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爆弾娘は今日もダンジョンを攻略中。なにかわからない加護をもらいましたが、がんばっていたら世界を改変していました  作者: 乙原 ゆん
第三章 ニーベルグ編

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10.火山のダンジョン1

 ダンジョンの中に飛び込んだわたしたちは、奥へと走った。

 ルークの先導で、入り口から見えずらい位置に逃げ込む。

 そこにいた暗い色の炎を吐くトカゲ型の魔獣を倒して、呼吸を整える。

 追っ手が来るようなら、隠れてやり過ごすか、ここで食い止めるか、それとも、見つからないように無視して先に行くか、考えないといけない。


 けれど、直後、大きな地鳴りが響き、ダンジョンの入り口が土砂で埋まってしまい、その心配は無用となった。


「……しばらくは、大丈夫そうだな」

「そうだね」


 どこか力が抜けたように言うルークに、頷く。


「ひとまず、そいつの始末をしてから行くか」

「うん」



 トカゲは一メル程の大きさで、皮が加工に使えるそうだ。

 今回はここで処理する時間はないから、マジックバッグにしまうだけだ。

 収納のために、トカゲに触れたところで、気がついた。


「このトカゲ、炎だけじゃなくて闇属性も持ってるの?」


 ルークは頷いた後付け加える。


「俺もここに入るのは初めてだから、聞いた話でしかないが、ここに沸く魔獣は闇属性と火属性を二つ持っているらしい」

「へぇ。珍しいね」

「まぁそうだな

 ここには立ち入り禁止だったし、あんま関係はなかったけどな」

「立ち入り禁止じゃなかったら、人気ダンジョンだったかもしれないのに、もったいないね」

「いや、そうでもない。

 闇属性持ちの素材の加工は聖都まで出ないとできる人間がいない。

 加工と運搬で、結構手間賃がかかるからな。禁止されてなくても不人気だったかもしれない」

「そうなんだ」


 そうして、トカゲをバッグにしまうと、しまっていた加護を抑えるマントを身につける。

 他の装備も確認してから、奥に向かって出発した。




 ダンジョンの中は、村人の立ち入りが禁止されている割には、魔獣の数は少なかった。

 もともと湧きが少ないダンジョンなのかもしれない。

 けれど、一匹一匹の魔獣は、なかなかに手強くて、数がいなくて助かる部分もあった。

 必要最低限を倒しながら、奥へと進む。


 どんどん先に進みたいけど、ここは地図もないからマッピングしながら、確実に進むしかないみたい。

 わりとゆっくりのペースで進んでいく。


「この道がこっちにつながってたってことは、後は行ってないのはこっちか」

「迷路みたいだね」

「そうだな」

「下の階まで、あとどれくらいかなぁ」


 ルークの地図をのぞき込んでいると、ふと、何かの気配を感じて振り向いた。


「あ、《炎鎧蛙(マグマガエル)》だ」


 これから進む予定だった方角から、ゆっくりと姿を現したのは、マグマガエルと言われる、二メル程の大きなカエルだった。

 黒い体表は、マグマが固まったもので出来ていて、とても硬い。

 炎属性の攻撃でマグマは溶けるけど、溶けたマグマはあたりに飛び散って戦いにくいから、基本的に炎属性以外の属性で戦う必要がある。

 倒すには、口の中とか目とか、ピンポイントに狙っていく必要があった。


「面倒だな」

「無視して走る?」

「あいつの舌の射程範囲は広かったはずだ。走っているところを後ろから攻撃されたくないな」

「じゃ、正面突破だね」

「ああ」


 そうして、わたしは詠唱を始める。

 使うのは、氷魔法だ。

 準備ができて合図をすると、ルークが走り出した。


 走ってくるルークに気がついたマグマガエルが舌で巻き取ろうとしてくる。

 それをルークは器用に避け、隙をついて、伸びきった舌を地面に固定するように剣で突き刺した。


「リリ、今だ!」

「《氷柱撃(アイスニードル)》!」


 ルークの作った隙にあわせて、準備していた魔術を撃ち込むと、氷柱がカエルの口の中に吸い込まれていく。

 それで、充分だったようだ。

 マグマガエルがみるみる凍り付いていく。

 氷属性は弱点でもあったみたいで、あっさりと倒すことができた。


「やったね!」

「ああ」


 マグマガエルは、持って帰るのには大きすぎるし、素材にできる個所はすくないらしく、素材の回収はせずに先に進んだ。

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