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第131話 悪役なら未知の魔力を調査する

 グランディア領。


 朝。


 屋敷の前。


「……。」


 馬車。


 護衛。


 大量の荷物。


 そして。


「なぜこんな人数になる。」


 俺は周囲を見る。


 リリア。


 セレナ。


 レオンハルト。


 ルシア。


 さらに。


「私も同行します。」


 エリシア王女。


「……。」


「なぜ。」


 エリシア王女は笑う。


「未知の魔力反応ですから。」


「外交にも関係します。」


「……。」


 理由は分かる。


 だが。


「多すぎる。」


 リリアが首を傾げる。


「以前なら一人で行っていましたよね。」


「……。」


 そうだった。


 しかし。


「今回は。」


 少し考える。


「必要だからだ。」


 セレナが微笑む。


「変わりましたね。」


「何が。」


「仲間を連れて行くことを。」


「普通に選ぶようになりました。」


「……。」


 否定できない。


 目的地。


 グランディア領から北にある。


 誰も近付かない古代遺跡。


 そこから。


 未知の魔力反応が確認された。


「古代文明の遺跡。」


 ルシアが説明する。


「昔から存在は知られていました。」


「しかし。」


「危険すぎて調査されていません。」


「……。」


 嫌な予感しかしない。


 遺跡内部。


 壁には古代文字。


「また古代か。」


 俺は呟く。


「最近多いですね。」


 リリアも苦笑する。


 奥へ進む。


 すると。


 巨大な扉。


 その中央。


 見覚えのある紋章。


「……。」


 アステル。


 いや。


 違う。


 もっと古い。


「これは。」


 セレナが触れる。


「世界創世期の文字です。」


「何が書いてある。」


「……。」


 セレナの表情が変わる。


「『世界を守るために作られた存在』」


「……。」


 扉が開く。


 中には。


 巨大な装置。


 そして。


 中央に眠る。


 一人の少女。


「……。」


 全員が息を呑む。


「人間?」


 リリアが近付こうとする。


 しかし。


 俺は止める。


「待て。」


「?」


 少女から。


 微弱な魔力。


 しかし。


 普通ではない。


「目覚める。」


 次の瞬間。


 少女の瞳が開いた。


「……。」


「認証完了。」


「対象。」


「アルベルト・フォン・グランディア。」


「……。」


 名前を知っている。


「お前は何者だ。」


 少女は首を傾げる。


「私は。」


「世界管理用生命体。」


「名称。」


「イリス。」


「……。」


 また。


 面倒なものを起こした気がする。


「目的は。」


 イリスは答える。


「世界の監視。」


「そして。」


「危険因子の排除。」


「……。」


「危険因子?」


 少女は。


 俺を見る。


「はい。」


「現在。」


「最も世界に影響を与えている存在。」


「あなたです。」


「……。」


 全員が固まる。


 リリアが慌てる。


「男爵様が危険ってことですか?」


 イリスは頷く。


「はい。」


「あなたが存在することで。」


「世界の未来は大きく変化しています。」


「……。」


 俺はため息を吐く。


「またか。」


 世界を救ったと思ったら。


 今度は。


 俺自身が問題らしい。

第131話を読んでいただきありがとうございます!


新章の新たな謎が始まりました。


世界を救ったアルベルトですが、今度は「世界に最も影響を与えた存在」として監視対象になることに。


これまでとは違う、新しいタイプの問題が始まります。

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