第27話 カグヤ班後編
第27話 カグヤ班後編
▽ゴーキ君対カグヤ班ナダレ・ズゥオムー
「そろそろ、始めましょうか。ゴーキ君とカグヤ班Cさんの対戦です」
カグヤ班ナダレ・ズゥオムーは8期生の4つ上の特待生、長身で中肉、均整のとれた身体づき。引き締まった筋肉で強そうだ。
ゴーキは両手剣を持っている。
「第四試合 ゴーキ君対カグヤ班 ナダレ君の試合始め!」
「あれ、君は盾持ちの前衛型じゃないのかい」
「そうだが」
「俺も舐められたものだ。これ以上調子づかれると困る、最初から全力で行かさせてもらう」
カグヤ班ナダレが瞬歩を使わないで突進してきたので、ゴーキは同時二発の風切りと遅れて一発の風切りを放った。平然と・・・3連発。
カグヤ班ナダレは二発の風切りは切り捨てたが三発目はを受けてしまった。
『風切り三発とは驚いた、この程度なら何とかなる。接近戦に持ち込めばこちらが有利』
カグヤ班ナダレが瞬歩使って攻めてくる、盾なしなら接近戦に持ち込もうという作戦だ。
盾持ちは盾があって生きてくるもの、剣だけの接近戦は得意じゃないはず。
ゴーキは風切りは使わなかった、あえて接近戦でするつもりだ。あれだな・・・きっと
激しく二人の剣戟が続く。カグヤ班ナダレは攻めあぐねていた、いや逆に押されていた。
『こいつ盾が無くても近接戦は得意なのか、少しづつ剣戟が早くなって・・・くるし』
カグヤ班ナダレは多彩な攻撃が得意だった。
『思惑が外れたな、戦法変えるか』
高速瞬歩、跳躍、気弾、気衝、2連風切り、3連撃、中々どうして多彩、技に切れもある。
ゴーキは苦戦しながら凌いでいるが防戦一方になる、一回戦目と比べると動きがすこぶる悪い。
『大したことないな、一回戦目はやはりマグレで勝てたのか?』
カグヤ班ナダレは押している、ゴーキのスキをついて攻撃を入れる。しかし間一髪で避けられ、受けられ、弾かれる。
壁の得意な前衛型だと思うが、盾なしでここまで出来るものなのか疑問にかられる。
ゴーキのスキをつき特大の気衝が決まった、派手に吹き飛ばされゴロゴロと転がる。
『勝った!』と思った。が、起き上がってきた。あれを食らっても立つか・・・しぶとい。
『おかしい、特大の気衝を食らった割に平気でいる服も傷んでない』
ゴーキはぴんぴんして立ってる、服についた土を払っただけ。
『気装壁で防いでないのに、平気でいる、有りえない、絶対おかしい・・・』
カグヤ班ナダレは混乱している。
他にも奇妙なことがある、奴の剣は速度も威力も大したことない。
簡単に受けれるはずが、時たま剣がすり抜けて食らうことがある。錯覚かもしれんが・・・
「やめー 時間切れです。両者引き分け」
(楽しめたな、俺の演技もすてたもんじゃねえぜー)
「ハハハハハ」
ゴーキもちゃんと考えてたんだね、派手に潰すとカレンに出番なくなると心配したのか。偉い偉い。
ただ、急に笑いだすと頭おかしい奴だと勘違いされるからやめとけ。
▽カグヤ班陣営
副班長シーナー・ダオジンはナダレ・ズゥオムーが戻ってきたことに内心ほっとしている。
「ナダレよ 勝つことはできなかったが良くやった」
格下相手の評価としてはどうなのだろう。当初はフルボッコのはずが・・・言ってはけいないか。
「次は気弾専門の女だ、ジョージよ初手で倒せ、時間をかけず叩けば問題なかろう」
「何も臆することありません! 必ずや勝利いたしましょう」
気合いを入れるジョージに笑みがこぼれる、そう云えば組んだのはジョージだった。
釈然としないナダレは冴えない気分で一杯だった。
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▽カレン対カグヤ班 ジョージ・ティェン
カレンは短剣を持ち出した。あれ構えるとカッコ良いんだよな、細身の体だと余計だ。
柔軟体操を始めるカレン、前世の体操選手並みに柔らかい、脚力、腕力は男性を超えてる。
「第五試合 カレンちゃん対カグヤ班 ジョージ君 試合始め!」
「今度は体術、格闘家ですか。僕は騙されませんよ」
「何のこと???」
「短期決戦、速攻で決めさせてもらいます」
言葉と同時に瞬歩で一瞬に詰め薙ぎ払い、カレンは後方へ後転飛びでかわす。
相手もすかさず瞬歩で追いかけて上段から剣を振る。
カレンは後方へ後転飛びで再びかわす。
剣を繰り出すこと4回、後転飛びも4回連続だ。
