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第3話 なぞなぞを考えろ


「私の持てる財産すべて。」


「金なんか要らないよ。私には必要無い。」


「私の命。」


「君みたいな一般人の魂をもらったところでねぇ。」


くっ・・・悪魔が欲しいモノってそういう事じゃないのか?


考えろ、今、好機はここしかない。


「生贄か。」


「いらない。」


何を求めている?何が・・・


頭を考え唸っていると、レキエスが呆れたようにこぼす。


「まったく、そのつまみに免じて、一つヒントをやろう。


私が欲しいモノは、今ここにはない。この世にはないモノだ。」



それを聞いて、さらに頭を抱える。


この世に無いモノが欲しい。とはなんだ。


この世にないモノは無いから無いだろう。


無いモノは無いだろう!!?


無い。無い。無いものをどう用意する。ドーナッツの穴的な話か?ないモノがある。


レキエスが私のライチョウのソーセージを勝手に食べ、ワインをもう一杯飲みながらこう答える。


「もう君は答えを知っている。」


知っている?どういうことだ。私が知っている事?今無いモノ。


今は、無いモノ。今ここには無いモノ。未来には有る?


未来には有って、今ここには無い。急に産まれる?出現する?出来る。出てくる・・・


わかった!なるほどな。確かに無いモノだ。


「わかった。だがそれは今用意できない。娘の病が治ったら渡す。必ず。」


「へぇ。いいだろう。ではそこの扉を開けばその悪魔の場所に行ける。」


チーズを齧りながらレキエスは答える。こちらを見ずに。


私はすぐに席を立ち、荷物をまとめ、扉を開ける。


扉の中は真っ暗だった。何も見えない。一センチ先も見えない。部屋の中の光があるはずなのに、


その断面から石油が満たされているような、断絶した粘っこい黒の世界。


それに躊躇せず、私は飛び込んだ。


「礼の一つも無いとは、人間らしいじゃないか。」


レキエスは残されたつまみを食べ、自作のワインをコップに注ぎ、ひとりごちた。



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