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爆弾娘は今日もダンジョンを攻略中。なにかわからない加護をもらいましたが、がんばっていたら世界を改変していました  作者: 乙原 ゆん
第三章 ニーベルグ編

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8.ガケの上へ

「ルーク?」


 ルークは回復薬を飲み終わると、立ち上がった。

 戦闘中でもないし、もう少しゆっくりすると思ったんだけど大丈夫なのかな。


「急がないと、この谷から地上にあがる場所で待ち伏せされるかもしれない」

「あ!」


 確かに、言われてみるとそうだ。


「それに、これは考えすぎかもしれないが、あんまりゆっくりしてるとダンジョンの入り口も塞がれるかもしれない」

「え!? どうして!?」


 村長さんたちの前でわたしたちの目的を話した記憶はない。


「ここに来た目的は知らなくとも、ここらに他に冒険者が気にするような場所なんてないからな。

 理由はわからなくとも、想像はつくだろう」

「そっか。なら、急ごう!」


 ルークが言うには、ここから地上に出る一番近い場所は、村に向かう方向に一つと、地上を進むよりは遠回りになるけど、ダンジョンの近くに出る場所の二つあるみたいだ。

 わたしたちは当然、ダンジョン側に進むことにした。



 歩き始めて半刻。

 途中、ごつごつとした岩が転がり歩きにくい道を進んで、ようやく目的地の近くについた。


「あそこを曲がると、地上に出られる地点につく」

「うん!」


 谷底は暗くて、じめっとしていて、少し肌寒い。

 長居はしたくないし、ここで夜を過ごすなんて、できればあんまりしたくない。

 意外と早く地上に出られる場所についてよかった。


 まず、曲がり角の手前から、ルークが慎重に、岩陰から地上に出られる場所を確認する。


「ここからだと、上には誰も居ないように見える」

「よかった」


 わたしもルークの陰から道を確認する。


「え、あれ?」


 そこに広がっていたのは、これまでと変わらずに続く谷と、他のところよりも若干傾斜のゆるいガケだった。

 さすがに階段とかがあるとは思っていなかったけど、ほぼ他の場所と変わらない光景に、びっくりする。


「いつもここに降りる用事があるときは、ロープを垂らしてるんだが、割と足場は多いし、なくても大丈夫だろう」


 ルークはこともなげに言うけど、結構高さもある。


「リリがロープを持ってるんなら、先に俺が上って引っ張り上げてもいいが」

「一応あるけど、わたしだってあれくらいなら登れると思うよ」

「そうか」


 わたしの強がりにルークは頷いた。

 内心《飛翔(フライ)》が使えればよかったんだけどなって思ったけど、それは心の内にしまっておく。

 それに、《飛翔(フライ)》は結構難しくて、風魔法を極めきらないと覚えられない魔法だ。


「もし、地上に出て待ち伏せされてた時だが」

「うん」


 ルークが続ける。


「村の人間はダンジョンの中には入ってこない。だから、全力であっちに逃げ込む」

「わかった」


 ルークが、ダンジョンの入り口とわたしたちが登る場所との位置関係を落ちている石を使って教えてくれて、準備を整えるとガケに向かった。

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