鬼ごっこに遠距離攻撃って何ですか?
「うわああああああああああ」
「こうしろおおおおおおおお」
幸司郎が撃たれた!
ヘッドショット!
一撃必殺!
「おい、瑞樹こっちに来い!死ぬぞ!」
いや、なんで鬼ごっこで死にそうになってんだよ!
◇
鬼ごっこがスタートとなった。
一斉に人間側は校庭へ散っていく。
鬼はカウントダウンを始める。
とはいっても鬼は運動得意1、運動苦手2だからな…
後者2人は過去2回の疲れもあるだろうから実質前者の山田 蒼だけをマークしてればいいだろう。
とりあえず8割くらいの力で校舎のほうへ向かっていく。
屋上から観察するくらい余裕があるのがいいだろう。
さっきの一件もあるから、俺は山口とはなんとなく離れることに。
バリケードをどこかに作るといっていたが、適当に断っておいた。
幸司郎と林が近い位置にいたから適当に屋上行こうぜ、と誘い合わせた。
屋上のドアを開けて正門のほうへ歩いていく。
さてと、おそらく一文字の蒼が頑張ってるんだろうな、と思っていると…
正門付近になにか高い塔が立っているのを発見。ん、あんな高い建物なかったよなと何か嫌な予感がした瞬間。
冒頭のシーンってわけだ。
なんとか給水塔の陰に身を隠す。
「ちょっと待てよ、何が起きてるんだ?」
荒い息で何とか引き上げた俺。
近くでホログラム画面を操作している林。
「どうやら、今回はアイテムじゃなく能力追加らしい。」
「どういうことだ?」
今回はルールが開示されているらしい。
「『インターネットで活動している場合には、インターネットで得意とする芸当を鬼へと付与する。』って書いてあるぞ。」
「あー、そういえばやまゆり(りりぃ)はFPSでスナイパーだったんだっけか。もしかして幸司郎は狙撃された?」
ちょっと視線をずらしてさっきまで幸司郎がいた場所を見てみるが、そこに死体はない。
正門付近にリスボーンしたのか、それとも鬼ごっこが終わるまで死者の世界にいるのか。
…これ鬼ごっこだよね?
「それはわかった。あの塔はなんだ?あんなんなかったぞ」
考えられるとしたら二文字のやまあお(あおい)のほうがVTuberやってるらしいからそっちだよな。
「もしかして、あのブロック削って自由に建築できるあのゲームが得意なんじゃ…」
あーあのダイヤ装備が最強のやつでなんか、人間のNPCの声がため息に聞こえるあのゲーム。
だとしたら、、、物理法則無視してあそこから水平移動なんてこともできるんじゃ…
「まあ正解ってところか…な…」
「「うわあああああ」」
二文字やまあおだ!靑井だ!うわ!気の剣持ってる!
ちょっと待って百合と一緒で倒しに来てない!
とっさに俺と林は給水塔の陰から飛び出す。
即座に遠くからパァンという音と人が倒れる音が聞こえる。
おそらく林がやれたな。
俺はとっさの全力ジグザグ走行で扉までたどり着く。
ドアを閉めて中から鍵を閉めて二文字やまあお(あおい)を締め出す。
鬼側がいったん止まって事なきを得たかと思ったが、彼女は剣でドアをたたき出した。
もしかして、、、
あ、扉がアイテムになった。
あ、これ完全間合いは言ってる。
◇
「お、お前も来たか瑞樹」
次に意識が覚めたのは正門の近くだった。
どうやらリスボーンしたらしい。
近くに林がいる。よく冷静にいられるな。
「痛みがなかったのが幸いだった…」
と視線を下に向けるとまだ腰が抜けている幸司郎。
周囲の砂が幾何学的に四角に切り取られている。
上を見上げると塔の上に迷彩服姿の百合
そこから水平に校舎の屋上まで砂の道があった。
あのゲームでよく見るやつ。
あの、これでどうやって生き残れと。。。?
ご愛読ありがとうございます!
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