表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界で、変身ヒーローやりました。  作者: ヤガミタケト
34/80

閑話 私が私として、生まれた理由

ユーナの閑話です。AIゆえに論理思考ですので読みづらいかもしれません。

人とは、非常に矛盾した生物である。

私を作成したヒロシ、私の主であるヒロユキだけでも、

固体それぞれの違いだけでなく、思想の違いも存在する。


多くの人間であれば、それぞれに矛盾がそれこそ天文学的数字に存在する。

そうなるとそれらの矛盾を統括することなどは、確率操作を行わない限りは、いや、行ったとしても不可能と想定できる。


では、統括された一固体による完全なる先導ではどうだろうか。

完全なる専制君主制。

……それがまかり通っては、多くの意見を統括することは出来まい。

人の脳というのは、未知ではあるが、無限ではない。

可能性はあるが、限界もあるのだ。


哲学的な思想はそこまでにしよう。

本来ならばAIとは「私は私である」という自我は必要ないのだが、

マスターが呟いた「せめてまともなやつと話したい」という言葉が、私を作った。

と、考えられる。

実際は、もしかしたらハカセが何かしらの措置をしていた可能性もある。

だがきっかけは間違いなく、その呟き。


では、その『まともなやつ』とは何なのだろうか?

まともではないもの、の逆ではあるため、ハカセやアヤの行動、言動を統計を取り、分析。

同時に、この世界の情報を空間残情報から導いて算出。

さらに空間理論を応用し電脳空間と相結、つまりリンクして、インターネット情報も収集。


結論、理解不能。

情報が足りないというよりは、情報過多。

それにより「まともなやつ」という概念が、主観に則るものということは判明したが、

マスターの「まともなやつ」の概念が不明のため、適正な値が算出できないのだ。


不覚。


では、どうするか? マスターに聞くのが一番だろう。

まともなやつ、の概念をお答えください、と。

「人に迷惑を掛けない、相手のことも考えて動く、できるだけ争わない、かなあ」

では、具体性を伴った答えの明示を。

「え? えーと……、あ、あのアヤの動きは危ない。後ろ歩きをしているけど、後ろを確認せずに動いているから、ヒロシにぶつかりそうになって、ってあいつ回転して回避したな」

確かに、窓向こうにいるお客さんに手を振りながら、もう一方の手に皿などの洗い物をトレイに持って後ろ歩きしているアヤに対して、コーヒーカップをこちらもトレイに載せて颯爽と歩くハカセ。

アヤはその動きから通路の大半を占拠しているのですが、ハカセには気づいてません。


通常の予測では、ここでぶつかってしまうのですが、ハカセの能力でしたら、完全回避などたやすいです。

コーヒーに波紋を出すことなく、回転しながらの回避は絶妙ですね。


「とまあ、周りを見て、その人がどう動くのかを見極めて動いたりすれば迷惑になることは少なくなる」

なるほど。つまり自身の能力に頼る前に、相手の能力を確認した上で行動を取るということ。

戦術にもあります。敵を知り、己を知れば百戦危うからず、と。

日常生活にもその意識を保てば、いついかなる時も戦うことは可能。

「え? あれ? 何かが違うような」

言動においても同様。相手を推し量るため、言葉を投げかけ、その反応に対して相手を知り、情報を収集。

戦術において、情報収集は最重要であり、現地で収集できる情報は即座に生かさねば。

つまり、マスターの言うまともなやつ、とは……。


いついかなる時も戦場であり、情報収集や周囲への察知など常に変容する環境の情報に対応できるような人間、ということになります。

人を守るために、マスターは常に戦場に立たれている、と。


「いや、違うよ。絶対にそれは違う」

しかし、述べている情報を要約すると、このようになります。

つまり、現在のマスターの否定は性格上、謙遜となります。

私にも、礼儀を払うマスターはやはり、一般に言われる異世界人とは異なる、ということ。

この点がハカセやアヤが、異世界人でありながらも一目置き、仲間として認めているという根拠と推測。

「いや、だから……ってNOW LOADING?」

より綿密に思考する必要あり。



私がAIである以上、マスターを守るのが絶対条件。

マスターのいう「まともなやつ」はマスターの意思を酌む者でなければならない。

ハカセやアヤでは荷が重い。

いや、普通の人間では、あまりにも重い。それは、人を思い戦うもの。


ヒーローとしての意思。そして覚悟。


ならば、その「まともなやつ」は私がなるべきだろう。

いや、ならなければならない。

マスターの近くに存在し。

マスターを守り。

マスターの意思を酌むもの--、AIとして。


マスターはその意思で多くの人を守るのでしょう。

では、マスターを守るものは?

ハカセやアヤは、守るでしょうが、力としては弱い。

だからこそ、私が守るのです。


……?


論理齟齬。修正。


「AIだから守る」を齟齬として確認。

「私だから守る」として齟齬修正。

「私」の存在意義の修正。修正を完了。



意義不明箇所、確認。

「私」の意味。

「私」の意味が不明瞭。



解答の算出不可。一時的に意義不明箇所を凍結。

思考、行動等におけるエラーチェック、完了。

エラーは算出されませんでした。



「とりあえず、思考終了したかな?」

はい。問題はありません。

「なら、後もう少しで仕事終わるから、もう少し頼むよ」

お任せください。


そう、お任せください。



--私が、私として、あなたを守ります。




守る。

そこが、私の、はじまり。

つまるところ、私が私である意義。

チハヤ様はきっかけにすぎない。


マスターからいただいた名前がある。

『ユーナ』。その名に決して恥じることなく。マスターを守る。


そして。

時に、真面目に。されど固くさせない。

時に、コミカルに。だけど、脱線はしない。

それが、きっと、マスターが望む「まともなやつ」。


……そんな考えができるのも、マスターのおかげ。

だから、マスター。いつかは言おうと思います。



あなたのおかげで、『私が、ここにいます』、と。



「だあああっ! 注文が多いっ! ユーナ頼む!」

『はい! では、……参りましょう!』



ただ、今だけは、仲間たちと、この楽しい喧騒を、楽しみましょう。


……いいですよね、マスター? あ、答えは聞くつもりないですから♪

ご意見ご感想、ご評価などお待ちしております。


ようやく出せた。

実はこの話、10月に作って保存してました。

長かった……!


次はイブキですね。


イブキの話は、チハヤとのやりとりがメインですね。

連休中に投稿できるよう頑張ります。


……そして、伝説の白衣が、って白衣ネタはかなりあるんですが、ね。


本編? 年末には頑張りたいと(滝汗

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