まるで忍者でカッコいいカレン。前世にそんな忍者いないけど・・・ね
5回目は後ろでなく前に跳ぶ、剣を振り降ろされる途中で、カレンは左足の裏で剣を止め弾く。
カレンの左足は顔面の高さまである、マジかっこいい・・・・・・ぞ
そして瞬歩で大きく後退。
カグヤ班ジョージ・ティェンは口をポカンと開けている・・・
『あ、あ、足で剣を止め弾いた!』 『それも足の裏で! あ、あ、ありえない・・・』
ビビるな!、まだ負けたわけじゃない気持ちを切り替える。
弱気を打ち消すかのカグヤ班ジョージの猛攻が始まった。カレンは体術を使い逃げ回ってるように見えるが、剣を際どく綺麗にかわしていく。
そしてピタリと動きが止まった、またしてもカレンは左足の裏で剣を受け止めた。
『あ、ありえない・・・ こ、これは偶然じゃないのか・・・』
偶然ではなかった、高速に動く剣を容易く受け止めた。
この事実に剣を正面に構え直した、もう迂闊に攻めれない。完全に彼の思考は止まっていた。
カグヤ班ジョージが防御の態勢をとったとき、カレンが高速の瞬歩使って跳び込んできた。
1.5m手前付近で着地した瞬間、カレンの姿が消えた。
その直後、カグヤ班ジョージの後ろ脇腹に強い衝撃が伝わると同時に10mほど飛ばされた。
甲冑のお陰で死ぬことはなかったが、意識はすでに飛んでいた。
綺麗な三角飛びと回し蹴り。
「勝者 カレンちゃんです!」
カレンはこちらに向かって、手を突き出してVサインの仕草。
カレンが陣営に戻ってくる。
「カレン姉さまと呼ばせて下さい。4連続の後転飛び、それに足の裏で剣を止め弾く、それにそれに一瞬でジョージさんの背後を取り、目にも止まらない攻撃、鳥肌が立つほど感動してます、もう凄いとしか言葉がありません」
カグヤが瞳をキラキラさせ、一気にまくし立てるように喋った。
「カレン姉さまねー まぁーいいわよ。 私が強いの判った?」
「はい」
▽カグヤ班陣営
「おい、しっかりしろ」
副班長シーナー・ダオジンはジョージ・ティェンを揺するが反応ない。
「ダメです、完全に白目むいてます」
「漸くわかりました。カツキ殿の忠告は正しかったのです」
「・・・」
「俺は遊ばれて・・・いや違うな。ジョージと副班長シーナー殿を引っ張りだすために、手加減し戦って俺は踊らされていただけ! なんなんだよ・・・ちくしょう!」
「俺たち相手に演技できる技量、ハハハハ 今の試合も実力は出してないのか!」
「次は副班長シーナー殿ですが、もう覚悟決めて戦ってくるしかないです」
「分かっとるわい、バカ者」
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▽ユーキ対カグヤ班副班長シーナー・ダオジン
「ユーキ君と副班長シーナー君 前へ」
「総代リュウセイ殿 試合する前にユーキ君に話しがあるのだがいいですかな?」
「私は構いませんよ、終わったら声をかけて下さい」
「果たし状だして済まなかったな、散々な目に合ってるがこれも自業自得か」
「悪いとは思っていませんが」
「でもなー。時々、三人とも強い怒りを感じるぞ」
「そうですか! それはカグヤ班に向けた怒りではないです」
「そうか我々でないのか、なら誰に向けてだ!」
「きっと、情けない自分自身へ怒りが出てしまったのだと思います。申し訳ありません」
「謝る必要はない、それだけ強ければ情けないと思わぬがな」
「お聞きしますが、かぐやさんの事情はご存じですか。詳しくは言えないですが・・・」
「・・・・・・」
「お嬢が時々、哀しげにする事だな?」
「ご存じなのですね、それなら何故、聞いてあげないんです!」
「我々も孤児だ。皆それぞれ語りたくない、触れたくない過去を持つ、それは君とて同じだろう」
「・・・・・・」
「俺達は聞くのが怖かった。情けなく惨めだった俺達の姿を思い出すようで、怖くて聞くことができなかった。お嬢の笑顔で救われているのにな、我々は目をそむけ逃げていた、情けないな・・・」
「・・・・・・」
「この試合が終われば、お嬢から離れよう。邪魔はしないと約束する」
「カグヤ班を解散することはいけません」
「何故だ!」
「カグヤさんは皆さんを嫌ってない、班長をされるのも皆さんが好きだからだと思います。解散すれば哀しむのはカグヤさんでしょう。僕たちは彼女を独占する気持ちもありませんし、自由にすればいいと思ってますから・・・」
