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蛊真人  作者: 魏臣栋
魔头乱世
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第一百七十三節:联姻

一日(いちにち)()


夜宴(やえん)


此度(こたび)貴族(きぞく)御曹司(おんぞうし)が、小娘(こむすめ)(すく)(くだ)さいまして、(つね)(ぼう)感激(かんげき)(いた)りに(ぞん)じます。


()第一杯(だいいっぱい)馬族長(ばぞくちょう)(ささ)(たてまつ)らん!」


常飚(じょうひょう)(さかずき)(かか)げて()みながら(のたま)う。


馬英傑(ばえいけつ)(あわ)てて(はい)()げ、(へりくだ)って()う。


()僥倖(ぎょうこう)(めぐ)()わせに()ぎませぬ。


(はか)らずも常飚閣下(じょうひょうかっか)令嬢(れいじょう)をお(すく)出来(でき)ましたことは、此方(こちら)(もの)鴻運(こううん)(ほま)れと(ぞん)じます。」


呵呵呵(かかか)。」


常飚(じょうひょう)大笑(おおわら)いし、一気(いっき)(はい)()す。


馬英傑(ばえいけつ)(また)同じく(はい)中の(しゅ)()()した。


馬鴻運(ばこううん)はちょうど()(そば)(すわ)っており、(いま)宴席(えんせき)主役(しゅやく)()り、数十(すうじゅう)()(せん)一斉(いっせい)(かれ)(そそ)がれていた。


()れら(さぐ)るような、好奇(こうき)の、(うたが)わしげな眼差(まなざ)しを(かん)()り、馬鴻運(ばこううん)(すこ)()たたまれない様子(ようす)であった。


常飚(じょうひょう)(しず)かに(さかずき)()き、(はた)らに(すわ)潘平(はんぺい)目配(めくば)せした。


(まえ)もって()()わせてあった通り、潘平(はんぺい)合点(がてん)し、馬鴻運(ばこううん)()()った。


賢任(けんじん)其方(そち)如何(いか)にして英雄(えいゆう)(ごと)佳人(かじん)(すく)ったか、(かた)って()かせよ。」


「わ、(わたし)は……」


馬鴻運(ばこううん)口籠(くちごも)り、言葉(ことば)(つづ)かなかった。


(じつ)()えば、(かれ)自身(じしん)も、どうやって(すく)ったのか()からなかった。


当時(とうじ)必死(ひっし)()げるだけで精一杯(せいいっぱい)背後(はいご)には(あま)(おお)鉄嘴鳥(てつしちょう)()い、緊迫(きんぱく)した状況(じょうきょう)()では、常麗(じょうれい)(たす)けたときでさえ、(ふか)(かんが)える余裕(よゆう)などなかった。


潘平(はんぺい)()見開(みひら)し、馬鴻運(ばこううん)(くち)から一言(ひとこと)でも()るのを()()びていた。


(さいわ)い、常飚(じょうひょう)(まえ)もって馬鴻運(ばこううん)性格(せいかく)見抜(みぬ)き、()()ってあった。


()(ゆえ)、さっと目線(めせん)(てん)じ、()中の一人(ひとり)()やった。


()(もの)(ただ)ちに(せき)()ち、中央(ちゅうおう)(すす)()ると、拱手(きょうしゅ)して(もう)()げた。


常飚長老(じょうひょうちょうろう)(しょ)(けい)皆様(みなさま)小生(しょうせい)こそ、(とう)当事者(とうじしゃ)一人(ひとり)御座(ござ)ります。


(すべ)ての経緯(いきさつ)()()()(とど)めました。


馬鴻運様(ばこううんさま)寛厚(かんこう)にして謙遜(けんそん)()功績(こうせき)(はな)()けること御座(ござ)いません。


(しか)れど小生(しょうせい)英雄(えいゆう)()もるるを(しの)びず、僭越(せんえつ)ながら()酒興(しゅきょう)()り、御座(ござ)皆様(みなさま)にご叙述(じょじゅつ)(もう)()げたく(ぞん)じます。」


