16 刺客が来ました
「おい、お前ら、ちょっと待て!」
串焼きを食べていたら兵士に絡まれた
「?」
声を掛けられる謂れがないから困惑した
「カッパーフィールド男爵だな?
王命を伝える
直ちに領地に帰って治めるように!」
偉そうに言ってきた
バーカ
バーカ
誰がするかって~の!
思わずムッとしたのは正しい反応だと思う
でも20人くらいに囲まれたので実力で連れ戻すつもりらしい
ほほう、非魔法使いなんて束になったとしても負ける気がしないぞ?
こちとらCP(コンバットプルーフ:戦争耐久証明)持ちなんだ
別名、童貞喪失済とも言う
人を殺したり傷つけたりすることに何の心の呵責もないボク
大勢で自分よりも立場の弱い人間を虐げてきたクズども
どちらが勝つかは明白だ
まあ魔法使い相手に喧嘩を売る方が悪いんだ
命を失うという高い授業料だったとせいぜい悔やむがよい
やる気満々だったんだけど
「バトラー様にはコーク伯爵様が『家に帰り伯爵家の役目を果たすように』とのことです」
とうちの執事に喧嘩を売りやがった
ボクと一緒に殺る気満々だった執事が、さらにやる気を出してきた
・・・執事はバトラーって名前だったんだね
じゃなくって、人を見て喧嘩を売るべきだと思う
カッパーフィールド男爵には勿体ないほどの逸材だよ?
魔法は使えないけど剣技だけで十分に帝国兵と戦えている
いや50歳って歳を考えれば異常だとも言えるんじゃね
そんな人間に喧嘩を売ってどうするんだと言いたい
・・・所詮、平和な暮らしをしているボンボンってことだね
でも知らないよ?
死んでもさ
だって魔法が使えないからって40年前に捨てておいて、今になって使えそうだから帰ってこいなんてふざけているよね?
そりゃ執事も怒るってもんだ




