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第8話 世界の真実


「あの攻撃、一発で太陽系が全部吹っ飛ぶぐらいの威力がある。」


メフィストが解説する。


それを聞いて、非現実感が体を包み、感覚が麻痺していく。


そんな話をどう認識すればいいんだ。


「神は・・・神様はどうしてるんだ。地球の危機だろう?」


俺はメフィストに尋ねる。悪魔も天使も居れば神もいるだろう。


メフィストは淡々と答える。


「戦っている。」


「どこでだ?見えないぞ。」


「この宇宙の輪郭でだ。」


またスケールがデカくなる話になった。もはや何も実感が無い。


「輪郭?」


「いいか、邪神ってのは一匹じゃねぇんだ。多数いる。


それが常に宇宙の外側から侵入しようとしてるんだ。


神はそれと常に戦っている。今、オレたちが生きているのは、神のお陰であることは否定しようがない。」


「他の・・・天使や悪魔は来ないのか。」


「良いか、この星に封印されてる邪神は一匹じゃない。これも多数存在する。


そしてそれらが、常に復活しようとたくらんでいる。


一匹が復活しようとすると、それに呼応して、活動を開始する。邪神の血を持つ人間の末裔もな。


それを防ぐため、世界中で封印を守っている。今、天使も悪魔も総動員で戦っている。」


「メフィスト、天使や悪魔や邪神がすげー強いのはわかった。


じゃあ俺ら人間は何なんだ?なぜ天使は人間を守る?なぜ悪魔は人間を誘惑する?なぜ邪神は地球を狙う?


あんだけ強けりゃ別に地球なんかいらないだろ?」


「それはな、人間が特別な存在だからだ、一人一人が宇宙を持つ。その可能性。


成長する。進化する。予測不可能。ラプラスの魔を否定する。それらは俺たちには無い力だ。


それが欲しいんだ。それは邪神も同じだ。人間が欲しいんだ。


だから邪神も、地球を破壊する力を持つが、そうならないよう、加減して攻撃している。


加減して四大天使とサタンで互角なのが最悪だがな。」




あまりにも、あまりにも壮大な、世界の真実を、脳にぶち込まれて、思考回路が停止している。


なんだ、俺は娘を、娘の病気を、治したかっただけなのに、


なんでこんな、世界、この宇宙、神、そんな話になっちまってんだ。


ちっぽけだ。俺は、砂の一粒でしかないのか。 何もかもに取り残されたような、


もう立ってられないほどの虚無感。無力感。


俺の人生、娘の命、一体なんなんだ。人間は一体なんなんだ。


「知らねぇ。」


おもわず心が言葉となって漏れ出る。


「あ?」


メフィストが聞き返す。


「知らねぇ!!知らねぇよ!!俺は!娘の!病気を治したいだけなんだ!!


知らねぇ!!天使だ悪魔だ、邪神だ神だ、宇宙だなんだ、知らねぇよ!!!


そんな真実言われたって知らねぇよ俺は!!なんなんだよお前らは!!


どうしてこうなってんだよ!!わからねぇよ!理解できねぇよ!!


娘を助けたい!そう思うことがそんなに悪い事なのかよ!!


答えろ!!答えろメフィストフェレス!!」


俺はメフィストフェレスの襟を両手でつかみ、叫ぶ。


叫んだ。全部を叫んだ。


メフィストフェレスの返事は無かった。


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