()(こと)(はし)()いただけでも、()(もの)口達者(くちだしゃ)であることが()かる。


常飚(じょうひょう)(うなず)いた。「()らば(かた)ってみよ。」


()(もの)(くち)(ひら)き、(かた)()した。


言葉(ことば)(しっ)かりしており、(じょう)()められて()()きとして、(やま)あり(たに)ありの起伏(きふく)()み、(いろ)とりどりに(えが)()す。


馬鴻運(ばこううん)孤高(ここう)英雄(えいゆう)として(えが)き、(こと)(のぞ)んで果断(かだん)にして、(ゆう)あり(ぼう)あり、艱難(かんなん)をも(おそ)れぬ(もの)とした。


(みな)(かた)りを()き、(おり)()れて喝采(かっさい)し、口々(くちぐち)に賞賛(しょうさん)した。


馬鴻運(ばこううん)()ける()(また)()わり()て、尊敬(そんけい)(おん)()賞賛(しょうさん)眼差(まなざ)しと()った。


馬鴻運(ばこううん)()(みは)り、(みみ)(かたむ)けて()いていたが、()れは(てん)(しょ)()(ごと)有様(ありさま)であった。


心中(しんちゅう)(しん)(がた)(おも)う。


此奴(こいつ)(かた)るは()(こと)なるか?


(われ)()つれの(とき)にか、()くまでに(いさ)ましきことを()しし?


()()(ちが)えならぬか?」


(しん)(がた)きは、(ほか)一人(ひとり)(すなわ)馬英傑(ばえいけつ)なり。


馬英傑(ばえいけつ)馬家(ばけ)族長(ぞくちょう)たり。一世(いっせい)英傑(えいけつ)として、馬鴻運(ばこううん)性情(せいじょう)為人(ひととなり)熟知(じゅくち)す。


如何(いか)して()くの(ごと)綺語(きご)(たぶら)かされんや?


表向(おもてむ)きは(あわ)微笑(びしょう)し、(たえ)なる(ところ)(いた)れば、()えず(うなず)き、馬鴻運(ばこううん)認可(にんか)眼差(まなざ)しを(とう)じつつも、心中(しんちゅう)には琢磨(たくま)す。


馬鴻運(ばこううん)僥倖(ぎょうこう)()じて常麗(じょうれい)(すく)いしは、(なん)(あや)しむに()らず。


(しか)れど何故(なぜ)常飚長老(じょうひょうちょうろう)は、サクラを(つか)い、()くの(ごと)馬鴻運(ばこううん)のために(べん)ぜしむるか?


常飚(じょうひょう)(なに)(はか)る?


今日(こんにち)()夜宴(やえん)数十(すうじゅう)賓客(ひんきゃく)あれど、(しん)主役(しゅやく)(ただ)(ふた)()(すなわ)常飚(じょうひょう)潘平(はんぺい)なる二人(ふたり)のみ。」


馬英傑(ばえいけつ)心中(しんちゅう)(ひそ)かに警戒(けいかい)(つよ)めた。


馬家(ばけ)王庭之争(おうていのあらそい)(やぶ)れ、(さか)りから(おとろ)えへと(てん)じ、馬英傑(ばえいけつ)師匠(ししょう)(ちち)戦陣(せんじん)()った。


艱難辛苦(かんなんしんく)挫折(ざせつ)が、馬英傑(ばえいけつ)(すみ)やかに成熟(せいじゅく)させ、(ひと)りの英傑(えいけつ)へと成長(せいちょう)させたのである。


