表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界で、変身ヒーローやりました。  作者: ヤガミタケト
54/80

47話 36歳、アルバイトになる

やっぱり遅筆だったかっ! すみません。

「今日からしばらくバイトは休み、って」

「たわけが! それくらい覚えておるわ。じゃなくて、ちょうど神社の祭りが1週間後じゃから招待を、と思ってのう。1年に1度の大祭じゃから、神自ら宣伝アピールとゆーわけじゃよ」

ほう。それはそれは。非常にご苦労さんだが。

オレはともかくこの二人に神社とか神事とか祭りとか、興味あるものなのか?


「私はすまんが出られんな。改装後の各ブロックのチェックとかがある」

「じゃ、あたしも。ハカセー、そっち手伝いまーす」


興味云々の前の問題か。

ヒロシが出ないならアヤが出ることはない。

となると、残りはオレか。


「ヒロユキ殿は」

「や、話のくだりを聞いてたなら分かると思うが」

祭りの参加とかの前に、オレ、宿無しになるから!

宿探させてよ! 頼むから!

朝食作ったのはもう習慣でしかないし。

「ならば、三食宿つきで1週間と1日のバイトがあるのじゃが」

「……素性の問題が一番の難問なんだが」

「むぅ。そこはイブキのご両親にかけあう前なのじゃが。まあわしがいるから問題なかろう」


つまり、祭りの手伝いのかわりに宿の提供か。

『反対する要素はないかと』

ユーナ、お前……!

『いやだって、神社とか行ったことないし、チハヤ様のところだし! チハヤ様とはほら親子みたいなところもあるので1度見に行きたいなーとかそんな思いも少しぐらいあってもいいかなと思ったっ!』

いや、早口でそこまで言えとは言ってない。

それに別に反対するとも言ってない。


言いたかったのは、前フリなくいきなり声をかけられてびっくりした。

それだけなのだが。


「なら、渡りに船か。ちなみにこれは予想だが」

「ん? なんじゃ?」

「イブキに言ってないだろ」

「お? ネトゲばっかりしてないで手伝いを探してきて、という内容は出かけがてらに聞いたのじゃ」

それ、駄目な子に言うセリフ。

「朝しか商いをしない隣町の甘味処で一服後、そういえばと思い出して」

その力を少しはイブキや神社のために使えよ……っ!

「で、参上仕る、というわけじゃ」

「分かった。少なくともイブキが大変なことだけは。あと他の予想もあるが聞きたいか?」

この誘い、イブキは関与してなくとも、チハヤは何か含むことがあるようだからな。

気をつけておくか。

「ま、何はともあれ、この一週間は何事もなさそうだな。私も準備するか」

「あ、あたしも手伝いますからー」


こうして、オレは。


それなりに有名と言われる、桜千早神社へ行くことになった。

1週間と1日のアルバイトとして。


給料? そこはイブキの両親の良心に任せるとしよう。

『まさか洒落で』

違う。

『すか? って速っ!』

はい、部屋のもの全部、『ユナイト』の空間収納に入れ込むからフォロー頼む。


あ、あと、外出るときは変身しないからな。

神社の手伝いのときもしてたら変だし駄目だな。危ないときだけの緊急行動時のみで。

寝るときだけは変身しておくか。

『ユナイトを寝巻き代わりだけに使うっていうのは』

……いや、組織の襲撃があったら変身するから。


一瞬、ユーナの言葉に「そうなるよな」と頭に浮かんだのは言わないでおこう。


こうして10分後。

部屋の荷物を全て、整頓された空間収納に入れ込み、掃除機で掃除を終え。


何もない。


一番最初に来たときと変わらない四畳の部屋がそこにあった。

『何だか感慨深いものがありますね』


……そうだが、また帰ってくるからな。


だが、確かに思うことはある。

ヤマトに来て、変態に会って変身して、変態に会って喫茶店やるとか言われて。


変態率高いな!

っと、それは仕方ないとして。


最初の日に『ユナイト』着たまま寝たんだよな、ここで。

「じゃ、……行ってきます」

『行ってらっしゃい』

……? お前も行くんだよな、ユーナ。

『いや、だって、行ってきますって言われたら、誰かが行ってらっしゃいって答えてくれないと寂しいじゃないですか!』


ああ、そっか。

1人暮らしが長いから、そういう発想はなかったな。

だが、それいいな。


「じゃあ、ユーナもだな」

悪くない。そういうことが言える、言い合えるってのは、実に悪くない。


『ふふっ。……行ってきます』

「ああ、行ってらっしゃい」


――次は、お帰りなさい、を言うために。

――次は、ただいま、を言うために。



オレは、部屋を後にした。





桜千早神社とは。

世にも珍しいうつつがみ、現神と書くが。

その一柱である現神ソハチハヤノミコトを主神として、主に大願成就にご利益があるとヤマトでは有名な神社である。

その願いが、奇跡的に叶うときのみ、現神であるソハチハヤノミコトが祝福を授けに姿を現す。

とか。

人好きな神ゆえに、祭事になると人にまぎれて祭りを楽しむためにその姿を現す。

とか。

絶世の美女ゆえに、めったに人前に姿を現さない。

とか。


……微妙にチハヤなんだけど、やっぱどこかが違うな。何だこの情報は? 発信源はどこ?

『国の神社案内サイト。霊験あらたかに書いてますが微妙な胡散臭さも興味がそそられるポイントとかなんとか』

神を美化しすぎだ! 現状を見ろ! 今のチハヤを見ろ!


一歩間違えればヒキニート神。その前に、あと少しでネトゲ廃人もとい廃神。

見た目は絶世の美女。中身はぐうたらと雑の融合超進化。


それがチハヤだ。それ以上でもなく以下でもなく。



徒歩数十分。

そんな神の案内でオレは、でかい石造りの鳥居の前で。

綺麗に掃除され、ゴミ一つ落ちてない石畳の上で。



――どうか何事も起こらないように。


神頼みだが、そう思いたくなったのだった。

あ、主神がチハヤだから……意味ないのか?

「ほれ、こっちじゃよヒロユキ殿」

「はいよ」

さてさてどうなるオレの短期バイト生活!?

ご意見ご感想ご評価、よろしくお願いします!


あ、この短期バイト編はバトルなんてしません。

基本的にバイトのお仕事がずっと続きます。


三色宿つきのバイトが、変身して、バトルして得られると思うなよ……っ!

働いて、頑張って、汗水垂らして……!

そうやって、得たものが、何よりも、そう、何よりもだっ!

尊いっ! 尊いんだ……っ!


という話になるかもしれませんが(笑

ここまでカイ○のような話にはならないと思ってます。

ネタとしてはぶち込みますが(ぇ

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