♯14「ゲームクリア」
「でも、、どうやって?? マルカッスはあの塔の頂上にいる。あそこまで行くのに、、時間がかかりすぎる……」
ファーバイムは懸念を口にした。
「メル!! 俺たちの前にマルカッスを来させる!! 俺らが行くんじゃなくて、、マルカッス自身に来させるんだ!! 発想の転換だ!!」
「どうやって来させるのさ!! マルカッスに!!」
「ブラッディーソード。。これは痛みを感じた量が多いほど、、威力が上がる。それに、、俺の円形衝撃波で、、塔ごと吹き飛ばして、、マルカッスを俺らの前に来させる!!」
「つまり、、、、あたいがあんたに痛みを与えればいいのね??」
「そうだ!!」
「どれくらいの痛みがいいの??」
「腹の筋肉がつったときの1000倍くらいでどうだ??」
「そんなことしたら、、あんたが……」
「もう、、時間がない。早くしろ!!」
「わかったよ」
メルは両手を高井に向けて、、痛み増幅パワーを放った。。
「ぐあああああああああああああああああああ」
高井はあまりの激痛に、、今までにない叫び声を上げた。
地面に倒れ込み、、体をバタバタさせて、、激痛に耐えた。。
「ああ、、とんでもねえ痛みだった。。だが、、これでブラッディーソードの威力は跳ね上がったろうぜ!!」
円を描くように剣を振り、、剣を縦に思い切りよく振った。。
高井は、、塔の頂上に向かって、、今まで練習してきた円形衝撃波を放った。。
白い円形の光が、、塔に向かって一直線にスローで向かっていった。。
塔の頂上に光が当たり、、塔は粉々に破壊された。。
頂上は姿が無くなった。。
空を飛ぶようにして、、なんと、、マルカッス帝王が、、奴隷たちの前に降り立った。。
「誰がやった??」
「言わなくてもわかってるだろ?? マルカッスよ!! よく来てくれたな。。こっちから探す手間が省けたぜ!!」
「ゴキブリ男か。。まあ、、あと30分で我々は消滅する。。その最後の楽しみに、、お前を蹴散らしてやろうじゃないか」
「爆弾はどこにある??」
ファーバイムはマルカッスに聞く。。
「それは教えられん!!」
「マルカッスよ!! 奴隷は俺が解放する!! もう、、奴隷たちを苦しめることはさせない!!」
ポコはその高井を見て、、少し涙を流しはじめた。。
「無駄だ!! お前たちは身動き取れないまま犬死するだけだ!!」
マルカッスはダークエネルギーを体全体から出し、、高井、ファーバイム、メルをダークエネルギーで包んだ。
「きゃあ、、動けない!!」
「糞!! どうしたらいい??」
3人はダークエネルギーにより宙づりにされ、、無防備に近い状態になった。。
「さあ、、誰から痛めつけてやろうか!! 消滅する前の最後の遊びだ!!」
マルカッスは、、両手を合わせて、、何やら念じだした。
すると、、奴隷たちを監視していた兵隊たちの剣や槍たちの金属の部分が、、マルカッスの前に集まりだした。。
その金属の塊は、、ドロドロに溶けて、、熱を帯びだした。。
超高温の金属の液体になり、、ファーバイムに向かっていった。
ファーバイムは超高温の金属に包まれ、、マルカッスにより、、拷問された。
「ああああああああああ」
ファーバイムは、、苦しんでいる。。
そうすると、、ファーバイムのポケットが、、虹色に光り始めた。。
「これは?? トモアローが……」
ファーバイムはトモアローをポケットから取り出すと、、トモアローは大きな弓矢へと変化した。。
「ご主人様、、今まで一緒にいてくださり、、大切にしてくださり、、どうもありがとうございました。。私が命を懸けて、、マルカッスの動きを封じます!! その間に、、マルカッスを倒してください!!
