褒美と試し
大変お待たせ致しましたぁぁぁ!!
「うむ、わかった。学園の方には世から伝えておこう」
「ありがとうございます、お父様」
現在、俺たちは謁見の間にて王様に頼み事をしている。内容はさっき部屋で話していた学園への連絡だ。謁見の間にいる人は、侵入者の処理を終えた後だからか少し気疲れが見える。
「先のオルトロスの件もある、ジェラルドも納得してくれよう。おい」
「はっ!」
「学園へ伝令を走らせる準備を」
「直ちに!」
王様が隣に立っていた人に指示を出す。指示を受けた人は、急いで謁見の間から出ていった。
「さて、蒼眞」
王様がこちらに向き、俺の名を呼ぶ。何かあるのか?
「はい」
「此度の件、良い働きであった」
「勿体無きお言葉」
知識を総動員して王様の言葉に答える。一抹の不安は残るが、まぁなんとかなるだろ。
「お主に何か褒美を取らせよう。何か望みはあるか?」
「では、出来れば金銭をお願いしたく存じます」
一番無難な物をチョイスする。まぁ金ならあって困ることもないし、何かに使えるだろ。
「よかろう。では用意が出来次第使いを出そう」
「有難うございます」
「うむ」
俺の返答に頷いた王様は、そのまま横に控える文官に視線を移す。その行動から文官は、小さく頷き、一歩前へと歩み出た。
「では、これをもちまして謁見を終了致します。謁見者はご退室を」
よく通る声が謁見の終わりを告げる。その言葉に合わせて姫様たちは頭を下げ退出していった。俺と照もそれに習い同じように退出して、謁見は終了した。
謁見の間を出た後は部屋に戻るために通路を歩く。その先頭で進むセラム姫が緊張をほぐすように息を吐いた。
「ふぅ…なんとかなったね!」
「だな、これでひとまず安心出来る」
「そうだね。あ、セラム。一つ聞きたいんだけど、ここに訓練場みたいな所無いかな?」
「ええと……兵士が訓練する所ならあるけど……」
「訓練場ですの?」
「如何してそのような?」
俺たちの隣をそれぞれ歩いていたウィルム姫とお姫様が反応する。とはいえ、俺も気になるな。なに考えてんだこいつは?
「いや、試したい事があってね。手伝って、蒼眞」
「訓練場で…手伝い?嫌な予感しかしねぇんだけど…」
「うん、組手の相手をして欲しい」
「げぇ……まじかよ…」
また七面倒な事を…でも確かに…試したい事ね…。
「てことは、何かあったんだな?学園で」
「ムカつく奴がいたって言っただろ?そいつとね」
「照君凄くカッコ良かったです!」
「華麗に殴り飛ばしていましたわ」
華麗にって………また無茶なことしたなぁ此奴………。
呆れた表情で照に視線を向ける。向けられた方は居心地が悪そうに愛想笑いを浮かべた。
「あはは……で、その時にね。身体の感覚が向こうと違ったんだよ」
「向こう……ってことは、やっぱり……」
「蒼眞も?」
「あぁ、いつも以上に動けていた。アルとウルに襲われた時にな」
軽くなった、っていうのとはなんか違うんだよなぁ……。確かに試しておいて損は無さそうだな。俺も試してみたい事はあるし。
「それを確かめるためにもね、付き合ってよ」
「はぁ……わかったよ、必要な事だしな」
「それじゃ、案内するね」
セラム姫の先導の元、俺たちは訓練場に向けて進路を変更したのだった。
(・ω・)読んでくれてる人いるのかな




