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異世界で、変身ヒーローやりました。  作者: ヤガミタケト
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14話 見せぬ見させぬ、最善手

今回ばかりは、というか今回もだが。


AI様、AI大明神様とすがってしまう。

大先生、どうかよろしくお願いします、って感じで。


どこぞの悪代官か、ってくらいに。

いや、ヒーローなんだけどさ。

出来ないことのほうが多いんだよ。いくらヒーローでも。


一個体に何でもかんでも出来ると思っているほうが大間違いだ。


日本での仕事でもそう言えるが、知らぬは周りばかりなり、ってね。


「だけど、スキルって本当に凄いな」

遠目で確認したが、戦闘員スーツの人間が一人で、地面に手をついて道路を陥没させている。

どこぞの金属系錬金術師みたく。

地面に手を置く前に両手は叩いてないので、そういう術ではないのだろうけど。


なお、相手の移動は徒歩。歩きだ。

道路を陥没させた後、歩道を歩いている。


通りで建物の損壊や人への被害はないわけだ。

AIからの随時更新される情報では、道路への被害だけが甚大。

それ以外はほとんどない。

逃げようとする人が転倒して怪我するくらいだ。


道路の被害とは裏腹に、ガス・水道などのライフラインは正常だ。

戦闘員のスキルなのか配慮なのかは知らないが、その点は安堵していいのだろう。


と、情報収集完了。

では、作戦を始めようか。

立案者はアヤだが、……オレになんてことをさせるんだ。


それについていけるように、AIもとんでもないことをしていたのは驚きだが。

結託しているのか? と思ったが、どうやらそうではなく。


AIについては、オレのふと思ったことがヒントだったようで。

本来はダスクプラウザー、というか剣を扱うときに、と構築していたシステムらしい。

今回はその応用。


今いるのは、ヒロシと一度来たことのあるビルとは、また違うビルだ。

近辺で一番高い……のではなく、高さはそれなりにあるが、見晴らしもそれなり。

ここが一番、場所としていいらしいが。


で、今回の武器は試作品。

しかも試験なしの未使用品。

試しもなしの実戦投入って、相当危なくないか? と思うが止むを得まい。

AIも確認して一応の問題なし、とは確認している。


「では、やりますか……、って銃は使ったことないからな」


『shou-kan! show-time! デュエルバスター!』


格納空間から、5トンもといゴトン!

いきなり種も仕掛けもなく、でかい銃。

いや、戦車に乗ってるような砲みたいなんだけどさ。

対戦車ライフル、って聞いたけど、一般人に分かるわけがない。


作成者はアヤ。命名はヒロシ。

決闘を一瞬で終わらせる決戦兵器、という思いらしいが、決戦の前に問題が。


敵の目の前でこんな武器を出してたら、フルボッコで負け確定……。


それに狙撃にも不向きじゃないか? と提言したが、そこはAIのサポート。


熱源や方向など、空間理論でうまく隠蔽できるらしい。

……すごいな『ユナイト』。ちょっと怖いけどな。


それをやるにも、これからの下準備とやらが必要らしい。

業務の効率化には、ある程度の準備というか手間隙は必要だろう。



まず、ユナイドライバーを右手に顕現化。

普段は『ユナイト』内部に隠してあるのだが、今回使うシステムはちょっと厄介というか、使うのは全くの初めてで使ったことがないので、手元と手順とやり方などをしっかり確認して行う。


へまったら? 下の天才もとい変態たちに何と言われるか。なんだろうか、イラッとしてくる。


落ち着いて、やっていこう。

まずは真ん中。〇ボタンを押す。

あとは、思うだけ。

なんだったっけ? 確か、あれは。えいしょう、ささやき、ねん……。

いや、その時点で雑念だ。


もう一回。


『O.K! style-change!』


うまくいったみたいだが、そういえば武器召喚といい、何故流暢な英語なのだろうか。


『必・中・必・滅! スタイル:ガンナー!』

突っ込みを思ったからか? 日本語っぽくなったが……。

なんだか申し訳ない。多分AIが色々やってくれたのだろう。


しかし、スタイルが変わったらしい、と思っても何が変わったのかがよく分からない。鏡なんて置いてないからな。スタイルって外見のことじゃないのか?


いや、外見は無視だ無視。

男は中身で勝負だ! そうだ! ヒーローも中身だ! ……だよね?


とりあえず、敵を再確認。


ん?

なんだか、ゆっくり動いているように見えるし、ターゲットスコープっていうのか?

射撃ゲームによくついてる銃を向けると出てくる、あの丸くて白い、あれ。

あ、歩道をかったるそうに歩いてる戦闘員見てたら、ロックオンぅて。赤くなったけど、いや何も飛ばすもの持ってないし。


もしかして、これで、デュエルバスターを撃て、と。

『正解です。といっても簡単な問題でした』

……そうだね。答えるのはとても簡単な問題なんだけど。


やるほうが苦労する! 

言うは易し、行うは難しって言うじゃないか! 


まあ、やるけどさ……。そういえば弾は?

『アヤから「スーツもろとも貫通弾」を頂いてます』

「丁重に封印だ。スーツごと一時機能停止になるやつで、何か」

『ヒロシから「そう言われると思ったから、何にでも効く超パラライズ弾」を頂いてます』

……最初からそれでいいと思うんだが。まさか聞かれなかったら、とか。

まさかな。


『ヒロシから「聞かれたときだけ」と頂いております』


あいつら明日の朝ごはん、少なめにしてやる。


お膳立ては揃った。やるか。



--もちろん、話し合いを!

次がようやく戦闘です。

あ、でもまだ戦いにすらならない(汗

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