(かれ)常飚(じょうひょう)(たくら)みを(こっそ)推量(すいりょう)しつつも、表向(おもてむ)きは(かす)だに(いろ)()さなかった。


(いま)馬家(ばけ)衰退(すいたい)し、常家(じょうけ)方源(ほうげん)(ゆえ)に、(てん)()(いきお)いである。


潘平(はんぺい)魔道(まとう)(だっ)し、黒家(こくけ)(てん)じ、(いま)黒家(こくけ)外姓長老(がいせいちょうろう)という身分(みぶん)である。


()れら両名(りょうめい)(うち)(たれ)(ひと)りとて、現在(げんざい)馬家(ばけ)現在(げんざい)馬英傑(ばえいけつ)(さか)らえる相手(あいて)では()い。


()し、()し、()し。」


()(もの)馬鴻運(ばこううん)英雄事跡(えいゆうじせき)(かた)()えた(のち)常飚(じょうひょう)(みっ)つも()しと(さけ)んだ。


()たして英雄(えいゆう)少年(しょうねん)より()ずとは()(こと)よ。」


常飚(じょうひょう)馬鴻運(ばこううん)()つめ、()しみ()賞賛(しょうさん)(おく)る。


一呼吸(いっこきゅう)()いて、(さら)(つづ)けて()う。


(いにしえ)より、英雄(えいゆう)美人(びじん)()で、美人(びじん)英雄(えいゆう)(はい)すと(もう)します。


(しゅう)(かく)すこと()(もう)せば、(むすめ)(すく)われて(もど)りし(のち)(つね)(だま)()み、(たましい)ここに(あら)ずの(よう)でございます。


()(わけ)()(ただ)して(はじ)めて()()たことは、(むすめ)(こころ)()せる(もの)()り、危難(きなん)(なか)(おのれ)(すく)いし英雄的少年(えいゆうてきしょうねん)に、思いを()がせているという事実(じじつ)でございました。


此度(こたび)()(うたげ)(もよお)しましたのは、(ひと)つには感謝(かんしゃ)()(あらわ)(ため)(ふた)つには(まさ)()(ゆえ)でございます。」


()言葉(ことば)一出(いっしゅつ)堂中(どうちゅう)(おお)いなる嘩然(かぜん)()りき。


数多(あまた)眼差(まなざ)しが、羨望(せんぼう)嫉妬(しっと)衝撃(しょうげき)(しん)(がた)き思いを()めて、馬鴻運(ばこううん)へと(そそ)がれた。


此奴(こいつ)如何(いか)なる(たな)ぼたを(ひろ)ったのだ?


常家(じょうけ)令嬢(れいじょう)寵愛(ちょうあい)()るとは!」


常麗(じょうれい)清雅(せいが)(いと)おしき(むすめ)というに、(なん)其様(そんざい)間抜(まぬ)けを(えら)ぶとは?


ああ、()ると()りせば、(われ)鉄嘴鳥(てつしちょう)()密林(みつりん)(おもむ)きしものを。」


常麗(じょうれい)常飚長老(じょうひょうちょうろう)実子(じっし)では()いが、(おさな)(ころ)より養育(よういく)され、(つね)(ちょう)()け、長老(ちょうろう)掌中(しょうちゅう)(たま)である。


馬鴻運(ばこううん)此奴(こいつ)()常麗(じょうれい)(めと)らば、(しゅうと)常飚(じょうひょう)となるのだぞ!」


瞬時(またた)()に、衆人(しゅうじん)心緒(しんしょ)沸騰(ふっとう)した。


馬英傑(ばえいけつ)呆然(ぼうぜん)とする()()く、(すみ)やかに(われ)(かえ)った。


()たして()れが、常飚(じょうひょう)が大々(だいだいてき)(うたげ)(もよ)うす理由(りゆう)なのか?


