第1話
今回のみ2話投稿。
「父さんが、ってどういうことだよ」
「さっき向こうから来るときに親父さんが倒れてるのを見かけたんだ!親父さんは一旦近くの壁にもたれかけさせてきてる」
「父さんが、倒れて、、、」
「とにかく、俺はおばさんに知らせに行くからお前は親父さんとこ向かってくれ!」
「わ、分かった」
父さんが、?
いきなりすぎて何も入ってこない。いや、別に死んだわけじゃない。ただ倒れてたってだけだ。
アイツの口調的にはそうだ。体調でも悪くなったのか。
俺は取りあえず、キールが指した方向に向かってダッシュする。
父さん、、、、
何事もないと良いが、、、と。
少し先に壁に体を預けている人の姿が見える。あれか。
「父さん!大丈夫か!!」
「ああ、エルディアか、ただいま。」
「言ってる場合か!倒れてたって聞いたぞ!大丈夫なのか⁉どうしたんだ⁉何があった⁉」
「ん-と、、、んー?」
「分かんねぇのかよ、、、」
何というか、至極いつも通りだった。
いつも通りすぎるほどいつも通りだった。
「ま、覚えてないなら良い、、、のか?いや良くないけども。それじゃあ取りあえず、立てるか」
「ああ、構わないよ。で、何を立てるんだい?」
「何を言ってるんだこの父親は」
今ボケるとこちゃうぞ。
「じゃなくて、父さんが立てるか?って聞いてるの。ほら、母さんも家で待ってるから立てるのなら立って、歩けるなら歩け。」
「確かに、母さんを待たせたら悪いね。行こうか。」
普通に立って歩きだした。いや、母さんのためかよ。この人は本当にブレねえな。
まあ、歩けるならいいや。肩を貸したりする必要もなさそうだ。
「で、もう一度聞くけど、急に倒れるなんてどうしたんだよ?」
「ん?いや、別に何もなかったよ?」
「、、、、、」
「、、、、、」
「父さん、俺はどうした?って聞いたんだ。何かあったのか?とは聞いてない。」
「、、、、、」
「何かあったんだな。何があった?」
「ハッハー」
「誤魔化そうとすな。」
この父親は、、、!
「エルディア、何もなかった、ただ働きづめで疲れてしまったってことにしておいてくれないか?」
「、、、なんでだよ。」
「これは、知らない方がいいことだ。」
「、、、、大丈夫なんだよな?」
「ああ、大丈夫だ。」
「分かった、今はそういうことにしておくよ。」
「ああ、助かる。」
「だけどもし何かあったら絶対相談してくれよ。俺でも、母さんでも」
「ああ。もし本当にヤバくなった時はちゃんと話すさ。」
父さんは一度決めたらホントに頑固なんだよなぁ、普段はあんな感じなのに。
「お父さん!」
「親父さん!」
前から母さんとキールがやってくる。
「大丈夫なの?」
「ああ。ちょっと仕事を詰め込み過ぎたみたいでね。心配かけたね。キール君もわざわざごめんね。」
「いえ、俺は全然大丈夫です。親父さんが何事もなさそうで安心しました。」
「お父さん、本当に大丈夫なの?」
「ああ、大丈夫だよ。今日はしっかり休むことにするよ。」
「ええ、そうして頂戴。」
合流した俺ら4人はそのまま家まで歩いて帰った。家に着いた後、母さんがキールに今日はうちに泊まっていかないかと聞いていたがキールは遠慮して帰っていった。
父さんは家に着いた後、本当に何もなかったみたいにご飯を食べて、風呂に入って寝てしまった。
父さんは大丈夫だろうか。母さんたちの前ではなんでもないふりをしていたが、何かあったのは間違いない。しかも、「知らない方がいい」なんて、絶対ただ事ではない。
「責任感だけは強いんだよなぁ」
あの感じだと、母さんには絶対に知られたくないように思えた。
父さんに一体何があって、何を隠そうとしているのだろうか。
明日もう一度聞いてみるか。そんで、父さんから何があったのか聞き出す。
そうベッドで横になりながら決意して、そのまま眠りに落ちていった。
ちーす。つむぎんこと綴莉紡だよ。
てか最近一日の中の寒暖差激しすぎ。普段私服で過ごす身としては今日何着ていくかめっちゃ悩むよなー




