59話 バイト2日目、神様は突然に
仕事の憂さは、ここで晴らす! ってネタが降りてきましたので即日作成翌日投稿!
神卸しか。多分、神憑きというのが正しいのだろうが。
なんで神「卸し」なんだろうな。
でっかく板書された、その字を見ながら思うオレ。
事務としてはその「卸し」を見ると、いわゆる棚卸しを思い出す。
つまり、確定申告的なあれ。
確定申告が分からない人は、親に聞い……、いや検索サイトで調べたほうが早いな。
「神卸しは、いわば神職としては秘中の秘! しかも素質だけしか要求されない高等秘術とされてます。ちなみに出来る人は……、国の統計で出している確率ですが1億人に1人とかになってますが、そもそも調べたことがないので分からないですねー! ハッハッハー!」
「その言い分だと倉敷先生はできるようですね」
根拠? 単純だぞ。
だって、めっちゃ偉そうですもん。どのあたりかって?
胸を突き出して大笑いしているあたりが。でかいのは分かったから。
オレとしては、雇い主の娘さんの好感度のほうが大切なのでね。
「むほっ! 鋭すぎませんか! 黒川さんはまさかすでに神を」
いや、鋭い云々ではなく。それでできません、だったら詐欺師だろ。
「そんなんだったらその素質者大量にいないか?」
「えー? そうですかねー」
勘の鋭い人=神卸しの素質のある人、になるし。
そうなるとイブキとかはあるんじゃないか? 対チハヤには特に。
「先生! じゃあ、私たちの中にも素質を持った人がいるんでしょうか!」
左側4列目2番目の姫カット、見た目大和撫子が手を挙げて発言!
……ん? 大きすぎる筆箱? に「マリアンヌ」って……、名前なのか? まさかな。
「ええ、何人かはいますが……。多分出来ても1分が限界でそれ以上は……運が悪いと死にますね!」
質問者マリアンヌが、は? といった感じに呆ける。すまない、君はもうマリアンヌとオレの中で決定。
大和撫子マリアンヌ。どこぞの古きよきアニメに出そうだ。
なお、その回答に数人? いや数十人かが、椅子をがたつかせる。
「どこぞの禁呪か! 封じられた何かか! 危険すぎるだろうが!」
そして、オレは突っ込みを入れる。
「ほら、そこは神と人の差ってやつですよ!」
「そこまで危険冒して聞く言葉が、酒についての好みとかだったらちょっと、つらくね?」
モモに言うが、そうですかねえ? と首をかしげる。
学生はどうだろうか? と学生たちのほうへ顔を向けると、視界に入る全員が、速さや回数は違えど頷いている。
「え? ……まあ、みなさんの言うのも理解は出来ますが。ただ、相手は神様ですし。横暴ですし。適当ですから」
学生たちが一斉にざわつく。
ちなみにイブキだけは納得してるな、あれは。周りの友達に同調しているように見えるが、分かってる顔だ。
これもチハヤ様のおかげだ。一応、おかげだからチハヤ様にしておこう。うん。
「じゃ、オレから質問だが。神ってことは誰でも呼べるのか? ソハチハヤノミコトとか」
「さすがに無理! 最高神五柱の一角呼んだら、素質者でも一瞬で死にますよ?」
いきなり真っ青な顔で真面目に叫ぶモモ先生。
いや、死なないと思うぞ? 呼ぶだけだし。甘いものですぐに釣れる、ある意味チョロ神様。
「それにその素質者にも適性がありますからねー。ちなみに私はヤクサイロノミコト様を呼べます」
また学生たちがざわつく。何? そんなに有名な神様? 偉い? 偉いの? 何の神?
ヤクサイロノミコト? 日本にいたっけか? 聞いたことがない。
ってそんなに神様知らないけどさ! メジャーどころしか抑えてないしな!
「美の女神として有名で、かつて古代ヤマト人の英雄たちからも求婚されるが全て断る逸話や、暴君を一瞥しただけで骨抜きにしたという逸話を持つ美貌の持ち主。八重倉神社の祭神――ま、私の実家ですが、そんな神様ですね。女性と一部の男性客には大人気ですねー」
男性? あー、オネエ的な? それとも私が一番ビューティフォー的なやつ?
ま、そんな神なら一度は見てみたいものだが……、チハヤを見てるからか、どうも神様っているのはかなりな癖がある気がするんだよな。
例えば超武闘派とか。気とかを放出して、なんとか破ー! とかやりそうだ。
他にも武器オタク系。今宵のバスターライフルは血に飢えている、とか。
うん。ありそうで怖い。一応いつでも変身して連れ出せるようにしよう。
で、空間隔離して今日の授業は終了します、と。
よし、これでいこう。
「じゃあ、ちょっと呼んで、お話しましょうか。――ムチャムニャャムチャムニャ」
「え? 神様呼ぶのに軽い? それにヤム」
と、何かそろーっとした気配が。ドアをすり抜けてゆっくりとこっちへ。
何よくわからんが! 井戸のあれみたいな感じでゆっくり来た! こわああああっ!
とりあえずじっと見る。何か見える。いや、見える見えた見えてきたっ!
残り距離2メートルで完璧に捉えた。
金髪を名古屋嬢みたいな山盛りにした碧眼の、派手な黄色の着物を着崩した、それでもヤマト人っぽい顔立ちの……ロリ。
いや、胸はそれなりにあるようで。っていかんいかん。
少なくとも傾国の美女ではない。傾国のロリか。
暴君はよほどのロリコンと見た。
あ、目が合った。やばい、逸らす。おまわりさん、オレです。とかにならないように!
「目が合いましたよね、ね! 見えてますよね! ね! 聞こえてますよね ね! ねってば!」
服の裾を掴まないでください、無視してますから! ほらオレ、ロリに興味ないから!
近づくな! 引っ張るな! 当てるなっ! なんてロリだ! って、ああ、モモに似てるなこいつは。
「むぅ! 絶対分かってる気がする! よし、じゃあ、ここで脱いじゃおっかな! よいっしょっ」
ロリを小脇に抱えて、音なく気配なく瞬時に教室の隅の隅へ移動!
あれだ、いくら悪いのがロリでも、きっと他から見ればおまわりさん、こいつです、だろうな。
へへ、やたーっ! っと嬉々な声が聞こえるが。
さてさて、どう行動するのが正しいのだろうか。ユーナの力は借りられないし。
少なくとも、どうかロリコンと間違えられませんように。
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ようやくここで幼女……いや合法ロリ……いや神様登場。
神格としてはチハヤの下のさらに下ですがそれでも上級レベルですね。ヤクサイロノミコトです。
通称ヤクサ。
仮面ライダーにいそうですが、こっちはイブキとは違い非力です。
といっても人間よりは強いですが!
イメージとしてはロリ遊女と思ってくださいな。
あ、仕事の憂さはここから9連勤なので否応にも高まります。




