53話 バイト1日目、独立並列思考と盾と鍋
月初めが始まってしまった……というわけで更新が遅くなります。
本当に申し訳ありません。
オレは今、前職と同じことのようなものをしている。
猛烈に! そう、ただ猛烈に。
って前もこんなのがあったよーな。
「社のほうは問題ないんだけど、昨年の細かい伝票が……ごめんなさいねヒロユキさん」
「いえ、これくらいならなんとか」
なんとか、出来るかもしれないですが出来ないかもしれませんね、とは言えず。
社務所の奥に、小さな事務所のような場所。
座ったどこにでもあるような2台しかないオフィス机と椅子に座り。
目の前には、オレの頭をギリギリで超えない程度のA4……いや、様式も紙の材質もめちゃくちゃな紙束。
年度も違えば、内容ももちろん異なるこれらを、まずは振り分け。
というわけで、オレの足元にはダンボールが3箱。
まずは振り分けで3年分くらいあればいいだろうと推測しての行動だ。
朝食も頂いたことだし、イブキも学校へ。
チハヤは……見てはないが、多分ネトゲ関連だろう。
朝食にさえ起きなかったし、それを咎める家族でもなかったところをみると、いわゆる「いつものこと」なのだろう。
連続で数回続いたら、オレだったら咎めるが。
っと、なんだこれ? 読めん。あ、日にちはわかる。おととしのだな。
で、これが、去年と。
という感じで内容を確認しながら、それぞれのダンボールに仕分ける。
が、たまに。
「これはどうしようもないな」
なぜかって? 読めないだけではなく、それ以前の問題。
元号が平成でもなければ昭和でもない!
あ、ヤマトの元号は日本と同じなんだが、そういう意味じゃなくて。
もう、ねえ。これ大正だよこれ! ちょっと! いつの時代だよ! 100歳の人が生まれた年代だよ!
世紀を超えてオレの元に、って! どんだけ掃除してないんだ!?
何か読めないな、と思ったら何とかかろうじて大正3年らしく見えた。
とりあえず、詳しい内容の解読は後回し。
これは……この机の引き出しにでも入れておこう。
あとメモで「大正は引き出しの中」と。
よし続けようか……。
これが終わったのは、昼の3時ごろ。
食事と休憩で1時間は使ったが、それ以外はずっとこれ。
で、残り仕事時間が一時間くらいあるので。
ついでに、今回の祭りに関しての資料だけまとめておく。
おっと、そうなるなら、前回の祭りでの問題点や追加予想予算とか見積もっておくか。
問題点には実用可能な人的から物的の対応策を挙げて、と。
あまり金銭がかからない方法をメインで挙げておくとするか。
一番はオレが『ユナイト』着てれば問題ないかもしれないが。
それをやると見つかったらアウトになるので、除外。
やはりこちらのお手伝いさんの休憩場所や物資の不測やら、ある程度の情報周知の方法が杜撰か。
こういう突発的な企画でかつ、人の動きが多いものにはよくあるケースだ。
日本にいたときもこういうことがあったからよく分かる。
で、大抵の問題はオレになすりつけられるのでたまったもんじゃない。
それに対して、全て実用可能な案を全て提示してみたのだが。
それを実際に行うかというと、行なわないのがオレのいた会社だ。
というくだらない事はもう捨て置く。
アイデアを含めてメモ書きしておくか。
ブレインストーミングという思いついたことをどんどん書き出す手法に、さらに手を加える。
そこから連想させ、場合によっては数パターンの実用可能な策へ変換する。
また、そこから「何故必要なのか」という理由を付け足す。
そうすると、「何故これをやるのか」「これである必要性、メリットデメリット」を文章化できるのだ。
とくにメリットデメリットは、物事を行なうに際して、最も身近な要素だ。
管理側は義務やら必要性を求めたがるが、実際の運用側、いわゆる動くほうはそれよりも、どうやって動くのかという指針や、動くことでどうなるのかが必要なのだ。
というわけで、現場スタッフに運用しやすくした上で、来客者がその制限された自由を満喫できるようにする、というのが規模のあるイベントのやり方だ。
分かりやすくするなら、ネズミの楽園では来客者は「ゲスト」として夢のワンダーランドを自由に満喫するが、アトラクションなどは並んだりしてルールを守ることが必要になる。
つまり、自由と見せかけて、スタッフに運用しやすいように場を設けている、ということだ。
これができないと、おまわりさん事件です、となるわけで。
と、いう考えをしている間に、ある程度まとめあがってしまう。
こういう独立並列思考というやり方は凄いと思われがちだが、やる本人としては、こんなマルチタスクをやるくらいなら集中してシングルタスクをするほうがいいと思う。
そっちのほうが仕事に集中してる、と思えるからだ。
なお、少しでも出来る奴というのはどこの学校や社会でも出る杭なのだから注意しておくといいぞ。
「ヒロユキどのー、仕事終わりのお知らせじゃー! さあ、わしの戯れに付き合え!」
「それはオレにとって仕事が残業ってのと同義のような」
ふすまを開けて開口一番の神に、残業代ってどうだったけな? と思ってしまった。
確かに事務所の壁際上にある丸時計は、定時だが。定時ピッタシってのは……いいのか?
日本だと、ここからロスタイムで延長するんだが。いやマジで。
で、チハヤとネトゲの話をしていたら、イブキ母が参上。
整頓書類と、不明瞭書類の保管を説明して、最後に今回の祭りの問題点と解決案のアイデアを渡しておいた。
あらあらまあまあ、といった感じだったが、さてはてどうなるか。
「での! 盾はタンク職だーというのじゃが、わしは上級プリースト職じゃと」
「いや、プリーストって神官だからチハヤとしてはどうなのか」
自身が盾だけを持つ職業の人に崇められたらどう思うのだろうか。
というかそういう人が上級の神官だったらどうなのか?
いや、それが好きな奇特な人もいるんだろうけどさ。
あ、この場合は奇特な神か。
「ちなみにわしは鍋職だからのー。近隣職としてちょっと一言があるというか」
「なんかおかしいことを言わなかったか? 果てしなく関連の遠い職を近隣と」
なお、その日の一番の疑問は、この盾職と鍋職の近隣職というカテゴリーについてだった。
ご意見ご感想、ご評価などお待ちしております。
3月になりました。
作者としてはあまり手放しでは喜べない時期です。
まず日曜日が全て行事で埋まってしまいました。
もう に げ ら れ な い ! !
次に月初め。仕事がさらにやばいことになってます。
すでに4月の仕事量がやばいことも告知され、作者の仕事のテンションはもうだめぽ仕様。
あとはまあ色々ありますが小説とは全て無関係ってあたりが、何か悪意を感じなくもないですね!
うわあああぁああん。
毎日地道に書いて生存報告と兼ねてやるんだあ。
あ、1日目の夜はあえて書きません。
できれば閑話にしたいので。
2日目は異世界ではじめてのおつかいです。




