♯3「罪滅ぼしステータス」
「あなたはこれからゴキブリ人間として生きて行かないとなりません。ゴキブリ人間から解放されたければ、、罪滅ぼしステータスと呼ばれる数字をプラスマイナスゼロにしなくてはなりません」
「なんだ?? そのなんとかステータスっていうのは」
「これです」
案内人のポコは高井正に赤い腕時計を渡した。。
「1億2000万って書かれているな。この時計の数字はなんの意味があるんだ??」
「あなたが生前、、犯した罪の重さが数字として表示されています。。8人も子供たちを殺したので、、それだけ大きな数字になってしまいました。。それをゼロにしない限り、、あなたは永遠にこの世界でゴキブリ人間として苦しむしかありません」
「ゼロにするって、、どうやってやるんだ??」
「よく聞いてくれました。。要は、、人の役に立たないとなりません。。とんでもない量のをです。そうですね。。それは、、具体的には、、ある国の奴隷を数万人救い、、自由にしてあげるくらいの規模でしょう」
「そんなの無理だろ!! それに、、そこまでしてまで罪滅ぼしたくねえよ。俺はゴキブリ人間の姿のままでいいよ。。この姿は気持ち悪いが、、人のためになることは死んでもしたくねえ!!」
ポコは呆れたような顔してから、、
「バッチーーーン!!」
思い切り、、高井正の頬をビンタした。
高井正はポコのビンタにより、、激高した。。
「何すんだ!! ぶっ殺すぞ!!」
「人のためにではなく、、自分のために罪滅ぼしするのです。このブラックヘルでは、、ゴキブリ人間の奴らは、、幸せにはなれません」
「どういうことだよ??」
「いずれわかります。そのために町へと行くのです!!」
二人は森の一本道から、、赤い川にたどり着いた。。
船が浮かんでおり、、そこに二人は乗った。。
「あなたがこの船を漕いでください」
「お前が漕げよ。なんで俺が??」
「永遠にこの川で浮かんでいますか?? 案内人として、、あなたを世話してるのですから、、船くらい漕ぎなさいよ!!」
「てめえ、、命令すんじゃねえ!! わかったよ!! 漕げばいいんだろ??」
高井正は100メートルの幅のある川を川上に向かって船を漕ぎ始めた。。
「それにしても、、赤い川なんて、、怖えな。。ここは本当に地獄なのかな??」
「そうですね。。悪人を更生させる場所ですね」
「更生なんかするかよ。。また、、俺は人を殺すだろうぜ!! 人に迷惑をかけるのが一番愉快なんだ」
「あなたは自分で自分を傷つけて苦しめているだけです。。本当に可哀想な人間ですね」
「さっきの渡した腕時計を腕につけてください」
「罪滅ぼしステータスだよな」
「今、、1億2000万ちょうどありますね。。では、、これがどうすれば減るのか。。ゼロに近づくのか……身をもって学びましょうね」
そういって、、ポコは高井正を思い切り、、手で押して、、川の中へ突き落した。。
「なにすんだ!! ガボガボ…… うわあ、、、痛え!! 体が痛い!! 何かに嚙みつかれているようだ!!!!」
「早く自力で上がってきてください!! 上がれるものならね!!」
ポコは船に上がろうとする高井正を足で蹴って邪魔している。。
「何してんだおめえ!! ぶっ殺すぞ!! 早く助けろ!!」
「いやです。あなたが刃物で刺し殺した子供たちはもっと痛い想いをしたはずですよ。それに、、これからたくさんの喜びや感動があったはずの人生が無くなってしまったんです。反省しなくてはね!!」
「頼む!! 助けてくれ!! 助けて!!」
3分ほど、、高井正は激痛に耐えて、、やっとポコに引き上げてもらった。
「はあ…はあ…はあ…はあ……おめえ、、ぶっ殺すぞ!!」
「さっきの腕時計を見てください。数字を」
「それどころじゃねえ。。お前、、殺してやるぞ??」
「いいから、、見てください!!!!」
かなりの大声でポコに叫ばれた高井正は、、仕方なく、、腕時計の数字を見た。。
「あれ?? 1億2000万ちょうどだったはずだが、、1000減ってるぞ??」
「はい。。あなたは痛みを数分間感じました。その痛みを味わった分、、数字が減ったのです。罪滅ぼしステータスです。痛みと貢献度により、、数字が減ります。。どれだけたくさんの痛みを感じ、、他者に貢献したか、、良い影響を与えたか、、で、、数字が減るのです」
「それを身をもって教えるために、、この川に突き落したのか?? 強引すぎるぜ?? それに、、あれだけ激痛を感じたのに、、1000しか減らなかったのか??」
「そうですね。。まだまだ道のりは遠いです。。まあ、、とにかく町まで行きましょう。船は僕が漕ぎます」
案内人のポコと元死刑囚の高井正は町へと向かって船を進めていった。




