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第12話

 「ただいまー」


 家に着くと、ネルアがダイニングにいた。


 「母さんは?」

 「今はお父さんの部屋で、なんか魔法?を色々調べてるよ。」

 「そうか。」


 そのまま家に入り、父さんの部屋へと向かおうとした、そのタイミングで、


 「エルディア!医者だ!連れてきたぞ!」


 キールと、キールが呼んでくれたお医者さんの2人が駆け込んできた。


 「お邪魔します。それで、早速になるのですが、その高熱の患者さんはどちらに?」

 「ああ、父さんは今部屋で寝かせています。こっちです。」


 俺は父さんの部屋の前まで案内し、扉をノックする。


 「母さん、ただいま。エルディアだけども。キールがお医者さんを呼んできたから今連れてきたけども、開けても大丈夫か?」


 と、その瞬間、扉の隙間から、金色の光が勢いよく漏れ出てきた。


 「え?」


 いやなんだ!?


 「大丈夫か⁉開けるぞ!?」


 ガチャリ。

 すっかり光は消え去っていて、そこには少しぐったりしているような姿の母さんがいた。


 「あら、お帰り、エルディア。お医者様も、来てくださりありがとうございます。びっくりさせてしまいましたね。すみません。あ、こちらへどうぞ。」

 「ええ、失礼します。」


 お医者さんはその言葉を受けて中へと入っていく。

 そのまま母さんと入れ替わると、父さんの容態を診始めた。

 俺らはいったん廊下に出て、扉を閉める。キールとネルアはこっちには来てない。ダイニングの方で話しているらしい。


 「母さん、どうだった?」

 「うーん、どうも魔法による影響って訳じゃあなさそうなのよねぇ。お父さんの周りの魔力の流れから魔法の痕跡を探ってはみたけど、特に何も異常はなかったのよねぇ。お父さんの中での痕跡を探ってみてもいいけど、そもそもお父さんって魔力がそんなに多いわけじゃないから、少なくともお父さんの魔力をどうこうしてっていうのは厳しそうだし。」

 「なるほど。」


 なるほど、さっきの光はその探るときの魔法で出た光、、?なのか。


 「そっちはどうだったのかしら?」

 「ああ、現地に何か残っていたとか言うことはなかったけども、父さんがあの辺にいたのを見たって人はいた。」

 「そう」

 「んで、その人曰く、父さんは今から1時間前くらいにあの場所にいたらしいんだが、その時、その場所には10歳くらいの男の子もいたらしい。」

 「10歳くらいの男の子、、、それって」

 「ああ。多分父さんが金曜に会ったって言ってた子だろうな。その時の2人の様子はあまり良い雰囲気ではなかったらしい。」

 「そう、、、そうなると、もしお医者さんの診察で病って感じでなければ、とういうか十中八九その子の仕業でしょうね。」

 「ああ。まったく、その子には注意しろとあれほど言ったのに、、、」

 「今は言っても仕方がないわね。でも、それで言えば、お父さんはその子が呪術を使ってるんじゃないかって予想してたのよね?」

 「ああ、なんかお札みたいなのを使っていたらしい。」

 「呪術、、、ね。」

 「何かあるのか?」

 「いや、昔もそれに手を焼かされたことがあったな、と思っただけよ。」

 「その時はどうやって対応したんだ?」

 「あの時は、一緒にいた仲間の中に呪術師の人がいてね。その人がメインで対処してくれたのよ。かなりの呪術の使い手だったんだけど、今はちょっとあてにできそうにないわね。」

 「ほかに何か対処法はないのか?」

 「聞いたのがかなり前な上にその時はあまり関心もなかったからあんまり覚えてないのだけれど、その人は確かこうも言っていたわ。


 『呪術師の使う呪術に対抗するには2通りの方法があるんや。まずは一番簡単な方法やけど、、俺みたいな呪術師がその呪術を解く呪術を使うこと。ただ、この場合、腕のいい方が勝つことになる。いかにその呪術の真の目的やら発動条件やら呪いの効果やらを隠し通せるか、見抜けるか。その隠蔽工作ってモンが上手い方が勝つ。

 んで、この場合は、呪術の効果を巻き戻すように呪術を解くから、術者へのしっぺ返しは基本起こらへん。ま、しっぺ返しをするっていう呪術の効果をつけることもできるけどな。ただ、めちゃくちゃ骨が折れる作業な上に、そのしっぺ返しの効果が重いものやと、自分が重いものを使いたいときに使えんくなるから、基本誰もやらへん。』


 これが一つ目。だから、呪術師の人を探してみるのが一番手っ取り早いわね。」

 「なるほど、、。んで、もう一つの方法ってのは?」

 「そうね。次に言ってたのが確か、、、


 『もう一つの方法は、俺ら呪術師が呪術の解除の時に行うんを自分らでやることや。ってのも、呪術ってのは魔法とかと違って発動させるんがめんどくさいんや。いろんな条件を満たしてへんとその呪いってのは発動せぇへんのや。せやから、その呪いの発動条件てやつを何とか回避する。ただ、これやと条件が分からんと、対処のしようがないんと、あとその発動が継続的な条件やない場合に、例えば、「コイツにこうこうこういうことを言う」みたいなんやと、発動した瞬間、その人では止めれんくなるんが問題やな。その上、発動条件知っとっても、完全に解除したわけちゃうから、自分の中に爆弾抱えとるようなもんや。せやから、この2つ目の方法では、確実やってことにはならへん。せやから、まあ餅は餅屋て言葉があるように、そういうことは専門家に任せるんが一番や。』


