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異世界で勇者になるはずが…  作者: 朔海恋花
第二章 領主生活
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第15話 みんなでお買い物 ー冒険者ギルドー


 二人が来てから一週間が経った。

 今日は精神的にも肉体的にもだいぶ落ち着いてきたのようなので、陸華ちゃんと響くんとカズナでお買い物に行く予定である。 

 

 「今日のやることリストはこれだ!!」


 目の前にリスト表を掲げるように腕を伸ばす。 


 1、陸華ちゃんと響くんのアーティファクトを買いに行く。

 2、冒険者登録をやりに行く。

 3、ルズナのお使い

 4、みんなで朝ごはんを食べる!


 昨日ブリランテさんとメルカンテさんにちゃんとアポ取ったから安心して行ける。

 ルズナも誘ったんだけど、断られちゃったの。


 朝ごはんは屋敷内の食堂で食べる。

 食堂につくとカズナとルズナが準備をしてくれていた。

 どうやら二人はまだ来ていないようだ。


 「おはよう!ルズナ、カズナ」

 「「おはようございます、ウミ様」」

 「お食事の準備ができております。先にお召し上がりになられますか?」

 「ありがとうルズナ。みんなで一緒に食べたいから二人を待つよ」

 「かしこまりました」

 「ウミ様はお優しいですね~!」

 「そんなことないんだけどね。でもありがとう」


 「えへへ」と照れくさそうに笑うカズナに少し独占欲が出てしまった事は心にしまっておこう。

 少し経った後、陸華ちゃんと響くんが入ってきた。


 「おはよう、二人とも!昨日は良く眠れた?」  

 「おはようございます?よく眠れました。ありがとうございます」

 「それならよかった!さぁ、席に座って」

 「それじゃお構いなく」


 今日の朝ごはんはルズナ特製のオムレツとウインナーだ。

 前領主の意向で家畜を飼う事だけは許されていたらしい。

 だから卵とかお肉とかはちゃんと加工技術が発達しているのだ。

 そしてサラダは私が育てた野菜なのであーる。

 

「「「いただきます!」」」


 2人は食べ始めると、目を輝かせて喜んだ

 見ていると親のような気持ちになってくる。


 「「「ごちそうさまでした」」」


 朝ご飯を食べ終わり、お皿を運んでいると響くんが声をかけてきた。


 「なぁ、変化魔法ってこんな感じでいいのか?」


 陸華ちゃんは羽を隠し、響くんは耳と尻尾を隠している。

 初めてなのにすごくできている。


 「二人ともすごい上手く隠せてるよ!」 

「ほんとか!」

 「やったね、ヒビキ!」


 おぉ、すごい嬉しそうだ。


 「2人とも上手く隠せたことだし、今から街に出かけよう」

 「ああ⋯ってずっと思ってたんだけどお前誰だよ」

 「え?うみだけど」

 「は?」

 「いやいや、え?」


 二人とも目をぱちくりさせたり、きょとんとした顔で私の顔を見つめてくる。

 そこで思い出したのだ、今はカイルの姿であっていた事を。

 慣れすぎて、気づかなかった。

 気を付けないとやばいな。


 「ごめん、全然気づいてなかった。私別の姿だったわ。普段使いしすぎて感覚がなくなったのかも?」

 「え、それガチで大丈夫なやつなのか?」

 「身を守るためにはこれくらいやらないと危ないかもだからね...っヒッ!」


 その瞬間背筋が凍りついた。


 「ウミ様、私言いましたよね?無理はしないでくださいと。どうして感覚がなくなっちゃうぐらい使っちゃうんですか!」

 「ごめんなさい⋯。次からは気を付けます」

 「それも前に聞きました」

 「はい⋯すみません」

 「それもです。また倒れたらどうするんですか!本当に心配してるんですからね!?」

 「本当に悪いことをしたな、と思っております」

 「今日はみなさんもいらっしゃるのでここまでしておきますが、次はないですからね?」

 「は、はい⋯」


 やっぱ、カズナは怒らせると怖い⋯。

 今度からは自分がカイルなのかウミなのかわかるような目印をつけておかないとだな。


 「ごめんねみんな。改めて買い物に行こうか」

 「お、おう」

 「うん⋯」


 まず最初に行くのは冒険者ギルドだ。

 ギルド登録をしないと、アーティファクトは買えないからね。


 「こんにちはー!ブリランテさんいますか〜?」

 「あら、カイルくんいらっしゃい!後ろの方々はお連れの方?」

 「そうなんです!みんな僕の大切な友達です!」

 「良かったわね!じゃあブリランテの元へ行きましょうか」

 「はい!ありがとうございます!」


 案内された場所はこの間と同じ会議室だ。

 今日は緊張せずに入れるので気持ちが軽い。


 「コンコンコン、失礼しまーす!ブリランテさんいますか〜?」

 「いますよー。そんな大きい声じゃなくても聞こえますから」

 「えへへ、すみません。今日は昨日連絡した通り、この3人冒険者登録をしたくて来ました」

 「なるほど。では行きましょうか」

 「ちょ、ちょっと待ってください!カイル様、私も登録するだなんて聞いていませんよ!」

 「うん。今決めたからね」

 「えぇっ!いやいやいや。私はただのカイル様付きのメイドですよ!?ヒビキさんとリッカさんだけで良いじゃないですか!」

 「いやぁ〜、僕付きのメイドであるカズナが一緒に冒険者になってくれたら何かと都合がいいんだよ。だから、ね?」

 「はぁ~、わかりましたよ。ブリランテさん?でしたっけ。冒険者登録をお願いします」


 なんとかしてカズナを説得することができた。


 「ではまず、皆さんの血印を取ります。針で血を出してからこのカードに押し付けてください」

 「こんな感じか?」


 響くんがカードに血を押し当てたものを見せてきた。


 「ええ、それで十分です。必ず清潔な水で手を洗ってくださいね」

 「わかった」


 それを手本に他の2人も血印を押していく。


 「これで、カズナさん、リッカさん、ヒビキさんの登録が完了しました」

 「ありがとうございます。これでアーティファクトを買いに行けます!」

 「それは良かったです。ところでみなさんは今からメルカンテのところに行くんですか?」

 「はい!昨日アポイントメントを取ったので準備はバッチリです!」

 「僕もご一緒してもいいですか?メルカンテに少し用事がありまして」

 「別に構いませんけど、カズナたちはそれでも大丈夫?」

 「私はカイル様に従うまでです」

 「俺も」

 「私もよ」

 

 そうして私たちは商人ギルドに向かったのであった。

最後まで読んでいただきありがとうございます!


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