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視線の重なりでできた日常  作者: ゆら。


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3/6

第三話 気づかない


朝。


教室。


チャイム。


青木「起立」


椅子の音。


青木「礼」


座る。


ーーー


授業中。


ノート。


書く。


風が通る。


ブワッと


カーテンが大きく揺れる。


青木(今日は風が強いな)


ーーー


休み時間。


席、立つ。


何かが目の端に触れる。


一瞬。


残らない。



廊下。


出る。


水、飲む。


戻る。


ーーー


教室。


風が抜ける。


カーテン。


さっきより、


揺れが小さい。


青木、視線だけ向ける。


青木(……?)


さっき。


どうだったか。


思い出そうとする。


出てこない。


青木……


ーーー


床。


視界の端。


何か。


あった気がする。


もう一度、見る。


何もない。


(……気のせいか)


ーーー


席。


座る。


隣。


雨宮。


本。


開いてる。


ーーー


青木「……それ、面白い?」


雨宮、少しだけ顔を上げる。


雨宮「……うん」


それだけ。


戻る。


青木……そっか


ーーー


次の授業。


始まる。


ページ。


めくる音。


ペン。


動く。


青木……さっきの


青木(……何だったんだ)


一拍。


もう思い出せない。



ーーー


チャイム。


青木「起立」


礼。


ーーー


放課後。


立つ。


鞄。


持つ。


扉。


手。


かける。


開ける。


一歩。


出る。


青木……


青木(……何か、引っかかる)


青木……


ほんの少し。


止まる。


理由は出てこない。


青木……まあいいか


ーーー


廊下。


歩く。


人。


声。


普通。


それでも、


何かだけ、


残った。


ーーー


終わり。


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