続で前年を上回った。前月(1028件)に比べると9件多く、今年最多を更新した。なお、2カ月連続で1000件を上回るのはリーマン・ショックの影響が残る2009年(11-12月)以来およそ17年ぶり』

 とあります。


 このように、密かに「リーマンショック並みの倒産」が始まっているのです。挿絵(By みてみん)



質問者:

 こんなことで大丈夫なんですか……!? 挿絵(By みてみん)



筆者:

 実際のところ非生産的な「ゾンビ企業」が無くなるのであればまだ良いんですけど、必要な企業だっていなくなっていると思います。


 大企業からしたら「代替えが利く会社」が消えても何も損はないか、むしろ競争相手が減って寡占状態になるので嬉しいのだと思います。


 労働者からしたら大変だと思います。特に人手不足の過酷で給料が安いブルワーカー以外の仕事に就くことは中々難しいですからね。


 しかし、大企業はそういう人しか探していないので、中小企業で倒産した後そういうところに転職してくれないかな? と密かに願っているという事です。挿絵(By みてみん)


 

質問者:

 人手不足を倒産によって補おうとしているわけなんですね……。ある意味の人手不足対策という事ですか……。


 労働者としては給料が安くて過酷な仕事ばかりで気の毒すぎますけど……。挿絵(By みてみん)



筆者:

 もっとブルーワーカーの待遇を良くしてくれればそれでも良いと思いますけど、実情は環境改善には全くなっていませんからね。本当に酷いと思います。


 次の項目では自民党がお得意なはずの「防衛」に絞って防衛強化の前に絶対にやっておくことについて触れていこうと思います。挿絵(By みてみん)

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