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視線の重なりでできた日常  作者: ゆら。


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7/9

第七話 見落とし


日曜日。


家。


父。


外。


自動車。


ブラシ。


水の音。


ーーー


母。


居間。


テレビ。


笑い声。


お菓子。


ーーー


青木……


青木(関わってこない、と思ってた)


ーーー


部屋。


制服。


揃っている。


触る。


しわがない。


靴下。


新しい。


サイズ。


変わっている。


青木……


青木(見てないんじゃない)


一拍。


青木……


青木(……違う)


青木(見てる)


青木(何も言わないだけだ)


ーーー


居間。


青木「……お母さん」


母。


クッキーをくわえたまま。


見る。


青木「……ありがと」


それだけ言って。


去る。


残された母。


少しだけ、目を見開く。



母「……いつぶりだろ⋯フフ」


ーーー


外。


父。


水。


ブラシ。


青木、通る。


水、避ける。


ふと。


自転車。


タイヤ。


青木、押す。


(固い)


一拍。



青木……


空気入れ。


車庫の手前。


青木……


青木(入ってる)


青木(……見てる)


一瞬。


全部、繋がる。


青木「……お父さん」


父、手を止める。


青木「自転車、ありがと」


一拍。


自転車。


跨がる。


漕ぎ出す。


父。


手、止まってる。


父「……気づいたのか?」


ーーー


ペダル。


回る。


風。


青木……


ーーー


雨宮。


先生。


クラスメイト。


両親。


浮かぶ。


ーーー


青木……


青木(何もなかったんじゃない)


青木(……違う)


青木(全部、あった)


ーーー


風。


少し強くなる。


ーーー


青木(……俺が)


青木(見てなかっただけだ)


ーーー


終わり。



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