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異世界で、変身ヒーローやりました。  作者: ヤガミタケト
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43話 ユナイト対マックス、理想と現実と

この話は賛否両論あると思いますがお許しください。

「なんだそりゃあ! ユナイトにそんな武装があるなんて聞いてないぞ!」

「そりゃあ、出来たばっかりで知ってるのは作ったヒロシ・アヤとアイデアマン兼使用者のオレくらいだし」


もともとはヒイラギ・クレナイの弾幕補佐に何とかならないか、と考えていたときに閃いたことがきっかけ。

それは、二丁拳銃で足りないのなら、もっと増やせばいい。

だが、マシンガンとかガトリングとかっていうのも味気ないというか。

いや、ヒーローらしくないと思った。マックスがやりそうな気がした、というのもあるが。

それに、戦いたくないオレとしては二丁拳銃でも抵抗があったのに、それ以上の銃火器はどうかと。


デュエルバスター……は、あれは狙撃にも使うから仕方ないとして。


また、ガンナーの防御力の低下を外部的な装甲で補助したい、という考えもあった。

そこで思い出したのは、日本の東京にある新名所スカイ○○ー。

具体的にはハニカム構造。

そして、弾幕。


おお、蜂の巣じゃないか! とまるで神の啓示のように閃いた。

なお、身近にいる神は、神社のイブキの部屋の隣の自室でネトゲ。


というわけで、出来上がったのが。


「ちょ、ってことはお前ほんも」

「マックスを蜂の巣にすることは決定事項だが。あえて言っておこうか」

うろたえるマックスに、ヒイラギ・クレナイを乱雑に向ける。

照準など適当だ。それとなく狙ってる感を出しているだけ。

「オレの名前は黒川ヒロユキ。日本から来た異世界人でダメリーマン。ヤマトじゃ喫茶店の雇われ料理人さ」

『標的:マックスへのロックオン完了。オールトリガーはヒイラギに同調。いつでもいけます』

ユーナの事務的な口調を流しながら、うろたえるマックスの挙動を見逃さない。

「そして、危ないことや人を騙すこととか、戦うことが嫌いな、そんなやつのつもりだ」

「いやいや待て異世界人6……でいいんだよな? が、同じ異世界人と戦っているというのか? 仲間じゃないのか? ほらさっきの温泉のときとか! な! な! な?」

「いや、全然。ってかそういう考えを捨てろ。ヤマト人なら全員味方で、日本人というか異世界人は全員悪とか。そういう偏った考えだと、ヤマトの中の悪を見逃すぞ」


人は一度こうと決めてしまえば、なかなかそれをやめることはできない。

ラベル貼り、とも言うが。

結局それは、他人を疑うことはできても自分を疑うことはしにくい、と言うことだ。


自分は悪くない、と考えてしまうと、それに対しての材料しか集めない。

自分が何故悪いと思われるのか、という材料もあるというのにそれを無視してしまう。


誰だって気づかぬうちに、いや気づいていたとしても無意識に行なってしまうのだ。

マックスとてそれは例外じゃない。


だが、だから異世界人は悪だと決めていい、と言う理由にはならない。

ヤマトの人間は全て守らないといけない、と言う理由にもならない。


だから、いつも考え、悩み、そして、それでもと抗う。


「力があるんなら。それを振るうんなら。物理的な視野よりも心の視野を広げるんだな」

「くっ! ……だが、そう簡単に『はい分かりました』でできれば争いなんて起こらん!」

「ゼロからいきなりマックスは無理でも、1ずつ進めばいい。自分だけで出来ないなら周りも巻き込めばいい。自分たちの世代ができなければ、次に伝えて広めていけばいい」

「それは理想論だ!!」

激昂するマックスの周りに、大量の木の葉が浮く。

『術式展開:木』

どうやら、まだまだやる気か。

「理想だけでは何も動かない! 現実問題、異世界人が行なっていることは悪だ! このヤマトを! 先人たちが続けてきた秩序を壊されているのを見て、俺は納得なんて出来るか!」


空気が重い。痛みを感じるくらいに、重い。


次のオレの言葉で、攻撃が始まるだろう。


正直に言うと、逃げたい。


だが、マックスの言葉だけは。

これだけは、否定する――!


「理想を語れずに! 理想を持たずに! 理想に向かおうとしないで!」

ユーナ! 威力と速射力はマックスが死なない程度の最大で頼む!


「なあにが、ヒーローだあああああっ!」


ヒイラギのトリガーを引く。


後は考えなかった。

飛び交う木の葉に、ヒイラギ・クレナイの狙いのない連射。

両横に展開したビー・ネスト・トリガーの速射。

空気砲のド派手な音。

マックスが木の葉の中に隠れそうになるが、弾幕が一瞬たりともそれを許さない。

ガンナーの目は、見逃しも許さない。


木の葉が目の前に来ても、ユーナの補助で六角形の一枚が防御のため、木の葉にぶつかる。

木の葉の一枚が、腕をかする。

鋭利な刃物と化しているようで、小さいウインドウが目の端に表示される。


損耗率拡大――。

非表示を目線で促す!


大量の木の葉の向こうにいるマックス目掛けてトリガーを引く!

離すと同時、引く! 

離す、引く! 

離す、引く!


『損耗率……危険粋にあと少しで』

無粋! 変身が解除されても、ここは撃つ!


オレは、自分のやっていることが正しいとは思ってない。

戦いから逃げることも。

観察とか言いながら及び腰なことも。

料理だって、そこまで実は研究してない。

思いつきとテレビ番組、そして本をたまに見て、ってくらいだ。


だが、目の前にいるヒーロー気取りが。


少なくともヒーローを名乗った奴が。


甘っちょろい理想を掲げないで。

子供や大人が馬鹿にして笑うけど、それでもまっすぐその理想に進んで。


いつか、理想を周りと一緒に叶えていく。


そんなことも語らないで。語れないで。

理想を理想と言って、捨てる奴が!


そんな奴が、ヒーローだと、オレが!


日本で、ヒーローになりたくて憧れて、なれなかった。

このオレが、認めるかっ!


「こいつはとっておきだ! ヒイラギ・クレナイ! ファースト!」

空間圧縮弾ではなく、ある一発を二丁拳銃に空間転移での装填をユーナに指示。

『本気ですか……って聞くのは野暮! 装填完了! いつでもどうぞマスター!』


「アンドラストっ!」


ヒイラギとクレナイのトリガーを同時に。

ユーナの補助でコンマ差なく、引く!


ビー・ネスト・トリガーが複数に対しての攻撃とするならば。


こいつは、最強の。

たった一人に対しての。


いわば、オーバーキル弾!

ご意見ご感想、ご評価などお待ちしております。

さて、この話を投稿予約したときにネット小説の締め切り前大賞が発表されました。


受賞者の皆様方、心よりお祝い……いや、めっちゃうらやましいですよ。


というおいわーいの言葉もほどほどに、今回でようやく閑話含めて50話分ですね。

よくもまあ続いた、と思ったら、プロット的には100話超えるんだった(汗


書ききれるのかな、自分。

と不安がっても仕方ない。やりますよ! だって。


ヒロインとの話を書いてないんだから!(ぇ



次回でようやくユナイトとマックスの戦いは決着です。

が、この話では

・作者のヒーロー観が漏れている

・『ファースト・アンド・ラスト』はもう少し後での技のはずだった

という作者とヒロユキの暴走っぷりが発生しました。


やってしまったと後悔はある。ただ、今後も作者もヒロユキたちも自重はしないけどね!


よし反省はした!(何

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