専用装備
「まあ、少なくとも敵じゃないみたいだし気にしない方がいいわよ。何かを待ってるのかもしれないしね」
軽いノリで宗美はそう言ったので思わずズッコケたゲイルもそれもそうかと納得した。
こちらからは接触できない相手なら、あちらから何かアプローチしてくるまで気にしてても仕方が無い。
「頭の中に入れておく程度にしておくしかないってことか……」
「そゆこと」
「そういえば十二部隊隊長機の装備のことだけど、サジタリウスには確か専用の武器があったと思うんだけど……この前の宗美のは通常のリニアライフルだったよな。サジタリウス専用装備ってスカイシューターだっけ?それは何処にあるんだ?」
光導十二部隊の隊長機にはそれぞれ専用装備がある。
それは武装だったり、推進機だったり、それぞれの機体性能を十二分に引き出す強力な装備だ。
サジタリウスの専用装備はスカイシューター。サジタリウスの全長を超える巨大な弓で、ビーム粒子の矢による射撃戦がサジタリウスの真骨頂。
矢は射出前に独自の軌道を設定され、狙われた者はさながら自動追尾されてるように感じるそう。
余談だがインフィニットサイクロンはスカイシューターありきの技なので、通常のリニアライフルのみでそれを成功させた宗美の実力は押して測るべきものだ。
「他の専用装備は知らないけど、スカイシューターならどこにあるか分かるわよ」
「どこにある?」
あるのならばなぜ使わない。とツッコミを入れたかったがゲイルは我慢した。
「キャットリーダーが変形したらスカイシューターになるのよ」
「……マ?」
「そうよ。そもそも矢の誘導と操縦を一人だけでできるわけ無いでしょう。サジタリウスは元々二人乗り前提の機体でスカイシューターを後から改造したのがキャットリーダーなのよ」
初耳な情報にしばし固まるゲイル。
彼の心中はこうだ。
(相棒、お前変形できたのか……)
「という訳で、今からドッキングの練習をするわよ」
「ちょ、うわわわ力強!」
ゲイルは片手でシミュレーターの方へ引きづられていった。
宗美の思わぬ怪力に目を丸くしながら。