(たと)(むかし)蘇仙(そせん)夜奔(やほん)した故事(こじ)()りと(いえ)ど、()(はなし)(すこ)出来(でき)()ぎてはおらぬか?」


()れど、(さら)なる驚愕(きょうがく)(のち)(つづ)く。


衆人(しゅうじん)面前(めんぜん)に、常飚(じょうひょう)(ふた)つの白銀舍利蛊(はくぎんしゃりこ)を取り()した。


長江(ちょうこう)後浪(こうろう)前浪(ぜんろう)()す、と(もう)します。


賢任(けんじん)()北原(ほくげん)少年英雄(しょうねんえいゆう)(しょう)せずんば()るべからず。


()(ふた)つの白銀舍利蛊(はくぎんしゃりこ)は、救命之恩(きゅうめいのおん)への(いささ)かな(しゃ)()御座(ござ)ります。


何卒(なにとぞ)賢任(けんじん)にお(おさ)(いただ)きとう(ぞん)じます。」


堂中(どうちゅう)(さわ)めきは、一層(いっそう)大きくなった。


「は?」


馬鴻運(ばこううん)(あわ)てて馬英傑(ばえいけつ)()()()た。


馬英傑(ばえいけつ)(かす)かに(うなず)き、()みながら()(どう)した。


長者(ちょうじゃ)(たま)(ところ)()えて()せず。


鴻運(こううん)(いそ)(ひざまず)礼拝(れいはい)して恩賞(おんしょう)(しゃ)せよ。」


馬鴻運(ばこううん)(あわ)てて(せき)(はな)れ、(すす)()でて(ひざまず)礼拝(れいはい)した。


常飚(じょうひょう)閣下(かっか)賞賜(しょうし)(たま)わり(たてまつ)りて、感謝(かんしゃ)(いた)りに(ぞん)じます。」


常飚(じょうひょう)呵呵大笑(かかたいしょう)し、(みずか)らも(せき)()ち、()ずから(ふた)つの白銀舍利蛊(はくぎんしゃりこ)馬鴻運(ばこううん)()(わた)した。


衆人(しゅうじん)睽睽(きき)(もく)(もと)(かれ)(した)しげに馬鴻運(ばこううん)()(たた)き、()う。


賢任(けんじん)()(むすめ)()き、如何(いか)なるご(かん)(そう)をお()ちでござるか?」


「は、はあ……?」


馬鴻運(ばこううん)(かお)()げ、顔中(かおじゅう)真赤(まっか)()め、言葉(ことば)()まった。


(しば)沈思(ちんし)した(のち)(つい)(のど)(しぼ)るようにして(こぼ)した。


常麗(じょうれい)(じょう)さまは……(うつく)しい、大変(たいへん)(うつく)しいです。」


「はははは!」


常飚(じょうひょう)天井(てんじょう)仰向(あおむ)大笑(おおわら)いした。


「それで()し、それで()し。


賢任(けんじん)、どうぞお(せき)にお(もど)りください。」


(ふたた)着席(ちゃくせき)し、(うたげ)(つづ)けられた。


夜宴(やえん)夕暮(ゆうぐ)れから夜半(よわ)まで(つづ)き、賓主(ひんしゅ)(ことごと)(かん)しみ、各々(おのおの)()って()った。


人々(ひとびと)が()()りになるに(したが)い、


常家(じょうけ)令嬢(れいじょう)嫁入(よめい)り、幸運児(こううんじ)馬鴻運(ばこううん)」の(うわさ)は、


(たちま)ちの(うち)(ひろ)(つた)わり(はじ)めた。


二日目(ふつかめ)常飚(じょうひょう)(ふたた)馬英傑(ばえいけつ)馬鴻運(ばこううん)(えん)(まね)いた。


(ただ)此度(こたび)規模(きぼ)(さら)(ちい)さく、前回(ぜんかい)大宴(たいえん)とは(こと)なり、(わず)数名(すうめい)のみの招宴(しょうえん)であった。


