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爆弾娘は今日もダンジョンを攻略中。なにかわからない加護をもらいましたが、がんばっていたら世界を改変していました  作者: 乙原 ゆん
第二章 加護と呪いを巡るエトセトラ

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13.女神様1

 二人に駆け寄り、様子を見る。

 揺さぶるのは怖かったから、声をかけて、怪我がないかわかる範囲で確認する。

 見た範囲、二人とも怪我をしたり、血を流していたりはないようだ。

 セナを手当てしている間に、ルークが気がついた。


「……リリと、セナもいるのか」

「ルーク! 気がついた!? 大丈夫?」


 ルークはまず周りを確認してから、自分の体を確認している。

 立ち上がって、体を動かしているけれど、怪我とかはないみたい。


「あぁ、大丈夫みたいだ。セナは?」

「たぶん、ルークと一緒。気を失っているだけみたい」

「ここは?」

「わからない。わたしも、気がついたらここにいたの」


 ルークはセナの様子を見てから、正面にある大きな扉をしげしげと眺めている。

 明らかに怪しいもんね。


「怪しいな」

「どうしようか。その扉、調べてみる?」

「いや、セナが起きるのを待とう。罠だった場合を考えると、な」

「たしかに、そうだね」


 そうしていると、セナが目覚めた。

 ぼうっとした様子だったけれど、わたしとルークを見て、慌てて起き上がる。


「ごめん、その、記憶がないんだけど、迷惑、かけちゃった?」

「いや、俺たちも気絶してここにいたんだ。リリが最初に気がついていたみたいだが」

「わたしも、なんでここにいるのかはわかんないの」

「そっか」

「セナは怪我とかは?」

「大丈夫。どこも痛むところはないわ。リリたちは?」

「わたしは大丈夫」

「俺も問題ない」

「そっか」


 安心した様子のセナは、正面の扉に気が付いたみたいで、驚いた様子で眺めている。


「これ……」

「セナが起きて、全員準備ができたら、開けれるか試してみようって話してたんだけど」

「私は、大丈夫」


 戦闘準備を整えた後、三人で扉を押す。

 特に鍵とかもなかったようで、扉は静かに開いた。



  *  *  *



「よく来たな。歓迎しよう」


 中に入ると、神官様の服によく似た服を着たものすごく綺麗な女性が豪華な椅子に腰掛けていた。


 ――あれは、女神様?


 豪華な金色の長い巻毛に、翡翠のような翠の瞳。それこそ、女神様みたいに綺麗な人だけど、でも、女神様に会うには『試練の間』の試験がいるんじゃなかったっけ?


 首を傾けていると、女神様は機嫌良さげに笑っている。


「試験ならば、そなたらは皆、受けたではないか」


 あの、大岩に追いかけられたやつ?

 あれが試験なら、失格な気もするけど。


「そうではない、そなたらが今ここに来るに至った選択を、問うたではないか」


「あ、あの夢が!?」


 ということは、あの夢の中で、もし時間が巻き戻ったら、って聞いたのは女神様?


「そう。そなたは、なかなか賢いな」


 えへへ、褒められちゃったよ!

 て、あれ、私、声に出してないのに女神様と会話してる!


 わたしの驚きに、女神様は笑うだけだ。


「さて、試練を乗り越えたそなたらの望みを聞こう。

 何を知りたい?

 そうだな、セナ、そなたから聞こう」


 名前、名乗ってないのに。

 あ、でも、知の女神様だし、口に出さないことでも会話できるくらいだから、名前だってわかるよね。

 考えているうちに、セナが願いを口にした。


「オルディナ神にお会いする方法をお教えください」

 

 セナは真っ直ぐに女神様を見つめて答えを待っている。


「ふむ、あやつに会う方法か。

 そなが、会うには。ふむ。ペトラのダンジョンを目指すが良い。その道の途中で会うことになろう。

 今の世では、壮年の男性の姿で、青いマントを着ておる。会えば、わかろう。

 もし会えねば、その時は近くの我の神殿へと参れ。改めて見てしんぜよう」


「ありがとうございます!」


 セナは嬉しげにしていて、わたしまで嬉しくなる。

 セナは神官になりたいと言っていたのに、どうしてオルディナ神に会いたいのかはちょっと気になったけれど、きっと何か事情があるんだろう。

 わたしも加護はもらったのに、その内容が、わかんないなんて、なんでって言われそうだし、あんまり人のこと言えないんだよね。


「さて、次はルーク。そなたの願いを聞こう」


 ルークは頷いて口を開いた。


「俺が死ぬとき、この呪いはどうなるか知りたい」


 意味がわからずに、ルークを見ると、ルークは続ける。


「強い呪いは、宿主が死んでも消えず残ることがあると聞いた。

 俺が死んだら呪いも一緒に消えるのか、それとも、呪いだけ残って、周りにいる人間に移ったり、もしくは、母のところに呪いだけが飛んだりすることはあるのか、知りたい」


「ルーク!?」


 思わず叫んでしまうが、ルークは女神様を見つめたままだ。

 てっきり、ルークは、呪いを解く方法を探しているとばかり思っていたのに。

 どういうことなの!?

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