「そうか了解した。では試合を始めるとしようか」
「総代リュウセイ殿 お手間をおかけした」
「お話しは終わりましたか。おや、お二人ともなかなか良い顔してますね」
「第六試合 ユーキ君と副班長シーナー君 では試合始め!」
「僕達の力の一端をみせましょう」
「お、お手やらかに頼む」
副班長シーナー・ダオジンは正直に戦慄を感じている、《力の一端》の言葉におののく。
ユーキは剣を構えてから、精神を落ちかせているのか動かなかった。湧き上がる《気》を押さえなければ今にも爆発しそうだった。
自然体で立つユーキに気押されたのか副班長シーナー動けずにいた、カツキの言葉がよぎった《恐らく奴らは全く本気を出してない!》全くその通りだ、対峙して初めて悟った。
貯まった高密度の力を全開放するがごとく、高々速の瞬歩を使い副班長シーナーの真横に跳んだ。
「パン」、「パン」、「パン」、余りの早さに眼が追い付かない。
高速の『剣衝撃』を甲冑の胴へ一気に放つ、『バアーン』の音と共に彼の体は空中に飛ばされ、何度かもんどりを打つていく、地面に落ちてからも回転は止らず20m先で停止した。
これでも剣の速度は高速だが威力は小さめなのだ。
たった一撃で終わった、必殺『剣衝撃』恐るべし・・・
カグヤ班陣営にいる二人はあんぐりと口を開け、眼を見開いている。
「副班長が一撃、 そ、そんなバカな・・・」
「はぁ?・・・あぁ、勝者ユーキ君!」
総代リュウセイも一瞬過ぎて判断に遅れた。
▽ユーキ陣営
カレンとゴーキは談笑している、みんなと温度差が激しい。
カグヤは心配してない、副班長シーナーも大怪我をしてないと思ってるから。
ユーキ達の技は高難度なのに威力は極端に低いこと、手加減してることに気づいていた。
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総代リュウセイは宣言する。
「これでカレンちゃん達とカグヤ班の練習試合は終了したいと思います、お疲れさまでした」
「これからも総代会をよろしく、ではカレンちゃん帰ります」
「ありがとうございました」
「ユーキさん お疲れ様です、はいタオルお持ちいたしました」
一撃なので疲れてないだろうとツッコミ入れたいところだ。
「カグヤ ありがとう」
これで無事練習試合は終わった、実りのある試合だったといえる。
「総代リュウセイさんを連れてきたのは良かったぜ」
「カレン よく思いついたね」
「私にかかれば、こんなの楽勝よ」
「勝どきやらない? 拳を上げる・・・、突き上げる、勝ったぞ・・・でどうぉ~」
「じゃー行くよ!・・・せーいの・・・」
「勝ったぞ! よっしゃー!」
みんなして拳を空に向け突き出す、カグヤも参加してる。何故だ。
みな笑いだした。
勝どきの意味はない、ただ、やりたかっただけだろう。
(一つ提案がある、カグヤも仲間に加わったから宴会でもやろうか。ユーキ案内頼む)
「カグヤさん 仲間になったことだし歓迎会と併せて祝勝会でもやろうか?」
「賛成よ~」
「いいな やろうぜー」
「私のお祝い、嬉しい!」
(祝勝会の品は俺が用意してあげる、すごく期待していいぞー)
(嘘ー やったじゃん!)
(ごっちゃんです)
みんな大喜びに、はしゃいでいる。
仲間に支えられてカグヤ班副班長シーナー、ナダレ,ジョージがユーキのもとにやって来る。
「君たちに我々は完敗だ。それとお嬢には迷惑をかけた、班を抜けるなら自由にしてくれ?」
「何言ってるの迷惑なんてありません、私は何時までもカグヤ班の班長です!」
「そうか、そうだったな ハハハハ」
「ユーキ君 お嬢のこと頼むぞ!」
カグヤは顔を赤らめて、「なに言ってるのよ・・・」可愛い仕草でもじもじしてる。
こ、これは男を騙す、偽の仕草だな! カグヤ侮りがたし。
明日は宴会だ、酒は飲めんけど。
『錬気』は架空の能力、空想(妄想)で書いてます。気=波を基本に、そこから増幅させ衝撃の波を気衝、瞬歩、跳躍等の技に、電波を念話に見立て考えてます。深い考えもなく破綻(ご都合主義)してる部分はあるかと思います。
文章は素人の範囲から抜け出ないでしょう。才能ないならストーリーで頑張りたいけど、拙い表現力に期待はできない。
ナイナイ尽くしでも、それなりに頑張ります。
物凄く遅筆なので溜めている分が無くなると更新遅くなります悪しからず。
《感謝》




