55話 バイト2日目、盛りすぎた変態
この大学の風景。実は作者が、とある大学に勉強しに行ったときの風景を参考にさせていただきました。
ええ、迷いましたが、何か?(笑
5階で501講堂。
何かがおかしいと思う。
だってさ、誰一人すれ違わないんだよ?
この建物も入ってすぐにエレベーター。
そして、そのエレベーターから降りて、歩いて数秒。
両開きのドアが2つある、そんな講堂のドアの前に、オレとメガネ巫女。
これ、なんてシチュエーション?
「講義はもうそろそろ終わりますがどうします?」
「どうします? ってどういう意味」
「おや、時間も足りないので行きましょう」
待て、あんたの腕に時計なんてなかったぞ!
という突っ込みよりも早くドアを開けられた。
「はーい、問題は解けたかなー?」
ドアの向こうには巫女だらけ。
と、思ったが3割くらいは男もいる。
それよりも、あのメガネ巫女。やはり、教授か何かか。
道理で怪しいわけだ。メガネで巨乳で巫女だからな!
そして挙動不審性あり。
というわけではなく、雰囲気として学者な感じがしたんだよな。
ほら、オレの周り、天才で変態のボスとその弟子がいるから。
あと、それによく似てる部分があるリア充とか。
「あ、今日は最後にスペシャルゲスト! ユーツ・ハルメ・ルナル!」
ん? 変な言葉を……って、ああ。意味は分かる。分かるんだが、なあ。
「あれ? 分かると思ったんだけどなー」
「区切り方が違う。ユーツハ・ル・メル・ナルだな。ちなみに意味は、偶然見つけた人、だ。って何でオレがこの言葉を知ってると分かった?」
さすがはメガネで巫女で巨乳は伊達ではないか。いや、自分で言っててもよく分からんが。
このまま出て行くのはただの道化師くらいだろう。なので、ドアに隠れて回答する。声は変えてないから、わかるとしてもイブキにしか分からないだろう。
というか他の人、誰も知らないし。神職関係者に知り合いなんてイブキ一家以外いないので。
「雰囲気が神社の最奥、神気によく似てたからっていうのと、後は見た感じとかがスメラギ様なの!」
誰? だからスメラギ様って何? 新手の宗教? 神道って新手なの?
「というわけで、黒川ヒロユキさんでーす! ささ、どうぞどうぞ! こっち来て下さいよ!」
子供みたいに体全体でそんな招くと、胸がムネムネするからやめろ。
いや、本当に毒になるのでやめてください。後からイブキに何言われるか。
「教授さん、本当に勘弁して」
「く・ら・し・きです! 倉敷モモ! 数字の百でモモです! ってあ、自己紹介してませんでした」
「ああ、もう……。後から飴やるから大人しくしてろモモちゃん先生」
つい言ってしまった。もう、大人しくしてれば美人とか美少女とかが何でオレの周りには多いんだ。
天才変態の弟子分とか、神様とか。
「なあっ! わ、私をモモちゃん先生とは……、こ、こ、こ、光栄です! もっと言ってください! はあはあ、おっと失礼しました!」
服の袖で口を拭くしぐさをするメガネ以下略。
「まさかのご褒美なのかよ!」
いや、よく考えなくても、天才系はどこかおかしいのが、このヤマトでオレが見出した常識。
つまり、このモモちゃん先生も天才なんだけどやっぱ変態というわけで。
「クデ・ミルド・モルド。訳すとどうなるモモちゃん先生」
「この場合は……、『はしたないのでやめなさい』。……コホン。仕方ありませんね」
どうやら止まったようだ。さすがは神聖語。その名のごとく変態に有効、かもしれないな。
このやり取りの間、ドアの隙間から覗いてみたが、騒ぐこともなくただ呆然とする学生たち。
さすがはモモちゃん先生。生徒に対して圧倒的破壊力だ。精神的にヤヴェ、って感じだな。
いつもどんななのかは知らないが、20代前半で身長低め、だが、教授だから見た目よりも年上だろう。推測して20後半だろうな。
女性の年を推測してはいけない? いや、言わなきゃセーフ。
ほら、バレなければどうということは、多分、ないだろ?
「と、このように神聖語を使いこなすことで、日常会話でも使用することが可能であることは、古庫ヤマト記にもあるとおりです。ではレポートを神聖語で記載して提出して、今日はお帰りください!」
な、オレをダシに使っただと!? いや、神聖語ってそんな簡単に使えるものじゃないよね多分! あんたも教授だからって区切り方とか間違ってたからね! 多分そのレポート横暴だろ?
「「「モモちゃんせんせー」」」
「何ですかその教授を舐めた口を叩く生徒は次言ったら単位落とします」
何で無表情で、抑揚なくしゃべるんだ? さっきのオレに対する態度とこの生徒の差は何?
むしろ生徒のほうが物理的にというか年齢的に近いよね! おかしくないその態度? 教授として!
という声を、なんで出さないのかって?
巻き込まれたくないからですよ。下手な突っ込みは災厄を招くものなのです。
と自分に言い訳をして様子を見る。
やってることは組織の戦闘員との戦いと変わらないのが、なんだかなあ。
「スメラギ様が御降臨されたと伺いましたが倉敷先生」
巫女の1人が手を挙げて発言。イブキ、じゃないな。
うん。イブキのほうがかわいい。贔屓目に見ても。って、オレは何を。
「あ、そうでしたそうでした。黒川さん、早く早く!」
そして繰り返されるムネムネ行動。もうやめてほしい。
「オレにメリットがないというか、仕事中だから。早く帰って仕事を」
「出ないと目的の子の単位が落ちます」
おい、それは職権乱用! 文科省ー、ここに教授としてあるまじきパワハラが起こってますー!
「そういうのは、よくない」
「じゃあ、桜丘さんの」
「っ! ほら、飴やるからやめろ」
ドア裏からの、教壇からへの最速!
『ユナイト』と喫茶店で鍛えた瞬発力は伊達ではない!
伊達ではないが、こんなところで使ってる時点で伊達かもしれない。
マックススピードで、悪モモ先生の目の前に到着。
急停止し、ポケットから飴を出す。
ちなみにレモン味のビタミンC豊富なやつ。気分リセットにちょうどいいすっぱさが、オレ好み。
「……後からきっちり罪カウントして数えさせてやる」
わーい! と飴を受け取るメガネに、小声で言い含める。
「はくううっ! あ、め、メガネが曇って……」
これすらもご褒美か。
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とうとう、家にインフルエンザがやってきた。
でも、作者は仕事なんですよ。
かかったのは家族ですから。休めないのです。
あ、倉敷先生は……本当はおっとり系美人なんですよ?
背は低いけど。巨乳だけどメガネだけど実はみつあみだけど!
未婚だけど、ちょっと変態だけど!
安心してください、イブキのほうがヒロインですから(何




