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異世界で、変身ヒーローやりました。  作者: ヤガミタケト
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54話 バイト2日目、はじめてのおつかいへ

研修行ってきて帰ってきて投稿とか。

さらに明日から6連勤。な ん て こ と だ ! !

バイト2日目。


さあ、今日も今日とて滝修行だ。

というわけで、イブキのいない滝を、斬る!


イブキの禊は隔週1回程度とのこと。ご両親も若いときにやっていたらしいが、今は俗な世間のお仕事が大変ということで、今はイブキだけが行なっているそうだ。

つまり、神社の経営ってのは大変だってことだ。祭事にはバイトの手も必要なくらいだからな!

そもそも神社の経営だけじゃなく、どこも経営っていうのはかなり大変だと思う。

維持や発展が必要なわけだからな。

だが。大変だとは思うんだが、どうもオレの勤務する喫茶店のトップがあの変態と思うと。


「経営? ハッ! そんなものは片手で出来るわ! それよりも白衣だ!」


想像しただけでも愚の骨頂レベルのセリフを吐いたな。

どう考えても白衣よりも経営のほうが大事だと思うぞ。仕事しろよ。


……むぅ。邪な考えが頭をよぎったな。



吹っ切れるために斬る! 斬る! 必殺の、なんとかああああああ、ざぁん!

『あ、そんなに斬ると』

おや、滝の水が一滴も来なく……。


水の塊が、頭部に直撃、セ○サターン!


マックスの攻撃並みに痛かったが、さすがは『ユナイト』! なんともないぜ!

『その程度で損耗率出してたらきりがないので』


ああ、痛かったのは中の人であるオレだけってことね。


とりあえずずぶ濡れになった後、水場からあがることにしたオレを待っているのは。

相変わらずの事務仕事だと思っていたのだ。

多分、事務仕事からの、終わり次第雑用とかじゃないかな、と思っていたのだ。


あるいはチハヤにいい加減仕事させるとか。


そう思っていたのだ。

朝食後のこのやり取りさえなければ。

「あれ? この包みは何ですか」

「あ、イブキちゃんのお弁当」

「なら、ヒロユキくんが昼ご飯に……ってそういえばイブキの小銭入れもここに何故か」

デフォルメのかわいい犬がついた小さながま口財布。

イブキ父が何故持っている? と思ったが、それずっと台所においてあった奴じゃないか?

「そういえばヒロユキくん、すまないがそちらの給料日はいつなのかな」

「来週ですが、ってまさか、イブキのお金」

「いや、お小遣いはあげてるんだが、うちはその日は明日でね」

なるほど。イブキは現在財政難ということか。

「って! 昼ごはん抜き!?」

「届けに行きたいが、生憎私たちも今日は地域や神社協会の会合で午前から動けず。ヒロユキくんにはチハヤ様の面倒を見て欲しいと」

「いや、オレのバイトの仕事にそれはちょっと。まあ、イブキの大学にも興味あるのでそっち行きますよ」


それはもう選択肢じゃないだろう? 出ても全部同じ内容の選択肢のやつ。

なお、そこで間違ってもチハヤを選んだら、オレ人でなし。

「じゃあ、お任せするわね! 場所は皇樂親大学で神道学科の、ってキャンパスは決まってるから大丈夫だと思うけど。はい、じゃあお弁当」

「確かに承りました! それにそれだけ分かれば後は探し回りますよ! 行ってきます!」


さあ、どうやって行くかって?

勢いのまま外に出てから、神社の人気のないところへこそこそと移動。

「変身……っ!」

『えー! そんなんで普通変身?』

何を言うか。時は一刻を争う! どこかの艦長が言いそうなセリフだが。

それに、ヤマトでの公共交通機関とかしまいにはイブキの大学がどこにあるかも知らないんだよオレは!

『あ、そりゃあそっか』

というわけで分かって頂けて何より!

「……宅配超特急便『ユナイト』、目的地は皇樂親大学! いざ行かん!」



というわけで、オレのヤマトでのはじめてのおつかいが今、幕を開けたのだった!



だーれにもないしょでーおでかけー。


いや、内緒じゃないな! 普通に挨拶しておつかいするだけだよ!

『何で目的地に移動してからすぐに近場の高いビルの屋上に』

それは、変身ヒーローはおおむね高いところとか風がよく吹くところとかに立つのが大好きだから。

ではない。それはある意味、煙と何とやらは高いところがお好きみたいだからそうじゃないぞ!


でもなくて。

「さすがに『ユナイト』でそのまま大学行くわけには行かないでしょうが」

目的地を確認したら、後はそれなりに神道学科、イブキの居場所を探せばいいだけのことだ。


朝の10時。ここからオレのおつかいが始まるのだった!!


さて、ビルでも降りようか。




「ってはじめてのおつかいゆえのハプニングがっ!」

で、大学に入って道に迷った。


いきさつとしては簡単だ。

大学に到着、守衛さんとかいないのでそのまま入る。

いいのかこれで? という不安はさておき。やましいことはない。

お弁当を届ける、そして小銭入れも届ける重要なミッションがオレにはある。

その思いを胸に、歩く。


途中、誰にもすれ違わないのは、多分授業だろう。そうだろう。

それが仇になった。


立て札どおりに進んだが、多分この建物だろうという推測が……できない。

多分この辺りなんだろうが、入り口が見つからない。

ちっさいビルみたいなのがキャンパスらしいが。

それが右と左、さらに奥に、計3つ。


どれかだと思うわけだが、入り口もないし調べようも選びようもない。


物陰に隠れて変身、そしてイブキをサーチする、か?

いや、どこに監視カメラがあるか分からない。

どこぞの建物に入って、変身してみようか。


あ、っと。巫女さんがオレの来た道を歩いてきた……ってメガネ巫女だと!

好きな人はこの上なく好きなメガネ巫女、だと! しかも巨乳。


ただ、残念ながらオレの好みにはあらず!

どんだけゆるふわかわいい系だろうと、好みでないならオレには効かない。

「すみません! あの、桜丘イブキさんを探してるんですが」

「へ? あ、……あれ? あ、はい」

何故か二度見されたぞ。まさか不審者扱いか?

「なにせ初めて来たもので。頼まれたものを届けに来たのですがどこへ行けば分からなくて」

「あ、いえご足労様です。桜丘さんなら、え……えー、と、あ、ご、ご案内しましょうか」

「本当に助かります。あ、オレは黒川ヒロユキと言いまして」

「……実名はスメラギさまとかいえ何でもありません行きましょう」


……何か、おかしくなかったか?

二度見もそうだが、言葉の挙動不審があったぞ。それにスメラギさま、って誰?

って、ちょ! あの巫女さんめちゃ速いな! 歩いてるというよりかはあれ競歩じゃ!


置いてかないでええええ!

ご意見ご感想、ご評価などお待ちしております。

イブキの大学へ行ってきますという名のはじめてのおつかいスタート。


そして謎の巨乳メガネ巫女。

黒髪でみつあみ……いえ、なんでもないです。


スメラギさまとは一体何なのか?

次回をお楽しみに!


※ あくまでこの物語はヒロユキが変身してヒーローとして活躍する物語のはずです。

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