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視線の重なりでできた日常  作者: ゆら。


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第十話 寄る


翌日。


昼休み。


教室。


ーーー


青木、席。


ノート開いてる。


『どこまで?』


その下に小さく。


『試す』


青木「……いや、何やってんだ俺」


ペン置く。


前、購買のクリームパン。


最後の一個。


人、二人並んでる。


青木、見る。


青木「……あれ、欲しいな」


言うだけ。


小さく。


その瞬間。


前のやつ。


少し迷う。


手、止まる。


別のパン、取る。



青木「……あれ」


レジの店員さん


他の店員さんに何か話しかけられる。


店員「あ、ちょっと待ってねー」


流れ止まる。

前の人、腕時計を見る。


諦めて離脱。


青木「……は?」


店員さんを待つ。



そのまま。


目の前。


クリームパン、残る。


店員さん、慌てて帰ってくる。



店員「ごめんなさいねー」


青木、買う。


手元。


欲しかったパン。


青木「……いやいやいや」


見つめる。


青木「今の俺関係なくない?」


一口食べる。


甘い。


青木「……うま」


間。


青木「いや違う」




青木、もう一回ノート見る。


『どこまで?』


青木「……じゃあさ」


青木「ジュース出ろとか思ったらどうなるんだよ」


---


自販機前。


青木、立つ。


少しだけ周りを見る。


誰も気にしてない。


青木(小声)「……出ろ」


沈黙。


何も起きない。


青木「……だよな」


お金、入れる。


ボタン、押す。


ガコン。


一拍。


ルーレット。


当たる。


……もう1本出る。


青木「……は?」


取り出す。


2本目。


青木「いやいやいや」


見比べる。


青木「……なんでだよ」


少し止まる。


青木「……もう一回」


お金、入れる。


ボタン、押す。


ガコン。


普通に1本。


青木「……」


青木「……は?」


もう一回。


ガコン。


普通。


青木「……」


青木「……なんでさっきだけなんだよ」


少し考える。


青木「……タイミングか?」


小さく。


青木「……出ろ」


押す。


普通。


青木「……」


青木「……違うな」


青木「……できてない」


小さく息吐く。


青木「……なんだよ、これ」




廊下。


青木、ジュース5本持ってる。


雨宮、前から来る。


雨宮「多いね」


青木「いや違う」


雨宮「うん」


青木「違くはないけど違う」


雨宮、一本取る。


自然に。


青木「おい」


雨宮「そんなにいらないでしょ」


青木「そうだけど」


開ける。


飲む。


雨宮「試した?」


青木「……ちょっとだけ」


雨宮「うん」


青木「一回当たった」


雨宮「うん」


青木「でも、そのあと無理」


雨宮「うん」


間。


青木「……なんでだ?」


間。


雨宮「寄ることはあるけど」


雨宮「当たりが出にくいのは、そのままだよ」


青木「……」


青木「……じゃあさっきの何だよ」


雨宮「さあ」


雨宮「たまたま寄ったんじゃない?」


青木「……」


青木「……それ、俺のせいか?」


雨宮「どうだろうね」


少しだけ間。


雨宮「関係はしてるかもね」


青木「……」


青木「……一番気持ち悪い答えだな、それ」


雨宮「うん」



手に持ったジュースを見る。


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