三話
本日は既に二話投稿しております。
18時には四話が投稿される予定です。
夕ご飯を終えたボクはトイレに来ていた。
「女の子は男よりも我慢ができない、って本当だったんだ……」
尿道の長さや膀胱の大きさなんかによって、我慢がし難くなっている、らしい。それは昔読んだTS系の作品の知識だ。まさか、ボクが経験することになるなんて思いもしなかったけど。
ボクの家のトイレは、ちゃんと洋式にしてある。陶器のように汚れにくい木と、お尻が冷たくない木、水を貯める木で出来ている。
ウォシュレットやビデもあるんだぞ(対抗心)!
女神サマ謹製のローブをはだけさせ、パンツを脱ぐ。
「わ、ほんとにない……!」
ボクのナニとは言わないけど、それが無くなり丘が出来ていた。顔に似合わない大きさだと散々言われてきたけど……セクシー、エロいっ!
え、待って! 毛は? どこに行ったの? いくらボクが毛がない方が好みとはいえ……。
しかし前世のボクが女子力極振りの男子だったとしても、女の子のトイレの作法は分からないしなあ。手探りでやるしかないかな(ゲス顔)。
え、これ以上はノク〇ーン行きですか?
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トイレを済ませたボクは、お風呂にお湯が溜まっているのを確認して、ローブを脱いだ。ちなみに下水は、汚水を浄化する性質の植物を創り出したよ。垂れ流しは不味いからね。
女神サマから貰った姿見を見ると、そこには幼めな下着で局所を隠した、紛れもない女の子がいた。
灰色のセミロングに金色の目。背も胸もちっちゃいし、顔も幼い。ちんちくりんだ。男だった時から顔も変わってない。変わったのは、髪と目の色、髪の長さ、体つきくらい。
それでも……それでもすごい……! ボク、ちゃんと女の子だ。くびれもあるし、胸も膨らんでいる。お尻だってぷりぷりだ。もうボクはエセ・女の子じゃない、真・女の子だ!
すごい! おっぱい柔らかい! 気持ちいい!
嬉しさそのまま、ボクは下着を脱いでお風呂に向かった。
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シャンプー、リンス、トリートメント、ボディソープ。それらは全て『植物創造』で、植物由来のモノを用意した。体と髪を洗ったボクは、ヒノキ柚子風呂に入っている。ヒノキと柚子の香りがする木を『創造』したのだ。
普段から、髪や体の洗い方は丁寧にやっていた。それのお陰で女の子の体でも傷めなくて済んでよかった。『植物創造』能力を使って、シャンプーやボディソープを地球のモノより数段上の効果を持たせたおかげで、肌はツルツルで髪は艶サラだ。
『植物創造』能力を使えば、植物由来の加工品は大体作れてしまうし、全く新しい植物を創り出せてしまう。恐ろしい能力だ。
恐らく、毒を持った植物も作れるだろうし、枯らすことも出来るんだろう。
きっとある程度人に知れると、担がれたり叩かれたり、命を狙われることもあるはずだ。
これからボクは、この世界の食料事情を解決する。つまり、食べ物を与えるのも奪うのも自由なのだ。
ボクがこの世界の住人の命を握ることになると思うと、湯の中にも関わらず寒気を覚える。
でも、ボクは女神サマにこの世界の食料事情を解決すると約束したんだ。それは楽な道じゃないと思うけど、何年かけてでも達成したい。
正義感とかは、多分一切ない。ただ、この世界は食料不足のせいで、文化が未発達だと思っている。絶対につまらない世界だ。ボクがこれから何十年も生きていく世界に、娯楽がないなんて許せない。だから、ボクは食料事情を解決して、文化を発達させる余裕がある暮らしをさせてやりたいのだ。
それに、少し懸念がある。ボクが『創造』した黄金のリンゴ、これって食べたら年取らない……みたいなものだったら、って思ってしまったのだ。5年たって成長しなかったら、可能性は高いよね。注意しとこう。
だから、ボクが年を取らなくなっていたら、何百年もつまらない生活を送るハメになるのだ。そんなのはイヤだ。だからボクはこの世界を豊かにするんだ。
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お風呂から上がったボクは、綿のバスタオルを創り出して、体を拭い麻の寝巻きに着替えた。比較的暑い地域みたいだし、麻の風通しの良さが嬉しい。
地球では化学繊維が発達したせいで、完全植物由来のモノは割高だったけど、この世界はどうなっていくんだろう。きっと、『植物創造』はまだ知らない使い方があるはずだ。それによっては地球とは全く別の方向に文明が発達するだろう。ボクの能力がこれからの礎になると思うと、非常に楽しみだ。
ボクは冷たい緑茶を飲みながら未来を馳せた。
「ふぁ〜〜」
今日は慣れないことが沢山有りすぎて、疲れてしまった。それに外はもう真っ暗だ。どうせ娯楽の少ない世界だ。田舎の農民の如く、早寝早起きをするのがいいだろう。
どのくらいの陸地面積がある世界なのか。そのうちの食料不足はどの程度なのか。現在地の荒野はどこまで続いているのか。人間はいるのか。いたとしても言葉は通じるのか。考えれば考えるほど不安だらけ。何からすればいいのか分からない。兎にも角にも、明日から絶対に忙しくなるはずだ。
ボクは畳がマットレス代わりのベッドの上に、綿の布団を敷いて、タオルケットのような薄手の掛け布団を用意した。そのあと、天井についたLED並に光る謎の植物の消し方を模索して、無事に消せたことに安堵しながらなんとか眠りについた。




