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視線の重なりでできた日常  作者: ゆら。


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第六話 関係のかたち


朝。


登校。


隣……いない。


見渡す。


ベランダ側。


水道。


雨宮。


水槽の水を替えている。


覗く。


スポンジ。


小さな汚れが落ちる。


水。


少しずつ澄む。


青木……


雨宮。


本。


青木……


青木(いつも本ばっか見てるやつだと思ってた)


一拍。


手元。


水。


ゆっくり、動く。


静かに。


水を替えている。


青木(…ずっと本)


青木だけど


青木(周りに無関心じゃない)


青木(……見えてる)


少しだけ、思い出す。


ーーー


教室。


花瓶。


水が澄んでる。


ーーー


黒板。


粉、残ってない。


ーーー


プリント。


端、揃ってる。


ーーー


掲示物。


まっすぐ。


ーーー


青木「……」


視線。


雨宮に戻す。


話さない。


目立たない。


青木(……だから、何もしてないと思ってた)


青木(……違う)


青木(……日直)


青木(……一緒に)


青木やってた


青木でも


青木(……俺が、見えてなかった)


ーーー


チャイム。


授業。


先生。


教壇。


声。


少し強い。


青木……


青木(機嫌、悪い)


一拍。


板書。


速い。


次、次。


生徒、質問。


答える。


声。


止まらない。


プリント。


配る。


また説明。


青木……


青木(違う)


青木(不機嫌じゃない)


青木(……忙しいだけだ)


ーーー


授業中。


近くの席の鈴原。


消しゴム。


落ちる。


コト、と音。


鈴原。


少しだけ手を止める。


消しゴムが落ちた方をチラリと見る。


少し届かない位置。


間。


近くに。


手。


伸びる。


清水。


拾う。


そのまま。


差し出す。


鈴原。


受け取る。


一瞬。


指が触れる。


それだけ。


清水「……ん」


鈴原の手、戻る。


青木……


青木(何も言ってない)


一拍。


青木……でも


青木(伝わってる)


青木(……それで、足りてる)


視線、少しだけ横。


別の席。


プリント、回される。


言葉はない。


でも。


次のやつが、自然に受け取る。


止まらない。


青木……


青木(俺、関係ないと思ってた)


青木(……違う)


青木(繋がってる)


青木(同じ中に、いる)


ーーー


チャイム。


青木「起立」


少しだけ。


間。


青木「……礼」


ーーー


終わり。



友情出演

『双鏡の君へ ー 姿を変える恋と、残したい記憶 ー』

より

鈴原 敦

清水 琴葉


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