 という感じだったわね。今回、お父さんがなんでこの術が発動することになったのかが分からないから、この方法の取りようもないのだけれど、、、」

 「なら、やっぱりなおのことその呪術師ってのを探すしかないわけか、、、」

 「ええ。でも、呪術師って本当に希少なのよね。私も過去2人にしかあったことないし、、、見つかるかしら、、、。いえ、弱気になってたら駄目ね。私も今までの伝手を頼ってみることにするわ。」

 「ああ。」


 俺はこの街から出たことすらない。伝手も何もあったものではない、、、けど、何かできることはないだろうか。


 ガチャリ。

 目の前の扉が開く。


 「どうでしたか?」

 「ええ、そうですね。お父様の容態ですが、、」

 「あ、立って話すのもなんですし、あちらで座って話ましょう。」

 「いや、この場で結構。と、言うのもですが、申し訳ない。私が診た限りでは、何が原因でああなってしまっているのか皆目見当がつかなかった。熱を測らせていただいたが、40,5度の熱があることが分かった。これほどの熱が出るような病気であれば、いくらか病を絞れるかとも思ったが、候補に挙げていた病の高熱以外の症状が何も現れていなかった。現段階では、少なくとも既存の病では説明のつけようがないということだけです。一応医師として、何もしないというわけにはいきませんので、お父様に熱を下げる効果のある薬を渡しておきます。お父様の意識がないうちは、夕方に一度、意識が戻ったならば、朝夕の二度、薬を飲ませるようにしてください。私は今日はこれで帰らせていただきます。また明後日に診に来ますので、その時まで定期的に着替えの方をさせて、さらに容態を悪化させないように注意してください。」

 「お医者様、本当にありがとうございました。」

 「いえ、こちらこそ、力になれず、申し訳ない。それでは失礼します。」

 「ありがとうございました。」


 そうして、お医者さんはそのまま玄関を出て、帰っていった。


 「どうだったの?お父さんは、、、?」


 ネルアがかけよって聞いてくる。

 キールも一緒にやってきて、心配そうな目を向けてきた。


 「駄目みたい。お医者様でもなんでこうなったかわからないのだそうよ。」

 「駄目だったか、、、」

 「でも、一応お薬だけはもらえたから、これから夕方にお父さんに飲ませてあげなくちゃ。液状になってるからお父さんでも飲めるはずよ。のどに詰まらせないようにだけ注意しなくちゃ。」

 「私が飲ませる!」

 「そう?ならお願いしてもいいかしら。エルディアもその時はついてみてあげて頂戴。」

 「わかった。」

 「キール君はどうする?今日はもう帰るかしら?」

 「ええ。俺では、何も力になれそうもないですから。」

 「そう、それじゃあ、一つお願いしてもいいかしら。」

 「なんでしょう?」

 「もし、キール君のお父さんの知り合いに呪術師の人がいたら紹介してほしいの」

 「呪術師ですか?そんな人知り合いにいるんですかね?一応、父や母に聞いてみます。」

 「ええ、お願いするわね。」

 「任せてください!俺もおじさんにはまた元気になって欲しいですから!それじゃあ、あまり遅くなってもあれなので俺は失礼しますね。」

 「ええ。そちらのお母さまたちにもよろしく伝えておいてね。」

 「キール、今回も前回もほんと助かった。ありがとな。」

 「いいってもんよ。それじゃあまた。ネルアちゃんも、またな。」

 「うん。キールお兄ちゃんまたね。」

 「おう!」


 そういうと、お医者さんに続き、キールも帰っていった。


 「さて、いつまでもこうしていても仕方がないし、一旦ご飯にしましょう。といってもこれから作らないといけないのだけれど。二人とも、手伝ってくれるかしら?」

 「うん!」

 「もちろん。」


 その後は俺らでご飯を作り、三人で食べ、父さんに薬を飲ませ、そのまま寝ることに。

 昨日まで何事もなかっただけに、父さんのふざけた口調の声がない部屋はやはり少し寂しく感じた。寝ようとも思ったが、父さんのことを思うと中々寝付けず、先日書斎から引っ張ってきた剣の指南書を読むことにした。そして、その指南書をパラパラとめくるうちに、次第に俺はうとうとして、そのまま眠りへと落ちていった。


 父さん、、、

ちーす。つむぎんこと綴莉紡だよ。


この回ほとんど会話だったわけだったけどさ、自分でプレビュー見て思ったけど、見ずらい?

今までは会話とそうじゃない部分が切り替わるときに1行開けてたけど、毎文1行開けた方がいい、、のか?

そうしてる作者の方もいたしその方が読みやすいのか、、、?それとも読んでる側はそんなこと気になってもいないのか、、?分からねぇ、、。


あ、あと、次回の投稿だけど、もしかしたら20時になるかもしれねぇ。出来るだけ用事を早く終わらせて、19時半に間に合うようには頑張ってみるけども、、、。もし間に合わなければ、いつも投稿後すぐ見に来てくれてる人たちには迷惑かけるかもしれないけど、よろしく頼むなー。

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