馬英傑(ばえいけつ)()にした請柬(しょうかん)(なが)め、()()らして沈思(ちんし)する。


(うたげ)から(かえ)りし(のち)一晩中(ひとばんじゅう)(ねむ)れず、()(けん)琢磨(たくま)していた。


(ちい)さな請柬(しょうかん)が、(かれ)()(なか)で、異様(いよう)(おも)みを(かん)じさせる。


(かれ)請柬(しょうかん)(つくえ)()き、下僕(しもべ)()()けた。


()け、馬鴻運(ばこううん)()()せ、謁見(えっけん)せしめよ。」


僕従(ぼくじゅう)(あわ)てて命令(めいれい)()け、馬鴻運(ばこううん)住居(じゅうきょ)()()けた。


丁度(ちょうど)()(とき)趙憐雲(ちょうれんうん)馬鴻運(ばこううん)(たい)して機宜(きぎ)(さず)けている最中(さいちゅう)であった。


()間抜(まぬ)け、()(いぬ)(ふん)()んだのか、()くも(うん)()くなるとは?


(しか)()(こと)()()ぎて、(かえ)って(ひと)(こころ)不安(ふあん)にさせる。


(わたくし)(おも)うに、馬英傑(ばえいけつ)族長(ぞくちょう)(かなら)ずや貴様(きさま)()()して()(こと)()いただすであろう。


()(とき)()りの(まま)(かた)り、(すこ)しも(かく)(ところ)(ある)べからず!」


「は、はい。」


馬鴻運(ばこううん)()ぐに()(こた)えた。


(なお)、」


趙憐雲(ちょうれんうん)(おお)きな()をキョロリと(うご)かし、


常飚(じょうひょう)貴様(きさま)(ふた)つの白銀舍利蛊(はくぎんしゃりこ)(たま)わったであろう?


族長(ぞくちょう)貴様(きさま)()した(とき)()れら(ふた)つの()献上(けんじょう)せよ。」


(なに)ですと!?」


馬鴻運(ばこううん)(ふた)つの()(みは)り、(こえ)()げて(さけ)んだ。


()れは()命懸(いのちが)けで、(かろ)うじて()たもの!


常飚様(じょうひょうさま)から(たま)わった蛊虫(こちゅう)で、使(つか)えば二転高階(にてんこうかい)(ただ)ちに昇進(しょうしん)出来(できます)


(なん)素晴(すば)らしいことでしょう!」


()間抜(まぬ)けが!」


趙憐雲(ちょうれんうん)(いか)りで馬鴻運(ばこううん)脛骨(すねぼね)()った。


馬鴻運(ばこううん)()ぐに(すね)(かか)え、(いた)さに(さけ)んだ。


(なに)(また)(おれ)()るんだよ!」


趙憐雲(ちょうれんうん)白眼(しろめ)()け、(ごう)()やして(しか)()けた。


貴様(きさま)(なに)()かる!


(たと)二転高階(にてんこうかい)になろうと、貴様(きさま)腕前(うでまえ)(なに)出来(でき)る?


我々(われわれ)二人(ふたり)立身(りっしん)(もと)(なん)だ?


二転(にてん)修為(しゅうい)では()く、馬英傑族長(ばえいけつぞくちょう)との情誼(じょうぎ)だ!


貴様(きさま)如何(いか)にして二転(にてん)(のぼ)った?


馬英傑族長(ばえいけつぞくちょう)貴様(きさま)()さった(みっ)つの青銅舍利蛊(せいどうしゃりこ)だ!


白銀舍利蛊(はくぎんしゃりこ)献上(けんじょう)すれば、忠誠(ちゅうせい)(しめ)すことになる。


族長(ぞくちょう)貴様(きさま)()(ふた)つの白銀舍利蛊(はくぎんしゃりこ)着服(ちゃくふく)すると(おも)うのか?


ふん、族長(ぞくちょう)自身(じしん)使(つか)えぬもの、(かなら)()()って、()(のち)(かえ)して()れるに()まっている!」


「あれ?


