41話 ユナイト対マックス、五行術式
雪が降り続けてマーックス! 外を歩く際はしばらく気をマックスにつけてください!
(ヤマト特務治安維持隊隊長より)
「確か……あれおかしいか? いや待てよ取扱説明書は、っと」
トンファーモードになるのが大変なマックスロッド。
現在、変形始めてから5分経過。
カップラーメンならもう食べてから半分くらい経過してるな。
アヤだったら、3口目くらい。
未だに完成しない変形。
「やばい、読みにくさマックス……。やめようと言いたいが、トンファーモードって言っちまったし」
チラチラとこちらを見るマックス。
ああ、言った以上はそれで戦わないといけない、そんな感じか。
面倒だな! この馬鹿!
ミサトはこいつの何に惚れたのか? 雰囲気か? 顔か?
まさか、この馬鹿さ加減なのか?
機会があれば聞いてみるか。
「なあ、偽者! ……ちょっとこの取説読んでくれマックスに気合入れて!」
取扱説明書を敵に読ますな! ましてや取扱説明書は気合入れるものじゃない!
丁寧にしっかり読んでから、組み立ててくださいとかご利用くださいとかそんなやつだろ?
「いやオレ本物だからな! お前偽者って思ってるなら、そういうのは頼むな!」
「分かった分かった。じゃあ、マックスに譲歩して本物(偽)な!」
「意味ない!」
何を譲歩した何を!?
お前にとってオレは敵のはずだが。
言っとくが、今のオレにとってお前は……、ただの馬鹿だ。
いや、ただの馬鹿ではないな。
イタイ馬鹿だ。そこは誇っていいと思う。
褒めてないからな。
だが、このままではなあ。
せっかくの休みをマックスと一緒(ただし敵対)では有意義……、という言葉はオレの辞書からなくなることになってしまう。
そう。休みとは、常に何かしらの意義を持って過ごすべきだと思う。
ゴロゴロしてた? いやいや、あれは日ごろの疲れを癒すための。
というわけで、だ。
「そうだ、そこで端っこを引く……。って、そこじゃない」
「端がなければ真ん中を引けばいいのだ、とマックスにどこぞの偉い貴婦人が」
「パンとケーキを食わせとけそんなやつ」
「おおぅ」
微妙にとんちのきいた貴婦人だが、そんなやつはほっとけ。
後から調べておくが、多分マックスの勘違いで何かの坊主と勘違いしてるだろう。
正解はギロチン処刑の中世ヨーロッパの人だろう。
2分経過。
「よっしゃ! 出来た出来たぞトンファーモード! さあマックスに喜べ! やったぜ!」
両手にそれぞれトンファーを持ちながら、小躍りをしているマックス。
白い変身スーツで、トンファー持って小躍り。
ただの変人だな。お巡りさん、こいつです。
あ、そういえばヤマトの特務治安維持……、いや、ただの馬鹿だ変態だ。そうだ。そうしなければヤマトの治安がこんなのに守られてますなんて……、ショックだろうな。それは。
「マックス、もういいか?」
いい加減に本題に入ろう。いつまで小躍りしてるんだアイツは。
「おう! さあ、粋にやろうぜマックスにな!」
「いやもうなんか……、もうオレが本物だとかどうでもいいって思ってないか?」
「細かいぞ! ほら、本物(偽)にしといたからマックスに戦うぞ!」
細かくないし、とても重要だと思うのだが。
いっそ田中ジロウの脳を分析して欲しい。
アイツは何が重要だと思っているのか、それが知りたい。
また、分析の結果で馬鹿とか出たら、もうオレも諦めがつくと思うんだ。
「ため息は、幸せがマックスに逃げていくぞ!」
トンファーを持ったまま殴りかかってくるマックス。
オレは、どうやら知らず知らずにため息を吐いていたようだ。
原因はマックス、お前なんだが。
半身をずらして回避……からの!
「ふっ!」
マックスの鋭い息とともに殴りかかってきた手のトンファーが回転!、
だが、それもフェイント。
「だあっ!」
もう片手のトンファーが、回避するオレの体を……捉える前にバックステップ完了。
「な、んだと! あんな素人回避でできるわけが」
「現実を見てないお前が悪い。現に回避できた」
最初から動きを見切ってしまえば、回避の仕方などユーナに頼らなくてもいくらでも思いつく。
あとは『ユナイト』の基礎能力がその行動を支えてくれる。
素人でも回避できるのは、このため。
「後、オレは本物だからな! そこんところは覚えとけ!」
テストに出るからな! これ答えられないと足きりで不合格になるからな!
「ならば! スタンチェイン! 行くぜライトニングトンファー!」
「うわ喰らいたくないなそれは、って言うことで!」
『O.K! style-change! 必・中・必・滅! スタイル:ガンナー!』
「撃つべし! とりあえず、撃つべしってな!」
ヒイラギ・クレナイの二丁拳銃での弾幕!
ちなみに装填してある弾は、段数無制限の空間圧縮弾。
別名、めっちゃ威力の高い空気砲……。試し打ちしたら思ったより威力が高かったのと。
発射音が……ドラ○もんの手につけるあの砲によく似てたので。
あと、「めっちゃ」になってるのは、試し打ちした後の威力を見たとき、うわどないしよ、って似非関西弁になったことから。
そうした顛末とは関係なく。
「うわ! ちょっ! 酷さマックスじゃね? ほら、こっち新技披露だし!」
「当たったら痛いだろうし、何かへまったら山火事になりそうだからな!」
ちなみに、この空間圧縮弾。威力はかなり抑えてあるが、当たったらそりゃあ痛い。
ただ、金的とかすねに硬いものが当たった……よりは痛くない、はずだ。
発射音が、当たったらやばそうに聞こえるだけで。
基本、銃とかは当たらなければどうということは、と言うやつだが。
今のこの弾に限って言えば、当たってもどうということはないが……、音が怖い! といったところか。
「ちっ! 偽者とは言えど、なんて環境にマックスに優しい奴! それには敬意を表しよう!」
『術式展開:金属』
……やばい! 確かあれはヒロシは未完成と評してたような気がするが! 何も知らないぞあれは!
『情報がないって言うことで収集とサポートのため、私、さーんじょう!』
「見せてやるぜ、マックスにな! 今必殺の……」
マックスの目の前に、鋼色の物体が地面から生え……マックスより少し大きめの楕円形が出来上がる!
「マイティ……、マーックス!」
その掛け声で、楕円の鋼が割れて……、その中には。
何をどういえばいいか分からないので、正直にあることだけを言おう。
鋼色のマックスがいた。
ご意見ご感想、ご評価などお待ちしております。
ここからは設定上の話なので、読みたくない人はスルーお願いします。
ヒロユキは基本戦いたくないと言ってますが、
ジロウもといマックスは戦わないといけない、と思ってます。
ただ、マックスはあくまで先行試作品なので
色々試さざるを得ない、というのもあります。
また、もともと田舎出身でお祭り好きのジロウなので、子供のようないたづらとかも大好きです。
ただ、やりすぎで自爆もあります(笑
ミサトが惚れたのは、ギャップですとだけ言っておきます。
ここはいつか閑話を書きますのでお許しを(笑