そう、、トモアローから声がして、、
トモアローは、、宙に浮かびながら、、マルカッスに照準を合わせた。。
マルカッスは、、溶かした金属で、、トモアローを防ごうと、、トモアローに攻撃したが、、
トモアローはビクともしない。。
「ええい、、矢などいくらでも避けてやるわ!!」
トモアローが放たれたが、、超光速で、、マルカッスは体の中心を打ち抜かれた。。
「グアア!! なんて速さだ!!!!」
マルカッスは胴体を破壊され、、身動き取れなくなった。。
「メル!! 痛み最大パワーで、、マルカッスに攻撃して、、マルカッスを戦闘不能にしろ!!」
高井が叫ぶ。
「わかったよ」
メルは両手をマルカッスに向けて、、痛みを最大にして、、念じた。
しかし、、マルカッスはまるで無反応だった。。
「なっ?? なんで?? 全然、、効いてないよ??」
「その弓矢はかなり応えたぞ!! だが、、私は痛みに強いのだ。あらゆる痛みに耐性をつけるために今まで、、体と心を鍛えてきた。。トモアローにより、、ダークエネルギーが使えなくなったが、、そんなのは必要ない」
そうマルカッスは言った瞬間……
「僕たちも戦う!!」
「私も!!」
マルカッスとの戦いが始まってから、、避難していた奴隷の子供たちが、、たくさん高井たちの前に集まってきた。。
「来るな!! 来るな!!」
高井は叫ぶが……
マルカッスは子供たちに向けて、、金属で作った超高温の槍を数十本、、放った。。
「グサッ!! グサグサグサッ」
なんと、、トモアローにより、、ダークエネルギーから解放された、、高井が、、子供たちをかばい、、
身代わりになって、すべての矢を体で受け止めて、、血だらけになった。。
「グハッッッ!! 体が大きくて頑丈なゴキブリで助かったぜ!!」
「大丈夫?? ゴキブリおじさん!!」
「俺は、、子供たちを苦しめてしまった大馬鹿野郎だ……せめて、、子供たちには罪滅ぼししたかった!! もう、、誰も苦しんでほしくねえんだよ!!!!」
叫んだ。
高井正は大声で、、叫んだ。
それを見ていたポコは涙をたくさん流して、、笑顔になっていた。
ポコは、、高井には内緒で、、人を救いたいという想いが強いほど、、威力が上がる『スーパーヒーローソード』と、、
練習量が多いほど威力が上がる『ムーンライトソード』を持っていたので、、
高井にそれを投げ渡した。。
すると、、ポコはこういった。
「その3つの剣を融合させてください。。融合しろと強く念じるだけです!!」
高井は、、激痛で意識が飛びそうになりながら、、
「3つの剣よ!! 融合しろ!!」
と叫んだ。
ブラッディーソード、スーパーヒーローソード、ムーンライトソードがそれぞれ合体し、、
虹色の光放つ「レインボーソード」へと姿を変えた。。
「メル!! 最後のお願いだ。。俺にありったけの痛みパワーを送ってくれ!!」
「うん!!」
メルは高井に向けて、、「史上最大の痛み増幅パワー」を送った。
「あああああああああああああああああああああああああああ」
高井は痛みに叫び、、フラフラになりながら、、倒れそうになる自分の体を必死に支え、、レインボーソードで、、マルカッスに向かって円形衝撃波を放った。。
最期の渾身の力を振り絞って剣を振った。
トモアローの攻撃により、、身動き取れなくなっていたマルカッスは、、もろに円形衝撃波を食らった。。
「ぐあああああああああああああああ」
マルカッスの悲鳴が辺り一面に響いた。。
マルカッスは動かなくなり、、高井たちがマルカッスの元へと近寄った。
「爆弾はどこにある?? 止めてもらおうか!! 死ぬのはお前だけで十分だ!!」
「もう遅い!! 爆弾は完成し、、起爆装置は作動した。。もうすぐ、、わしもお前たちも永遠の消滅だ!! ハハハハハ!!」
「なんだと?? どうしたらいいんだ……ここまでやってきたのに……」
高井正は絶望した表情で崩れ落ちた。
泣き始めた。。
「ううううう、、せっかく、、せっかくみんなを救えると思ったのに……」
涙を流しながら、、嗚咽していた高井正。
今まで、、その一部始終を見ていたポコは初めて高井に手を差し出した。。
「よくがんばりました。。ゲームクリアです。。あなたの今の姿を見てください。。ゴキブリじゃなくなっていますね。。罪滅ぼしステータスはプラスマイナスゼロどころか、、プラス1億を超えました。もう、、あなたにできることはありません。。これ以上ないくらいの出来です」
「でも、、みんな消滅しちまったら、、嬉しくもなんともねえよ」
「あなたに最後の選択を与えます。僕、、ポコも最後に何かの役に立ちたいものです。ただの2択です。
・あなたが永遠に消滅する代わりに、この僕が爆弾を破壊して、、奴隷解放を行い、、この世界を救うか……
・あなただけが助かり、、天国へと行き、、この世界を消滅させるか……
この2択です。どちらを選びますか??」
高井正は、、一瞬、、笑みを見せてこう言った。
「俺のことはもういい。みんなを頼む!!」
「本当にいいのですか?? あなたは永遠に消滅してしまうのですよ??」
「ポコ!! みんなを助けろ!! 早く!!」
ポコは一瞬、、笑みを見せた。
これまでにない喜びに溢れた笑みだ。。
「ゲームクリアです」