族長(ぞくちょう)()を受け(うけと)ったのに、何故(なぜ)(かえ)してくれるの?」


馬鴻運(ばこううん)(かし)(かし)げて()(ただ)した。


馬鹿(ばか)!」


趙憐雲(ちょうれんうん)(また)白目(しろめ)()けた。


馬家(ばけ)(いま)衰退(すいたい)し、族人数(ぞくにんすう)(すく)なく、百事(ひゃくじ)(きゅう)すで再建(さいけん)最中(さいちゅう)


(ぞく)全体(ぜんたい)三転家老(さんてんかろう)馬由良(ばゆりょう)一人(ひとり)()るだけ、そ(れ)も身体障害(しんたいしょうがい)()り。


馬英傑(ばえいけつ)(あたら)しく首領(しゅりょう)となり、使(つか)える人材(じんざい)(すく)ない。


(かれ)一族(いちぞく)再興(さいこう)一心(いっしん)(いま)(まさ)人材(じんざい)登用(とうよう)し、腹心(ふくしん)(そだ)てようとしている(とき)


貴様(きさま)(もと)()名乗(なの)っていたが、(いま)()名乗(なの)り、(なに)より馬英傑(ばえいけつ)奴僕長(どぼくちょう)だった。


馬英傑(ばえいけつ)貴様(きさま)()()()()くしている。


(ほか)(もの)より貴様(きさま)使(つか)(ほう)安心(あんしん)出来(でき)るのだ。


貴様(きさま)()献上(けんじょう)し、忠誠(ちゅうせい)(しめ)せば、(かれ)(かなら)(よろこ)び、貴様(きさま)()を受け(うけと)るだろう——


()れは貴様(きさま)忠誠心(ちゅうせいしん)(みと)めた(あか)しなのだ。」


(しか)れど馬英傑(ばえいけつ)(けっ)して吝嗇(りんしょく)凡主(ぼんしゅ)では()い。


()を受け(うけと)るのは(たん)なる姿勢(しせい)()しに()ぎず、(かなら)貴様(きさま)(かえ)して()れる。


何故(なぜ)なら――


()れは貴様(きさま)手本(てほん)として、族員(ぞくいん)らに忠誠(ちゅうせい)手本(てほん)(しめ)さんが(ため)だ。


(わたくし)想定(そうてい)する、(かれ)白銀舍利蛊(はくぎんしゃりこ)(かえ)すのみならず、(さら)なる(しょう)をも(あた)えんと。


貴様(きさま)能力(のうりょく)不足(ふそく)ながらも、忠誠心(ちゅうせいしん)()り。


()れを『千金馬骨(せんきんばこつ)()う』と()うのだ。」


馬鴻運(ばこううん)理解(りかい)()ねた様子(ようす)()いた。


千金馬骨(せんきんばこつ)()うとは(なん)(こと)ですか?」


「はあ……()って()かせど(わか)()ねまい。


とにかく(わたし)()(とお)りにせよ。


(かなら)ずや貴様(きさま)(ため)になる。」


「ふ、ふん……」


馬鴻運(ばこううん)(あたま)()きながら、渋々(しぶしぶ)(うなず)いた。


二人(ふたり)(はなし)()えると同時(どうじ)に、馬英傑(ばえいけつ)下僕(しもべ)(はし)()り、伝令(でんれい)(つた)えた。


馬鴻運(ばこううん)()われた(とお)り、二匹(にひき)白銀舍利蛊(はくぎんしゃりこ)献上(けんじょう)した。


(しか)趙憐雲(ちょうれんうん)予想(よそう)(はん)し、馬英傑(ばえいけつ)()を受け(うけと)った(あと)馬鴻運(ばこううん)(かえ)そうとはしなかった。


()れに馬鴻運(ばこううん)(かえ)った(のち)趙憐雲(ちょうれんうん)(たい)(おお)きく(うら)(ごと)(なら)べた。


(あに)()予測(よそく)(たが)いたりしというのか?」


趙憐雲(ちょうれんうん)(また)(すこ)困惑(こんわく)した。











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